フリーランスで活躍するライターの平均年収はいくら?年収を増やすためのポイントを徹底解説!

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最近では正社員という立場を離れ、フリーランスとして働く人も多くなりました。フリーランスで働く人が増えた要因としては、在宅ワーク(リモートワーク、テレワーク)など自由な働き方ができるということが挙げられるでしょう。

柔軟な働き方ができるフリーランスの中でも、特に人気の仕事が「ライター」です。ライターはWebの発達やSNSの流行などによって、自身や自社の情報を発信したいと考える人が増えたことによって注目を集めるようになりました。

しかし、ライターという職業に触れたことがない人にとっては「ライターってどのくらい稼げるのか」「ライターになるにはどのように行動していけばいいのか」「年収を上げるにはどうしたらいいのか」などの疑問を持つ人も多いはずです。

この記事では、ライターの平均年収や収入を上げる方法などを解説していきます。

フリーランスで活躍するライターの平均年収はいくら?

ライターといっても紙媒体やWeb媒体など、書く媒体によって収入に違いが出てきます。ライターとしての業務内容も

  • Webコンテンツライター
  • コピーライター
  • 取材ライター
  • シナリオライター

など、さまざまな種類があり、業務内容によって収入が異なってくる点もライターの特徴のひとつといえるでしょう。

ライターの平均年収は、ジャンルによって多少の前後はありますが、おおよそ200万円〜300万円が相場です。

日本人の平均年収が430万円程度といわれているため、フリーランスライターの年収は意外と低めとなっています。その理由としては、副業ライターとして活動している方の年収も含まれていることが挙げられます。

その一方で、年収1000万円以上稼ぐライターもいるため、ライターのスキルや経験などによって収入の幅は広くなるといえるでしょう。

参考までに正社員でライターとして働いている人の年収はおおよそ400万〜450万となっており、一般的なフリーランスライターよりも高い年収が特徴的です。

フリーランスのライターとして活動する方法

これからフリーランスのライターとして活動していきたいと考えても、どのように動いていけばいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、これからライターとして活動したいと思っている初心者の方やフリーランス1年目のライターが活躍していくための最適な方法を解説します。

必要スキルを身に付ける

ライターは資格を必要とする仕事ではありません。そのため、初心者でも始めやすいことが特徴です。ライターの仕事のなかにはSEOの専門的なスキルや記事の内容に対して深い知識を必要とする場合もあります。そのため、ライター活動の際の最初のステップとしてライティングの勉強をするように、自分の能力を開発していきましょう。

ライティングの勉強は、ライティングスクールに通ったり、書籍などで勉強することで身に付けることができます。また、自身のブログを開設したり、ライターのアルバイトなどで実践形式でスキルを身に付けることもできるため、勉強方法は自分に合ったものを選ぶのがいいのではないでしょうか。

クラウドソーシングで仕事を受注する

初心者ライターが仕事を獲得する場として最も最適な場所は「クラウドソーシング」といわれるサイトを活用することがおすすめです。

クラウドソーシングは仕事を発注したい企業と仕事を受注したい個人が集まるサイトで、多くの案件があるため、初心者の方でも仕事を探しやすい場所でもあります。

クラウドソーシングには

  • クラウドワークス
  • ランサーズ
  • サグーワークス

などがあります。

書籍などで勉強することはもちろん大切ですが、実戦形式でスキルを身に付けていく方が上達スピードは何倍にもなるため、実戦形式がおすすめです。

クライアントによっては、仕上げた記事に対してフィードバックをくれることもあるため、お金を稼ぎながら勉強していきたいと考える人には最適な方法といえます。

実績を活かして定期案件を受注する

クラウドソーシングなどで仕事を受注し、実績を作ることは非常に大切です。まずは単発の仕事でもいいので、実際に仕事を請け負って実績を作るようにしましょう。

数件の実績ができたら、その実績を自分のアピールポイントとして、定期案件の獲得を目指すことがおすすめです。定期案件を獲得できればライターとして安定的に稼ぐことができます。

また、定期案件の仕事をしてクライアントとの信頼関係を築くように意識することが大切です。信頼関係次第では単価を上げてもらえる可能性もあるため、定期案件は必ず獲得できるように意識しましょう。

収入アップの工夫をする

単発案件や定期案件などで、ある程度の経験を積むことができたら効率よく稼ぐために単価アップも意識していきましょう。

ライターは基本的に1文字〇〇円といった報酬形態で仕事を請け負うことが多いです。はじめのうちは1文字1円をベースに仕事をしていくようにしましょう。文字単価1円よりも低くなってしまうと、モチベーションが下がってしまったり、時間効率が悪くなってしまうため、おすすめできません。

ある程度の実績を積んだら、より単価の高い案件に挑戦したり、取引をしているクライアントに単価アップの交渉を持ちかけてみるのがいいでしょう。ライターとしての実力が上がっていれば、単価アップをしてもらえる可能性も高くなります。単価が0.5円アップした場合、同じ時間で記事を書き上げたとしても収入は大幅に変わるので、常に単価を気にしておくことが必要です。

また、単価とは別に、記事の執筆スピードを上げることで納品本数を増やし、収入アップに繋げることもできます。ライティングをする際には、どのくらいの時間で書き上げるかを意識することで時間効率を考えるクセがつくのでおすすめです。

ライターとしてステップアップしていくと文字単価の仕事は減ってきて、代わりに記事単価の仕事がメインになるでしょう。記事の内容にもよりますが、記事単価だと1記事数万円という報酬を得ることもできます。さらにステップアップするとプロジェクト単位の報酬となり、1プロジェクトで10万円を超えるようなものもあります。

フリーランスライターの年収を上げるコツ

フリーランスのライターが年収を上げるために意識しておきたいポイントを解説します。

ブログやアフィリエイトサイトを作る

自身のブログやアフィリエイトサイトを開設し、記事などを書いていくことでライティングスキルを磨いていくことが可能です。

ブログやアフィリエイトサイトは不特定多数の人に読まれることが多いため、自然と大勢の人を楽しませ、分かりやすい文章のライティングを心がけるようになります。毎日、大勢の人を意識して書いている人と、たまに仕事で書くだけの人とでは上達スピードが大きく変わってくるため、自身のブログやアフィリエイトサイトを持つメリットは大きいです。

また、アフィリエイトサイトを持つことは、ライティングスキルを上達させることの他に、広告収入も得られることがあるため、収入をアップさせる意味では一石二鳥といえるでしょう。

ただ、ブログやアフィリエイトはストック型収入のため、実際に売上が立つまで時間がかかります。クライアントワークの息抜き程度に執筆するのは問題ありませんが、ブログに時間をかけすぎると労働時間に対する売上が少なくなることもあります。特にフリーランスになった直後はキャッシュフローも安定しないため、ストック型収入を得る中長期型の事業は一定程度クライアントワークの売上が安定してからでも遅くないかもしれません。

専門性を身に付ける

現在、多くの検索エンジンがあるなかで、Googleが非常に高いシェアを誇っています。大きなシェアを誇るGoogleは、コンテンツを作成する際に「専門性」「権威性」「信頼性」を重視しており、3つをクリアするにはより深い内容の文章が評価されています。そのため、専門的な知識や専門的なスキルを持ったライターはクライアントにとって貴重な存在です。

専門的な知識やスキルを活かしたライティングができるライターは、クライアントから重宝され、単価も高くなる傾向にあります。

専門的な知識を活かしたライターになるには「経験した業界で得た専門知識を活かす」「専門性の高い資格を取得する」「専門性の高い記事を請け負って実績をつくる」などといった方法がベストです。

この知識だけは負けないというものを持つと、ライターとしての強みとなるでしょう。ただし、資格を持っているだけの業界未経験者と、資格がなくて業界で長く働いている人なら後者の方が重宝される場合もあります。特定のジャンルでの専門性を磨きたいなら、資格取得後に非正規でもよいのでその業界で働いてもよいかもしれません。

近年、Googleのアルゴリズムがアップデートされ、専門性・権威性・信頼性に加えて「一次情報」を重要視するようになってきています。一次情報とはライター自ら体験して感じたことや、情報発信元から直接知り得た情報のことをいいます。つまり「取材」によって得た情報が重要視されるのです。

ライターの中には取材やインタビューをせずに、SEO記事だけで執筆する方もいるでしょう。しかし、ずっと家にこもっている間に検索アルゴリズムが変わり、これまでのやり方が通用しなくなることもあります。取材やインタビューのスキルをつけると仕事の幅が広がるだけでなく、売上単価アップのきっかけにもなります。

他の業界のスキルを身につけるのもよいでしょう。英語(英会話)を扱う翻訳や通訳、プログラマーやシステムエンジニア、あるいはデザインを仕事にするデザイナーやデータ分析をするデータサイエンスなどのスキルや知識を身につければ、ライターとしての仕事の幅が広がります。また、ライターだからといってライターの仕事しかしてはいけない訳ではありません。実際に別業種の仕事をするのもよい経験になるでしょう。実際、IT人材は不足しているため、インターネットで探せば多くの募集されている求人が見つかるでしょう。

スキルを掛け合わせる

近年、副業としてライターを始める人も増え、安定的に仕事をもらうにはただ文章を書き続けていくだけでは難しくなってきています。他のライターと差をつけるには、ライティングスキルの他に

  • イラストレーターとしてイラスト作成スキル
  • フォトショップなどで画像の編集
  • ライターをまとめるディレクターの経験

など、他の人とは違ったスキルを持っていると大きな武器となります。

自身の持っているスキルを掛け合わせることで売上が大きく跳ね上がることもあるので、ライティングだけではなく、様々なスキルを取り入れることがおすすめです。

フリーランスになるときの注意点

昨今、会社員を辞めてフリーランスとして独立する方が増えてきました。しかし、すべてが自己責任となるフリーランスの世界は、会社員とは違った意味で厳しいものです。フリーランスになる際の注意点(厳しい現実)を紹介します。

なぜ、フリーランスになりたいのか明確にする

「あなたはなぜ、フリーランスになりたいのですか?」

このように聞かれたときに、明確な答えを自分の中で用意しておきましょう。「会社員以上に稼ぎたいから」や「自分で仕事を受注して、クライアントを喜ばせたいから」などポジティブな理由なら問題ないでしょう。しかし、「会社が嫌だから」や「上司とそりが合わないから」などネガティブな理由はよくないかもしれません。

結局今の環境から逃げたいだけで、その言い訳としてフリーランスになることを利用しようとしているだけの可能性もあります。

インチキスクールに入らないようにする

本業と異なる業種でフリーランスになる人も多いため、初心者向けのスクールが数多く誕生しています。しかし、多くのスクールが真面目に初心者を育てようとする中で、残念ながらそうでもないスクールもあるのです。

数十万円という不当に高額な費用を負担させたり、その割に教える内容が薄かったり、ひどい場合には内容が間違っていたりすることもあります。また、スクールの講師の経歴も大切です。「初心者になら十分教えられる」と、大した経験もないのに講師になっている人もいます。

「絶対◯◯円稼げます」のような売り文句にも注意しましょう。ビジネスをするうえで絶対ということはありません。結局のところ、稼げるか稼げないかはその人次第です。このような売り文句で初心者を集めるスクールにも問題がありますが、そのような売り文句に釣られる人にも問題があります。これからフリーランスを目指そうと思う人なら「誰に何を言われようとも自分なら絶対に稼げる」くらいの自信がないと、この先やっていくのは難しいかもしれません。

超低単価の案件を受注しないようにする

スクールなどで一定程度のスキルを付けたら、実際の案件にチャレンジするフェーズになると思います。このとき、初心者を狙った超低単価の案件を受注しないよう注意しましょう。たとえばライターの案件の場合、1文字0.1円のような案件があります。このような案件だと、1,000文字書いてもようやく100円の売上しか立ちません。

初心者は総じて自分に自信がないものです。そういった心理につけ込んで「初心者でも大丈夫」「単価が低い代わりに丁寧な添削」などの謳い文句でもっともらしい理由をつけて、単価の低さを正当化しています。

正直初心者でも1文字1円以上の案件を受注することは十分可能です。1文字1円を下回るような案件は仕事と思わず無視しましょう。そういったマインドの改善も必要です。

「フリーランスよりクライアントの方が上」という考え方を捨てる

会社員は雇用契約で働くため、上司など自分より上の立場の人が多くいることでしょう。そのため、納得できないこと(残業や仕事の進め方など)があっても仕方なく上司の意見に従うこともあるかもしれません。そのため、そのままの感覚でフリーランスになると、「クライアントの方が上」という印象を持つかもしれません。クライアントはフリーランスにお金を払う立場なので、なおのことそう思うでしょう。

しかし、フリーランスは業務委託契約(請負契約)で働くため、あくまでクライアントと対等です。フリーランスからすると売上を立てるためにある程度クライアントの意向に沿う必要がありますが、クライアントも仕事をしてもらうためにある程度フリーランスの意向に沿う必要があります。そのため、結局はどちらも対等なのです。

しかし、クライアントの中にはライターを下に見る人もいます。「俺たちが仕事を与えている」とでも思っているのでしょうか?そのようなクライアントと対等に渡り合うためには、ライター(フリーランス)として力を付けることが大切です。

ライターとして力を付けるとは、スキルアップにより実績を積み上げ、営業活動しなくても常に仕事を受注できる状態になることです。このような状態になれば、納得できないクライアントから仕事を受注する必要がなくなります。

仮にクライアントがライター探しに困っても、条件や内容に納得できなければ断ればよいだけです。ただし、そうするには相応のスキルや実力なしではできません。

インボイスに登録するのかよく検討する

令和5年10月から運用が開始され、巷を騒がせているインボイス制度。制度の詳細説明はここでは省きますが、インボイスに登録しなくてもしなくてもデメリットがあります。

インボイスに登録すると前々年度の売上が1,000万円以下でも消費税の納税義務が発生します。一方、インボイスに登録しないと消費税は免税されますが、クライアントの仕入税額控除ができなくなるため、新規案件を獲得しづらくなります。

インボイス制度はある意味で、無計画にフリーランスになろうとしている人のフィルターの役割を果たしているのかもしれません。インボイス制度のデメリットを承知の上でフリーランスになりたいという人が増えれば、再び会社員に戻らざるを得ないなど不幸な結末を迎える人も減るでしょう。

税金関係の知識を身につける

フリーランス(個人事業主)が会社員と大きく異なるのは、経費を計上できる点です。仕事をするうえでは必ずお金がかかります。労働型のビジネスであるライターの仕事でも、PCや会計ソフトなど必ず持ち出しがあるのです。このような費用を経費計上することで課税所得を下げれば、合法的に節税できます。

また、各種控除も利用できます。たとえば、青色申告を選んで所定の条件を満たせば最大65万円の控除が受けられます。事業所得(売上−経費)が黒字でも、控除を加味すると課税所得が赤字になることがあるのです。課税所得が赤字になると所得税の支払いが不要になったり、国民健康保険料が著しく安くなったり、住民税や国民年金の支払が免除になったりすることがあります。

このように税金関係の知識を身につければ、手元に残すお金を増やせるのです。

まとめ

この記事では、フリーランスライターの年収やその上げ方について紹介しました。

近年ではフリーランスライターの活動が注目されるようになり、ライターに挑戦してみようと考える人も多くなっています。ライターは未経験でも挑戦できますが、成長するためのポイントを覚えておかないと、いつまでたってもスキルアップや売上アップが見込めません。はじめは誰もが初心者のためうまくいかないことも多いですが、フリーランスのライターとして活躍するポイントを意識しておくことで大きく成長できることもあります(正直なところ、人によります)。スキルアップで年収を上げることも夢ではなく、自分の頑張り次第では大きくプラスに動いていくでしょう。

投稿者プロフィール

廣石健悟
廣石健悟
12年の会社員経験(メーカーの機械設計など)を経てフリーライターになりました。会社員の良さ、フリーランスの良さそれぞれを実際に体験しています。記事執筆の他にインタビュー、取材(写真撮影含む)もできます。

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