活況が続くフリーランスプログラマー!年収1000万円を目指せる理由

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プログラマーはITエンジニアの中の一つの職種です。プログラマーは高収入というイメージがありますが実際はどうなのでしょうか。給与が決まっている会社員よりもフリーランスとしてプログラマーを選んだほうがいいのか迷っている方もいらっしゃると思います。この記事ではプログラマーの給与事情と、さらに年収をアップして1000万円を狙う方法や需要の高いプログラミング言語についても解説しています。

フリーランスプログラマーのリアルな給与事情

40〜60万円/月、年収にして平均500~700万円です。対して会社員の場合は平均で450万円弱と言われています(厚生労働省調べ)。フリーランスは案件のレベルや受注数により変動するため幅があります。中には1000万円以上の年収を得ている人もいます。

プログラマーとシステムエンジニアは何が違う?

よく似ていてわからないこの2つの違いを見ていきましょう。

システムエンジニア(SE)

顧客の要望をシステムに落とし込む設計の仕事とプログラマーが仕上げたプログラムがその要望や設計どおりにつくられているかを確認する仕事です。上流の仕事になり、責任感が伴う分、やりがいもある職種です。ゆくゆくはマネージャーを狙えるポジションです。

プログラマー(PG)

システムエンジニアが設計した仕様を元に指定のプログラミング言語でプログラムを書く仕事です。これをコーディングと言いますが、形にして息を吹き込むことが目的であり、正しく動作したときの達成感はひとしおでしょう。常に人気の高い職種です。

プログラマーの年収に影響することとは?

「言語の需要」「企業・案件の規模」「スキルと経験」これら3つの要素について解説します。

言語の需要

技術の進歩と共にプログラミング言語も進化していきます。開発するシステムやアプリケーションに最適なプログラミング言語があるため、需要が高い言語を狙ってスキルを習得していきましょう。稼げるプログラミング言語はいつでも存在します。

わざわざ需要の少ない言語を学ぶのは時間の無駄なので、需要の減った言語には見切りをつけることが大切です。需要の高い4つのプログラミング言語を簡単に紹介します。

Python

とにかく守備範囲が広いです。Webアプリケーション、Webデータ収集、データ解析の他、AIに関する処理も得意です。特に大量なデータを処理することが得意であり、可視化したり、統計をとったりするときに役に立ちます。
代表的な例では生体認証、音声認識、ChatGPTまでもがPythonでつくられています。ライブラリやフレームワークと呼ばれる、コードがひとまとまりになったものが豊富に用意されています。コードを1から書かなくても良い場面が多いので開発効率も上がり、あらゆる言語の中でも学習コストは低めです。日本では高単価傾向です。理由は、Python人口がまだ少ないこと、AIに関する仕事が増加傾向にあるので将来性の高い言語だからです。

Ruby

システム開発によく使われる言語です。実はRubyは日本産の比較的新しい言語であり、SNSやWebアプリケーション、スマホアプリまで幅広く活躍しています。可読性を上げてストレスのないプログラミングができるように工夫されているので初心者でも比較的学習しやすい部類に入ります。Rubyは特にサーバー側のプログラムを得意としています。Rubyを使用している有名なWebアプリケーションのひとつにクックパッドがあります。

Java

C言語をベースにしている最も汎用性の高く、圧倒的なシェアを誇る言語です。組み込みシステム開発には欠かせません。例えば、金融機関のシステム、デスクトップやスマホ向けアプリ、カーナビ、各ポータルサイト、ショッピングサイトなど枚挙にいとまがありません。一度コードを書けば、プラットフォームを問わず実行可能な柔軟さを持つ特徴があります。組込みシステムとアプリでは求められるスキルが異なること、コードのルールや記述が難しく独学では挫折しやすいため、教えてもらう環境でスキルアップしましょう。Javaが誕生して30年を迎えようとしていますが、需要は未だに衰えず、案件単価も安定している言語です。実績が少なくても比較的任せてくれるケースが少なくありません。

PHP

Webアプリケーションでは欠かせません。Webページのおおよそ8割に使われています。
例えば、問い合わせフォーム、入力すると何かのイベントが発生するなど、Webページにアクションが追加され一気に垢抜けます。HTMLに乗せるような形で組み込まれるWebに特化した言語なので逆に、Web系以外では活用が難しいです。ただし、記述はわかりやすくフレームワークが豊富で書きやすいのも特徴です。そのため学習コストが低く、初心者にも取り組みやすい言語です。歴史は長くPythonが徐々に頭角を現してきている中、現役で活用されています。Pythonに置き換えられてしまうよりは共存するような形で残る可能性が高いでしょう。こちらも案件数、案件単価ともに安定的です。

企業・案件の規模

大型案件は数千万円規模のシステム開発です。つまり大企業のほうが人やモノにお金をかけられるわけです。ただし、いきなり大型案件を掴むのは難しいですから、まずは中型案件をコツコツとこなしていきましょう。チャンスが来れば大型案件に移行していくイメージです。大型案件はその後の本人の市場価値を大きく変えるきっかけになることでしょう。

スキルと経験

年齢よりスキルが物を言う世界です。品質の高さ、納品の速さ、そして上流に行けば行くほど収入がアップします。システムの設計やマネージメントができるようになると景色がガラリと変わります。

フリーランスプログラマーに必要なスキル

ここでは当然必要なプログラミング言語以外のスキルについて解説します。

フレームワーク

処理の流れを損なわず機能をパッケージングした枠組みのことです。プログラミング言語それぞれに用意されたフレームワークがあります。

要するに作業効率を上げるため、ゼロから開発せずともフレームワークを使いこなせば大幅な工数削減につながります。このフレームワークについては学んでおいたほうが良いでしょう。極端な話をすると、プログラミング言語を知らずともフレームワークだけで開発ができてしまうこともあります。ただし、ブラックボックス化されたフレームワークのプログラミングを深く理解できなくなるのも注意すべき点ですね。

営業力・コミュニケーション力

フリーランスは個人プレーです。黙々とプログラミングだけやっていれば良いわけではありません。例えば「プログラミング言語をマスターしている」「ホームページやLPの作成をマスターしている」としましょう。実際にそのスキルを活かせるのは当然、案件が受注できたときです。会社員として働くエンジニアはほとんどの場合、自分で営業回りをして案件を受注することはありませんが、フリーランスは自分を売り込まなければなりません。

また、自分の市場価値はどの程度なのか事前に調査し、単価交渉を行えるスキルも身につけましょう。クライアントと円滑に進めていくためにも、仕事は必ず対人関係によって成り立っているということを忘れてはいけません。

未経験でもフリーランスプログラマーになれる?

もちろん未経験でもなれます。ただしクライアントの立場になって少し考えてみてください。お金を払うわけですから未経験が警戒されてしまうのは当然のことです。覚えておきたいのは、フリーランスになれることとフリーランスでやっていけることは別だということです。確かに未経験でも募集している案件は多いですが経験者に比べて単価は低くなります。

やりがちな失敗例として、未経験なのにいきなりフリーランスになってしまうことが挙げられます。意外と近道なのが「企業に就職・転職する」ことなんですね。活躍しているほとんどのフリーランスプログラマーは元企業勤めです。企業勤めであれば実務経験とキャリアを積むことができます。そして副業を始めてからフリーランスになるパターンが無難でしょう。必要なのは案件数=どれだけ従事していたかです。慣れるまでに半年から1年以上は要すると思いますが、経験を積むためには最低限の時間が当然必要であることを補足しておきます。間違っても早く独立しなきゃと前のめりにならないようにしましょう。

企業所属からフリーランスへ!年収はあがる?

年収が上がる人もいますし下がる人もいます。例えば企業勤めの人がもうすぐプログラムマネージャーになるというときにフリーランスへ転身しても当然収入アップは見込めません。企業のプログラムマネージャーを選択してキャリアを積んだほうが賢明と言えます。

一方で、フリーランスは本人の仕事の振り幅次第で高収入を狙えます。企業で勤めていたときよりも2倍になる可能性もあります。また「資金が潤沢で規模が大きい企業の案件」「高利益が期待できそうなシステムの案件」「この人じゃないと頼めないという希少性」「愚直すぎる案件獲得数」は意識したいものです。給与の上限があらかじめ決まっていないことがフリーランスのメリットですから、それを最大限に活かしたいですよね。

正直フリーランスで年収1000万は目指せる?

本人のスキルや働き方次第というのが正直なところですが、1000万円を目指すには主に2パターン、プログラマーを極めるスペシャリストになるか、上流工程のマネージャーになるかです。

スペシャリストで目指す

ここではあるフリーランスプログラマーの月収が40万円、案件20万円を月に2本こなしているとしましょう。まず年収1000万円から単純計算してみます。

1000万円÷12ヶ月=80万円/月以上

フリーランスは会社員と異なり賞与はありませんので月収に載る金額が高くなります。この場合、現状よりもプラス40万円を目指す必要があります。つまり、

①案件を4本に増やす

②単価が2倍の案件を探す

③単価を2倍にしてもらう

ことが考えられます。この中で②と③はかなりの実績を踏まえた上でクライアントが首を縦に振らないと実現できませんが、①はキャリアを積んで開発スピードを上げれば可能です。中には20万円の案件のプログラム実装を1日かからず終わらせる人もいます。

マネージャーで目指す

まずプログラムを構成するメンバーとしては、プログラムマネージャー>プロジェクトマネージャー>SE>プログラマーの順になっています。小さな規模であれば、一つのプロジェクトにプロジェクトマネージャーとSE・プログラマーがいる構成になりますが、規模が大きくなると複数のプロジェクトの集合体になります。それをまとめるのはプログラムマネージャーの仕事です。

最初からプログラムマネージャーを目指すのは現実的ではないので、まずはプロジェクトマネージャーを目指しましょう。ポイントはキャリアアップを常に目指すことです。プログラマーは与えられた仕様を形にする仕事であるため、設計とは異なります。一方、上流工程に位置づけられているプロジェクトマネージャーの場合、設計はもちろんのことプロジェクトとマネージメントを任されるため高収入です。プロジェクトマネージャーの平均年収は900万円と言われています。明確なキャリアプランがあれば1000万円も射程圏内でしょう。

どうやって収入をアップするのか

ここではスペシャリスト、プロジェクトマネージャーの具体的な収入アップの方法を紹介します。

スペシャリストのイメージ

案件数を増やす

すでに述べたように、案件数をこなした分だけ高収入になります。より案件の間口を広げるのに有利なのはひとつでも多くのプログラミング言語を使いこなせるようになることです。プログラミング言語は200種類以上あると言われており、もちろんすべてが必要というわけではありませんので案件を眺めて言語がどれくらいあるかを確認します。感覚的にはだいたい10種類使いこなせればほとんどの案件を網羅できるでしょう。ただし、1馬力しかないことは頭に入れて、自己管理を徹底しましょう。

高単価のプログラミング言語を習得する

多くのプログラミング言語の習得が案件数につながると述べましたが、もうひとつの方法として需要が高い言語、難易度の高い言語もしくは新しい言語の習得に絞るという手もあります。需要が高ければ案件単価もおのずと高くなり、さらに新しい言語を利用した案件の場合、どうしてもエンジニア不足が否めず、クライアントは単価を上げてでもこなせるエンジニアを探すしかないというのが理由です。ただし新しい言語の場合、独学ではきついと感じたら無理せずWeb講座やスクールに通うことをおすすめします。

実績やスキルがアップしたら単価交渉をする

自分で直接クライアントに交渉するか、エージェントに交渉をしてもらうかです。充分に実績やスキルがあれば自信を持って単価交渉に臨みましょう。相場以上の報酬を得ることも可能です。

大規模案件を狙う

大規模案件を扱うクライアントはそれだけ実績があり、お金をかけられる企業です。当然単価も引き上げられています。大規模案件に従事し、クライアントから信頼されるためにも、これまでの働きを思う存分アピールしましょう。

プロジェクトマネージャーのイメージ

結論から申し上げますと、すでに述べたとおり一度企業勤めでプロジェクトマネージャーを経験させてもらうことが近道です。マネージメントは実績がないと苦しいのが理由です。フリーランスは特に後ろ盾がありませんので、ここは企業勤めのほうが有利でしょう。

SEのスキルを習得して設計に携わる

職種が違いますがプログラマーがSEを目指すパターンは少なくありません。SEは技術も然り、プログラムの検証能力やマネージメント力も養えます。どのような意図で設計されているのかを常に考えながらプログラミングを行なう癖をつけておくとよいでしょう。プログラマーはあらかじめ完成イメージありきですから、自ら設計するとなると壁は一気に高くなります。

マネージメント業務に携わる

まずは小規模案件のシステム開発から携わってみましょう。工程表を書くことからが仕事です。クライアントとの折衝・企画立案・見積・仕様書作成・設計・コーディング・デバッグ・最終検証・納品が主な項目です。プロジェクトマネージャーは営業と同行してクライアントが抱えている課題を導き出し、要望と照らし合わせて仕様に落とし込みます。こうしてプロジェクトが立ち上がったら、必要なSE・プログラマーを確保します。あとは進捗管理をしながらチームをまとめていきます。途中で問題が起きたときの対策もマネージャーの仕事です。慣れてきたら規模の大きな案件にもチャレンジしていきましょう。

資格を取得する

マネージャー、システムエンジニア、プログラマーの3者には資格が必須というわけではありません。しかしながら、客観的に認めてもらうという面では資格を持っていることは有利にはたらきます。特にプロジェクトマネージャーの場合、広い知識が必要です。知識を得るいい機会として資格取得を目標にするのもよい方法です。プロジェクトマネージャーに役立つ代表的な資格として「ITコーディネーター試験」「ITストラテジスト試験」「プロジェクトマネージャー試験」が挙げられます。

案件はどうやって探すのか

まず案件を絞るための求人条件を用意しましょう。

・得意または習得済みのプログラミング言語
・何の職種のプログラマーか
・Web系、アプリ系などの希望業界
案件を探す方法は様々で、SNSやクラウドソーシングサービス、フリーランスエージェントの力を借りる、などがあります。これらは基本無料で利用することができます。

SNS

かなりコツが必要ですし、3つの中で一番時間を要する可能性がありますが、拡散が成功すれば受注数は爆発的に増えるでしょう。あとはあくまでも宣伝アイテムのひとつくらいに留めておいてもいいかもしれません。ご自身の実務経験を発信したり、案件数を公開したり、ホームページをつくってリンクさせるのも手です。ほとんどの場合、基本無料ですが、ホームページを持っているとドメイン・サーバー料としておおよそ1〜2万円/年がかかります。

クラウドソーシングサービス

クラウドソーシングサービスとは発注者と受注者をマッチングさせるサービスです。クラウドソーシング運営会社が提供するプラットフォームでマッチング、発注から納品、報酬の支払いまでオンラインで完結できるためスムーズに仕事ができます。発注者は仕事を発注しやすく、受注者はちまなこになって営業をかけなくても簡単に受注しやすい環境が出来上がっているためフリーランスにとってありがたい存在です。こちらは報酬の一部を運営会社に支払うシステムのため、一案件が終わるまでは基本無料で利用できます。

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントのサイトに登録しておけば、非公開求人や大型案件も探しやすいですし、自分で探す時間を割かなくて済むメリットがあります。各社エージェントが抱えている案件は異なるため、複数のエージェントに登録しておくことをおすすめします。こちらはクライアントが人材を確保できたらエージェントに報酬を支払うシステムになっているため、基本無料で利用することができます。裏を返せば人にお金をかけられるクライアントが多いということになります。

IT業界でプログラマーとして生き残るには

IT革命という言葉が登場してから20年以上が経っています。AIも掛け合わされて、廃れるどころかますます技術革新を遂げているIT業界。アンテナを張り続けることも大事ですが、余計な情報を入れないのも大事です。IT業界の動向、言語の流行性や有用性を見極められるように、技術やスキルへ惜しまず投資し、より高みを目指して余裕のある仕事の方法を見つけていきましょう。

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