フリーランスエンジニアの在宅案件はあるのか?リモートワークがOKな場合とNGな場合とは?

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フリーランスと聞くとフルリモートで常に在宅というイメージがありませんか?働き方にスポットが当てられ、さらにコロナ禍が重なって各企業も在宅ワークをひとつの手段として織り込んできました。そして場所を選ばず好きな時間に好きな分だけ仕事ができると言われているフリーランスも選択肢の中に浸透しつつあります。ではフリーランスの内、特にエンジニアはどうでしょうか?この記事ではフリーランスエンジニアの在宅ワークの実情と実態を知ることができます。さらに在宅案件を獲得する方法までも解説しています。

目次

フリーランスのエンジニアはどこでも好きな場所で働けるのか

結論から言うと、どんな場所でもというわけにはいきませんフリーランスはあくまでも「組織に属しない人の働き方を指している」ため、必ずフルリモートになることとは無関係になります。なんとなくフルリモートであるというイメージが強いだけの話ではないでしょうか。実際、おおよそ半数以上のフリーランスエンジニアが定期的に出社しています。当然、案件によっては開発環境が自宅で構築できなかったり、Webの打ち合わせで非効率なことも出てきます。フリーランスに限ったことではなくエンジニアでは考えられることなんです。

フリーランスエンジニアが作業場としていることが多い場所は

フリーランスで働くにあたって作業場の環境は重要なポイントです。作業場が重要な理由は主に2つです。

✓仕事の効率を左右する
✓費用対効果に関わる

仕事の効率を左右する

フリーランスは会社員の固定給と違って、仕事をやればやるだけ収入が上がります。逆を言えば仕事をこなさないと生活費の工面ができなくなる可能性もあります。本来こなすべき案件数を決めている場合、作業が思うようにはかどらず目標案件数を下回ってしまったら…もしそれが環境要因ならば作業場を変えるべきです。

費用対効果に関わる

例えばベストな環境で作業するために、ある程度費用をかけたとしても、仕事の報酬が大きければ費用対効果は上がります。作業場にかかる費用を投資と捉えるかどうかです。

作業場としてよく使われる場所

・自宅
・ファミレス
・カフェ
・コワーキングスペース
・ネットカフェ

では自宅で作業をする場合にスポットを当ててメリットとデメリットを解説していきましょう。

自宅で働くことのメリット

利用料金なし

光熱費や通信費はかかりますが、その他のコストはかかりません。

光熱費、通信費の経費計上可能

光熱費や通信費も確定申告で経費計上できる場合があります。白色申告はかかった費用全体の50%以上を仕事に利用していれば計上できます。青色申告なら割合条件に関係なく利用した分がすべて計上できます。

移動時間なし

企業に勤める会社員の場合、交通費は全額出る場合もありますが、通勤時間は勤務時間ではないため給料が発生しません。移動時間が削減されるだけで他のことができたり仕事を多く充てることができます。

公共交通機関を使わなくて済む

公共交通機関を使うと時間に追われる感覚がどうしても身についてしまいます。仕事を始める前からストレスがかかってしまう状況が回避できます。

無駄な出費が減る

外へ出るとついつい寄り道をしたり、飲み物を頻繁に買ったり、ちょっとの出費が積み重なることがほとんどありません。外へ出ることで気分がスッキリするのはいいことですが無駄な出費は極力減らしたいですよね。

自宅で働くことのデメリット

プライベート環境がすぐ隣にある

普段生活している場所で仕事をするわけですから、趣味のものや好きな食べ物、飲み物が置いてあります。自分を律することが不充分だと集中力が持続しません。なるべくならパーテーションを使ったり、部屋を分けるなど、プライベートとの境界がぼやけないような工夫が必要です。

生活リズムがプライベートと同じになりやすい

始業時間と終業時間が存在しません。例えば休日をゆっくり過ごすタイプの人は休日と同じリズムでは仕事が成り立たないこともあるでしょう。これも自分を律することができなければ仕事とプライベートの感覚がはっきりとわからなくなってしまいます。「いつもと同じ」にならないように仕事の時間とプライベートの時間をハッキリ分けましょう。

孤独感

誰かがいる状況は皆無なので、常に自分との戦いと向き合いになります。一人でいるのが得意な方もいらっしゃるかもしれませんが、人は特に孤独を感じると様々なことで悩み始めてしまう傾向があります。適度な気分転換は必要ですね。

人と話す機会が減る

当然、会社ではありませんのでWebミーティングなどがない限り外界との繋がりが激減します。在宅を選択している時点で仕方のないことですが、セミナーやコミュニティに参加するなど意図的に人に会う機会を設けるとよいでしょう。

集中できなくなった場合は自宅以外で作業することも

もし自宅で集中できずに仕事の効率が下がったときはどこで作業をするのがよいでしょうか。代表的な場所を3つ紹介します。

✓コワーキングスペース
✓ネットカフェ
✓ファミレス

では場所を選ぶ際のポイントは何でしょうか?

利用料金はいくらか

何時間使うかを明確にしましょう。コワーキングスペースは環境が整っている分、割高になります。おおよそ月額1~2万円です。たまに使うにしては高いのかもしれませんが、費用対効果が良くなる場合もあります。

仕事がしやすい机や椅子か

机の広さはパソコンの他、資料などを広げられるスペースが必要です。椅子の背もたれや座り心地の良さは長時間作業するにあたって欠かせません。

設備は充実しているか

適切な空調管理がされていますか?空気がよどんでいるのは論外ですが、乾燥していると意外にも体調を崩しやすいです。また、コンセントがなかったり、ネットワーク利用制限がすぐにかかってしまう状況ですと、気になりすぎて仕事がはかどりません。

自宅から遠くないか

フリーランスのメリットである無駄な時間の大幅な削減を自ら否定してしまわないように限度を決めておきましょう。

仕事に集中できる環境か

紙に書く音がわかるくらいの所がよいのか、ノイズがある程度あったほうがよいのか、集中できる環境は人それぞれです。一度体験してみないことにはわかりません。特にカフェやファミレスは誘惑がたくさんありますから、逆に作業が進まなかったということもありえるので注意が必要です。

働く場所によって問題となる「セキュリティ」

WiFiの安全性

「カフェや公共施設のフリーWiFiはセキュリティが低く傍受される危険性がある」
「クライアントから預かった大事なデータや資料が漏洩してしまうのでは」

リモートで仕事をする際に不安になるのがネットワークセキュリティです。確かに自宅のほうがフリーWiFiより安心ではありますが、セキュリティレベルが完璧というわけでもありません。

対策はVPNで

Virtual Private Networkと言って、直訳すると仮想の個人使用ネットワークです。例えばフリーWiFiのアクセスポイントを使って自分のPCをつなぐ際、専用のアプリなどでVPNを設定して接続します。こうすることでインターネットに接続して送受信したデータの中身が第三者から見えなくなります。簡単に言うと、作ったトンネルを通して(暗号化された専用の道路を使って)、データを入れたカプセル(暗号化されたデータ)の送受信を行なえるということです。中身を見ることができるのは暗号の解読の仕方を知っている送受信者のみ。なぜこのようなことができるのかというと、このVPNを管理するサーバー屋さんを介してネットワークに接続しているからです。VPNサーバーは多岐にわたり、無料で利用できるものから有料でより高セキュリティに特化したものまでピンキリです。いずれにせよ、公共のWiFiはそのまま接続しないことを強くおすすめします。

フリーランスのエンジニアでも「定期的に出社」することがある

週1日の人もいれば、週5日の人もいます。冒頭でも説明したとおり、約半数のフリーランスエンジニアが定期的に出社しているという調査結果もあります。

未経験だと勘違いしやすいのが「すべてのフリーランスが自由に場所を選べる」と思い込んでしまうことです。中には対面のコミュニケーションを重視している企業もあるくらいです。

職業柄、エンジニアは特殊で環境やセキュリティ問題から働く場所が指定されていることもあります。例えば開発環境はエンジニアにとって欠かせません。ハイスペックのPCやライセンスの関係で、自宅で開発環境が構築できなければ出社せざるを得ません。

どんな案件が在宅勤務なことが多いのか

ソフトウェア開発案件

ハードウェアは現場やモノありきのため、どうしても在宅では環境の構築が難しく、成り立たないことがほとんどだからです。

Web系やアプリ案件

業務系案件は金融機関などの公的なシステムに関することが多く、セキュリティに厳しいという理由から、出社が前提となる場合が多いです。対してシステムと切り離されているWeb系やアプリ開発の案件であればそれほど厳しくなく、自宅をNGとしているものはほとんどないと言っていいでしょう。

開発案件でよく使われるプログラミング言語

PCがあれば充分な在宅案件にしやすいプログラミング。よく使われるプログラミング言語は以下のとおりです。

✓機械学習なら▶Python
✓アプリ開発なら▶Ruby
✓Webサービス・デザインなら▶HTML、CSS、PHP、Java

ただし、プログラミングもPC上でシミュレーションできればよいですが、実機で動きを確認しながらとなると機器の大きさや動作環境によっては在宅が厳しいかもしれないということを補足しておきます。

フリーランスエンジニアが在宅勤務を獲得する方法

エージェントを使う

転職だけではなくフリーランス向けに特化したエージェントサイトが増えてきています。クライアントとの単価の交渉やフォローアップもしてくれます。場合によっては非公開求人もあります。特にクライアントとの交渉が苦手な人に向いています。無料で使用できるので複数の登録がおすすめです。

クラウドソーシングを使う

自分で案件を探す必要はありますが、比較的初心者も受け入れてくれる案件も多いため仕事は取りやすいでしょう。相場より明らかに低い報酬の案件もありますので注意してください。自分でアピールができる人に向いています。こちらも無料で使用できるので複数の登録がおすすめです。

知人に紹介してもらう

自分で築いてきた人脈をフル活用するのもよいでしょう。企業に勤めていた方は元同僚や取引先の人から紹介してもらうという手段があります。トラブルがあったときにやりづらさを感じてしまうかもしれませんが案件獲得までがスムーズに進みやすいです。

企業との面談ではきちんと勤務場所の希望を伝える

在宅で働きたいのか、ある程度出社があったほうが良いのか、働き方を選べるのもフリーランスの魅力のひとつ。反面、勤務場所があまりにも遠いとフリーランスの良さを潰すことになります。クライアントにははっきりと勤務場所の希望を伝えましょう。例えば、育児や介護の理由で在宅を希望する方もいるでしょう。ひとりで黙々とこなすことが得意なので出社は控えめにしたいなども。リモートでやるからには業務に支障がでないことを説明しておく必要があります。

働く場所は事前に確認しておくことが大切

フリーランスエンジニアは仕事の効率が重要なポイントです。働く時間も場所も自由だからと言って自己管理が厳かにになると、公私混同が始まってしまいます。また、リモートワークで働けると思ってたのに、いざ仕事が始まると

「毎日のように出社だった」
「環境やセキュリティ面から場所を指定された」

など「思っていたのと違った」がたくさん出てくることも。勘違いを解消するためにはクライアントと折り合いをつけていく必要があります。単価ばかりに気を取られて働く環境のことを忘れないように事前に確認しておきましょう。

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