フリーランスの不安はどう解消する?安心を手に入れるためにするべき四つのこととは?

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日本でも終身雇用や年功序列の制度維持が難しくなり、会社員でいることのメリットは薄れてきているのが現状です。そのため、フリーランスとして独立する方もいるでしょう。

この記事ではフリーランスが感じる不安と、その解消方法を述べています。フリーランスになろうか迷っている方、フリーランスになったけど思うように稼げない方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

フリーランスが不安を感じる五つの原因

フリーランスは基本的に相談相手がいません。そのため、自由と引き換えに不安を受け入れる生き方ともいえます。ここでは代表的な不安をいくつか紹介いたします。

仕事がない/続かない

一つ目の不安は仕事がない、あるいは続かないということです。

フリーランスは自ら案件を獲得するところから仕事がはじまります。企業常駐型の長期契約など一部の安定した案件を受注している場合を除けば、報酬はどうしても不安定になります。先月は休めないほど忙しかったのに、今月はなかなか予定が埋まらないという事態に陥りやすいのもフリーランスの特徴です。

実務と営業が両立できない

営業の甲斐もあり、ある程度の量の案件を受注できるようになったとしましょう。

そうするとすぐにスケジュールが埋まり、暇な時間はなくなるでしょう。そうなると新しい案件を探す時間(営業の時間)を取りづらくなります。営業しないと単価が上がらない、しかし営業するためには今ある仕事を手放さないといけないというジレンマに陥るでしょう。

税務処理の知識と実務

フリーランスになると逃げられないのが確定申告です。

確定申告の原理や処理を理解するには簿記の知識が必要です。しかし、実務をやりながら簿記の知識を習得するのは時間的に難しいこともあるでしょう。近年では売上やコストを手動入力(ソフトによっては自動入力)すれば集計、そして税金の金額を計算してくれる会計ソフトがあります。確定申告の処理そのものは会計ソフトに任せれば、簿記の知識がなくてもある程度対応できます。

ローンを組みづらくなる

ローンには二種類あり、事業用とプライベート用で事情は少し違ってきます。

事業用であれば事業計画書をきちんと作成し、銀行や日本政策金融公庫などに説明すれば一定額のローンは受けられる可能性はあります。しかし、プライベートのローン(住宅、自動車など)は社会的信用の低いフリーランスにとってはハードルが高いものです。

ただ、そもそもプライベートにおいてローンを組む必要性があるか考える必要はあります。ローンを組まないと買えないようなものを、フリーランスとして稼げていない時期に買わないといけない理由を自分自身によく問いかけてみましょう。

病気になったら仕事ができない

病気になったら仕事ができないのもフリーランスの大きな悩みの一つです。年次休暇どころか傷病手当もないフリーランスは、仕事ができなくなればすぐに収入が途絶えます。つまりいつ収入が途絶えるか分からない働き方なのです。

エンジニアやライター、デザイナーなど自分で手を動かさないと収入にならないフロー型事業の場合は、なおさらこの特徴が顕著です。

フリーランスで仕事がなくなったらどうすればいいのか?

フリーランスをしていて仕事がなくなったら……と心配する方は多いと思います。そのようなときはとにかく営業をかけて案件を獲得しましょう。クラウドソーシングサービスやフリーランスエージェントへの登録、企業への直接営業(インターネットで案件検索)、知人・友人の伝手。なりふり構っていられる状況ではありません。案件を獲得できるまで、諦めずに営業をかけ続けましょう。

フリーランスが不安を減らすためにやるべき四つのこと

フリーランスとして働きながら不安を減らすには、どのような方法があるのでしょうか?

目標売上(収入)を決める

まずは目標とする売上を決めましょう。目標がないといくら稼げばいいのか分からず、現在の売上が多いのか少ないのかすら分かりません。目先の売上目標も大切ですが、1年後や2年後など近い将来のことを考えましょう。

目標に向かって努力している時間は充実しており、たとえ足元の売上が目標に届いていなくても努力している間だけは不安を忘れられるためおすすめです。

高単価案件や長期契約案件を探す

売上を伸ばすためにできることを考えましょう。シンプルなのは高単価案件と長期継続案件です。高単価案件の場合、単価は高いものの継続的に受注するのが難しい案件があります。一方長期継続案件は単価が低いとしても、安定して受注できます。両者を組み合わせて相乗効果で売上を伸ばすようにしましょう。

また、自らが成長することも売上に直結します。高単価案件の受注頻度を高めれば安定的に売上を確保できたり、長期継続案件のクライアントから信用が蓄積されて単価が上がったりするでしょう。そのためには、情報収集やスキルアップの時間も必要です。

収入を一定額保証する保険もありますが、稼げないうちから掛け捨ての保険料を払うか、その分稼ぐかはあなたの考え方次第です。

仕事を選びすぎない

高単価案件と長期契約案件は安定的に売上を確保する上で必要ですが、特にフリーランスになってすぐの頃に条件の良い案件を獲得できることはそう多くありません。そのため、案件を選びすぎず眼の前の案件を受注するほうが目先の売上につながります。

ストック型の事業を育てる

フリーランスの仕事といえば、働いた時に働いた分だけ売上が立つフロー型の事業を想像するかもしれません。しかし、ブログやECサイト運営などある程度自動で売上が立つ仕組みを作っておけば、仕事ができなくなっても収入が途絶えることはありません。もしもに備えてきちんと準備しておきましょう。

しかし、ストック型事業は一般的に、フロー型事業よりファーストキャッシュを得るまでの時間がかかるといわれています。また、売上の伸びも爆発的ではないため根気よく事業を継続してスキルを高めていく必要があります。

フリーランスが生活できない状態になったらやるべきこと

フリーランスは非常にリスクの大きい働き方です。どれだけ手を打ってもうまくいかず、挙句の果てに生活すらできない状況になることも十分考えられます。そのようなとき、どういった対策を取ればいいのでしょうか?

働ける場合

働ける場合は会社員など雇用契約を結ぶ働き方を検討しましょう。面接にさえ受かれば仕事を得られ、目先のお金(給料)が手に入ります。面接では空白期間のことを聞かれるかもしれませんが、自信を持ってフリーランスの経験を話しましょう。フリーランスとしてやった仕事をまたしたいと思うのなら、関連した職種で社員になる方がいいでしょう。

働けない場合

働けない場合は生活保護を申請しましょう。各自治体では予算の都合上、生活保護申請希望者を窓口で追い返す「水際作戦」が取られることもありますが、背に腹は変えられません。許可を得た上で担当者とのやりとりを録音・録画する、あるいは生活保護申請を支援するNPO法人の方や弁護士に付き添ってもらい生活保護を申請し受理してもらいましょう。

おわりに

この記事ではフリーランスが感じる不安と、その解消方法を述べました。これまで述べてきたようにフリーランスは非常にリスクのある働き方です。しかし、同時に得られる自由もあるため、働き方というよりむしろ生き方といった方がピンと来るかもしれません。

フリーランスになることが正解ではなく、会社員でも日々幸せを感じて働いている人もいます。職業選択の自由が認められている日本において、どのように生きるか選択する権利はあなた自身にあります。

投稿者プロフィール

廣石健悟
廣石健悟
12年の会社員経験(メーカーの機械設計など)を経てフリーライターになりました。会社員の良さ、フリーランスの良さそれぞれを実際に体験しています。記事執筆の他にインタビュー、取材(写真撮影含む)もできます。

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