未経験からでも独学でフリーランスのwebデザイナーを目指せる?必要なことを教えて!

How

フリーランスのwebデザイナーを目指したいけど、未経験だからと諦めていませんか?この記事では独学でやるときの注意点や、そもそも独学でwebデザイナーになれるのかを詳しく解説しています。必要なスキルもまとめていますので参考にしてみてください。

目次

独学でもwebデザイナーのフリーランスになれる?

独学でもOK!ただし…

結論としては独学でもなれます。厳密に言うと独学「だけ」でフリーランスになるのはおすすめできません。独学でフリーランスになったとよく目にしますが、そもそも本や動画などがなければ学ぶことはできません。参考になるツールがあるなしではなく、プロから教わる・プロに聞ける環境に身を置いているかが独学「だけ」なのかそうでないのかの違いです。デザインの場合、例えば美大や専門学校などが連想されます。

webデザイナーとは?

webクリエイター、ホームページデザイナーと呼ばれるように企業や個人のホームページのデザインから制作までを担うフロントエンドエンジニアです。ホームページはクライアントにとって顔であり、いかに目を惹くサイトをデザインできるかがポイントです。デザインもさることながら、機能美も大切で、利用者の操作性(UI:ユーザーインターフェイス)を考えながら画面構成をつくります。いくらデザインが良くても使い勝手が悪いと、利用者の滞在率は激減してしまうのです。

小さなwebサイトなら一人で任されることもありますが、企業のページ数が多いwebサイトでは、デザイン画・ロゴの作成、コピーライティング、実装(コーディング・プログラミング)を分業することもあります。したがって、他のデザイナー、ライター、プログラマーと調整しながら仕事を進めることが必要です。

webデザイナーの年収

中央値は300〜400万円です。これは会社員もフリーランスもさほど変わりません。ただし、500万円以上の人に注目してみると、会社員は全体の約10%程度に対し、フリーランスは50%もいます(フリーランス白書2023より)。つまり企業勤めのほうが天井が見えてしまっているとも言えます。フリーランスの中には年収が1000万円の強者もいますが、まずは金額よりも安定的に稼ぐことを目標としましょう。

独学のメリット

自分のペースで学べる

学習計画を立てることが得意な人は独学に向いています。ゴールから逆算して何をやるべきかを明確にして、自分のペースであとはこなしていくだけであれば大きな負担にならずに進められます。

コストを最小限にできる

webスクールやweb講座はたいてい、結構な額が飛んで行ったりします。独学ならば実費を最小限に抑えることができます。しかし、時間コストも最小限になるとは限らなく、むしろ時間がかかる可能性もあることは留意しておきたい点です。

独学のデメリット

自分の都合の良いように進めてしまう

言い方を変えれば、間違ったことを覚えたときに軌道修正できないことが多いです。なぜならば間違ったことを指摘してくれる人がいないからです。独学で陥りやすい点です。

計画が曖昧で挫折しやすい

自己管理能力に長けている人は問題ないかもしれませんが、カリキュラムのように決まったペースではなく、自分の好きなペースになるためメリットに反して計画がぼやけやすいのはデメリットとなります。

webデザイナーになるために必要な物とスキル

パソコン

ノート型でも以下のスペックを満たすものはありますが、画面サイズを気にされる方はデスクトップ型にすると良いでしょう。持ち歩きを考えるならノート型にしておき、あとでモニターを追加することも可能です。

CPU

Windows OS系の場合、Intel製ならCore i5またはi7以上、AMD製ならRyzen 5または7以上とし、Mac OSの場合、Apple M1以上が望ましいでしょう。CPUは世代が存在し、新しい世代のほうが能力は高めです。

SSD

持ち運びによる破損を免れるためHDDは選択しない、という時代はとっくに過ぎました。SSDは容量が少ないという時代もとっくに終わっています。SSDにする理由は読み込みの速さです。読み込みが速ければパソコン自身もアプリケーションも起動が速く、すぐ仕事に取りかかれます。容量は512GB以上あればOS分を加味してもデザインデータは充分まかなえるでしょう。

メモリ(RAM)

できれば16GB以上が望ましいです。理由は後述するデザインツールを使う可能性があるためです。メモリが大きければ並行して多くのことを処理可能です。したがってストレスなく仕事に集中できます。8GBでも良いのですが、CPUの能力によっては重たく感じることもあります。

GPU(グラフィック処理専用CPU)

後述するデザインツールで3Dグラフィックスや動画などを扱うのであればハイスペックにしたほうが良いですが、通常webデザインだけの場合はエントリーモデルで充分です。ここではグラフィックス系を主軸としないwebデザイナーを想定し、気にしなくて良いレベルとします。

デザインツール

特にPhotoshopとIllustratorの2つは併せて使うこともあります。

Adobe Photoshop

写真や画像の加工を得意とするツールです。色味や質感の調整をしてデザインに深みを持たせます。また立体感を出すための加工もできます。

Adobe Illustrator

線や色のはっきりとしたイラスト作成やロゴ作成、レイアウト作成に向いています。文字入力もこのツールを使います。

WordPress

webサイトの枠組みづくりならこれでしょう。今ではホームページの8割近くがWordPressを使っているとも言われています。

デザイン基礎知識

知っておきたい「デザインの4原則」と配色やフォントの基礎知識について簡単に解説しています。

デザインの4原則

これらは始めに意識したいことです。

①近接:関連する要素をグループ化し情報をまとめ、極力考えさせないようにする。

②整列:規則正しく配置することで見やすさが向上する。整列ごとに関連付けも可能。

③反復:関連する要素ごとに同じフォント、色、アイコンなどでデザインに一貫性を持たせる。

④対比:情報に強弱をつけて伝えたい事柄を視覚的に訴える。近接・整列・反復をきれいに揃えるだけではインパクトがなくなるため、対比でメリハリをつける。コントラストとも言う。

配色

色数を煩雑にしないことです。ベース・メイン・アクセントの3色を軸にし、比率は7:2.5:0.5の割合で使用することが良いとされています。アクセントカラーは色相環で対角に位置する色を使い、同系色なら色相環で隣り合う色を使えばすっきりとまとまります。また、色の印象も重要です。例えばクールなwebサイトなのに暖色系を多用してしまったり、イメージと色がマッチしないと脳が混乱します。

フォント

本文があればフォントの種類はすべて統一し、テーマに合ったものを選びます。そして読みやすさの面では間隔と行間がとても重要で、余白をいかに作るかがポイントになります。フォント自体に装飾を加えたり、加工することでフォント自体にデザイン性を持たすテクニックもあります。それを「タイポグラフィ」と呼びます。主にキャッチコピーやロゴに使われることが多いです。

プログラミング

本来ならばプログラマーの仕事なので必須ではないですが、わからないでデザインを制作するのとは出来上がりに差が出ます。また、デザインの制作とサイトへの反映をセットでできるようになると高単価案件が狙えますし、プログラマーを介さないため作業効率的にも速いです。ここではwebサイト制作でよく使われる代表的な言語を簡単に紹介します。

HTML

webページの土台となるテキストに関するプログラム言語です。例えば、改行・太字・フォントサイズ・文字色などを決めるものです。ただし、これだけではデザイン性に富んだwebページにはなり得ません。

CSS

webページにデザイン性を与える言語です。単なるテキストだけのwebページも見違えるようなデザインに生まれ変わります。HTMLと併せて使用します。

PHP

Webページのおおよそ8割に活用されており、Webアプリケーションには欠かせません。例えば、問い合わせフォーム、入力によるイベントの発生など、Webページにアクションが生まれます。こちらもHTMLに乗せるような形で組み込まれる言語です。

JavaScript

主な役割はユーザーの操作をきっかけに他の処理を始めたり、ページの更新を行なわなくても表示内容を最新に保ったりできます。

未経験からwebデザイナーのフリーランスとして活躍する方法

web講座・スクールの利用

初心者向けのコースが選べるのはもちろんのこと、決まった期間内で知識やスキルが習得できるのは独学に勝るメリットです。また、わからないことを都度聞ける環境が揃っているため、未経験からフリーランスを目指す人はweb講座やスクールの利用をおすすめします。特にマンツーマン指導があるところはメリットが多そうですね。他の利点としては最新のwebデザインのスキルを学べたり、人脈を広げられる点が挙げられます。

企業に勤める

これから就職するかフリーランスになるかの時期に差し掛かっている方はwebデザイナーとしてのスキルを積める企業への就職をおすすめします。20代〜30代前半であれば未経験でもなんとか就職できるチャンスがあるかもしれませんが、30代後半以上の未経験の方は現実問題として残念ながら年齢で制限される可能性が高いです。したがって、webデザイン系の企業に就職できるチャンスがある人はそれを逃さないようにしましょう。

副業で実務経験を積む

「年齢的に厳しくて転職できそうもない」という方でも安心してください。スクールに通ったり、副業でコツコツと実績を積んでいけばフリーランスになれます。確かに活躍している人が多いのは企業勤めをしてからフリーランスになったパターンですが、副業の良いところは普段の仕事と違うことをやる新鮮さゆえ、案件数を自分のペースでどんどん増やしていけることにあります。ただし、企業勤めと違って普段教えてくれる人がいないため、必ずスクールやサポートの充実したweb講座の先生との繋がりは維持してください。

案件の獲得方法

主に3つ「フリーランスエージェント」「クラウドソーシング」「SNS」が挙げられます。いずれもデザインと実装をセットで仕事ができるスキルを持っているとなお案件獲得数は上がるでしょう。

フリーランスエージェント

フリーランスに特化した専門のスタッフが仕事の案件を探してクライアントに紹介してくれるサービスです。実績があったほうが望ましいですが、3つの中で確実性は高いほうだと言えます。

フリーランス白書2019から2023にかけて興味深い変化があります。それは「最も収入が得られる案件の獲得経路」で、エージェントサービスが2019に比べて割合が2倍に増加しています。相変わらず「人脈」「過去・現在の取引先」がトップですが、コロナ禍前と比べてエージェントサービスの普及に加え、継続利用している人が多く、サービスが向上して案件が獲得しやすくなっていると見られます。

また、フリーランスは増えすぎと言われていますが、フリーランスの中で半数に迫る勢いを見せている職業がweb系とエンジニア系です。IT人材の需要が高く、それに伴いエージェントの市場規模も年々膨らんでいます。

クラウドソーシング

クラウドソーシングとはクライアントがワーカーを公募しているサービスです。報酬から手数料が引かれますが、始めの取っ掛かりや副業としてはクラウドソーシングも使えます。未経験向けの仕事が見つかる可能性が高いです。未経験ですと特に長期案件や大型案件は手が出しにくいと思いますので、お試しでタスク系(単発もの)の仕事に応募してみましょう。慣れてきたらプロジェクトに挑戦したり、フリーランスエージェントを使い始めてみると良いでしょう。

SNS

自分で営業をかけていきます。自分がwebデザイナーであることを認知してもらうために、実績(ポートフォリオ)を作成して開示したり、自分のホームページがあればリンクさせたりとやり方は多様です。ただし、認知されるまでに時間が思ったよりも要してしまったり、SNSの攻略に必死になり過ぎたりするのは注意が必要です。実績がある中級者向けと言えますが、現代では企業もSNSで人材募集するくらいですから人気のある案件獲得方法のひとつです。

未経験がwebデザイナーの勉強をするコツやおすすめの方法

独学は予習として

興味が湧くことはとても良いことです。今回この記事を読んでいただいている方もwebデザイナーについて調べようとして辿り着いたのではないでしょうか。必要なスキルもわかってこれから学び始めとなりますが、あくまでも予習レベルで取り組みましょう。中には短期間でひととおり学び終わる方もいらっしゃると思いますが、答え合わせはどこかで必要です。間違った方向にだけは行かないようにしましょう。この世界、思い込みが最も怖いことのひとつですからね。

必ずプロに学ぶ

美大に行きましょう、専門学校からやり直しましょう、ということではありません。webスクールまたはweb講座でも構いませんので「つまづいたときに聞ける人がいる」サポートが充実しているものを選んでください。また、前述したとおり自分で学んだことの答え合わせができます。

とにかく手を動かす

知識を貯めていくことも重要ですが、動画を観ながらでも良いのでどんどん実践してみましょう。仕事ではないので失敗したところで誰も文句は言いませんし、責任もありません。技術系は座学だけで身に付くことはあり得ないため必ず実践をしましょう。書籍はあくまでもスキルではなく知識を補完するためのサブツールとして使います。

デザインテーマの制作をしてみる

参考サイトの模写・評価

まずはデザイン性のあるwebサイトを探して、模写で練習をしてみます。どのデザイン・操作性が、どう実装されているのかが紐づけられます。ポイントは理解しながら模写することです。わからないままやっても単なる模写になり何も身につきません。わからないことは調べる、自分の先生に聞くを繰り返しましょう。また、なぜそのサイトが参考になったのか、どこが良かったのか、改善点はどこかなど必ず評価をすることを忘れずに。

デザインを決めてラフ画作成

ある程度スキルが身についたら、いよいよオリジナルデザインの制作です。なんのためのサイトにするかテーマを決めてデザインします。最初は手書きでラフ画を作成しましょう。

ツールの練習としてデザインの落とし込み

PhotoshopやIllustratorの練習をするつもりでデザインをデジタル化しましょう。ツールを使いこなすスキルは仕事の効率化アップのために必要なことです。

フィードバック

デザイン全体を見直します。失敗例はどのようなものかを調べて当てはまっていないかも確認しましょう。

公開

制作したデザインはポートフォリオを作成し発信してみましょう。また、エージェントに案件を探してもらうなら、自分で制作したものはアピールポイントとして有効です。

勉強会やオフ会への参加

フリーランスは孤独との闘いです。たまには勉強会やコミュニティのオフ会などに参加してみましょう。フリーランスは人脈づくりが重要で、ひとり”だけ”でなんとかするのには限界があるからです。業界のフレッシュな情報を仕入れるチャンスにもなります。

まとめ

webデザイナーのフリーランスとして仕事をしたい場合、独学でも充分学ぶことはできますが、一人だけでやり続けるのは控えましょう。どこかで自分の学んできたことが正しいのかどうかを判断してくれるプロや先生をつけて間違いを直してください。一人でやってみることは、何も独り「だけ」で全てをやるという意味ではなく、必要なら助けてもらってこなしていくという意味が込められています。また、いきなりフリーランスになるのではなく、副業で試してみたり、チャンスがある人は企業に勤めてからでも遅くはありません。webデザイナーでフリーランスデビューできるように焦らずいきましょう!

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