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フリーランスに必要な貯金額とは?
フリーランスの平均貯金額は431万円とされています。(2014年調査結果 以降同様の調査はされておらず2023年の数値は不明です)これは予想より高いでしょうか?それとも低いでしょうか?ただし、これはあくまでも平均値であり、貯金額には幅広いばらつきがあることを意味しています。多く貯金している人もいれば、ほとんど貯金のない人もいます。
実際に、貯金額が1000万円を超える人は全体の12.2%を占めており、更に2000万円を超える人も4.8%います。しかしながら、貯金がゼロの人は全体の22.2%に上ります。個々人の状況によって大きな差が生じていることが分かります。従って平均貯金額はあくまでも目安であり、必ずしもそれを達成すべきということではありません。
また、フリーランスと一口に言っても、家族構成や生活形態によって必要な生活費や貯金額は異なります。そのため、具体的なケースごとに必要な貯金の目安を見ていきましょう。
まず初めに、独身であるか、フリーランスとして働き始めた20代の方について考えてみましょう。この時期は、生活費の半年分を目安に貯蓄をすることを推奨します。仕事が安定しない初期の段階では、収入が安定しない月があるかもしれません。しかし、貯金があれば経済的なリスクを軽減することができます。
続いて、30代は将来設計を考える時期です。20代のような積極的な貯金は必要ありませんが、一年間の生活費を備える程度の貯金は検討すべきです。不測の事態に備えるためです。結婚や子供の教育を考えると、家族の将来に向けた貯金も重要です。特に子供がいる場合、教育資金や習い事などで出費が増えることを考慮する必要があります。
独身である場合でも、将来の家庭設立を見据えて余裕を持った貯金をしておくことをお勧めします。また、独立や起業を考えている場合は、その資金調達にも注意を払う必要があります。
フリーランスが貯金をすべき3つの理由
続いて、フリーランスが貯金をすべき理由をお伝えしていきましょう。
1,仕事が安定しない
フリーランスの仕事は案件ごとに契約をおこない進めていくというものが多いことから、案件が取れなければ仕事がない状態になってしまいます。毎月の収入が不安定であることはフリーランスとして働くうえで気を付けるべきポイントとなります。
会社員のように毎月の固定給与があるということではないことから、仕事が少なかったりないときにカバーできるように貯金はしておく必要があります。
2,会社員のような保障がない
会社員であれば、ケガや病気になり休業する場合に傷病手当金を受けられたり、仕事をやめる際には退職金を受け取ることができますが、フリーランスにはこのような保障はありません。したがって、いざというときのための蓄えは自分自身でしていかなければならないのです。
また、ケガや病気になった場合の保険の加入や、退職金の代わりとなる小規模企業共済制度への加入など貯金以外にもいざというときのための備えは必須です。
3,税金の支払いが多い
会社員と比較すると、フリーランスの場合個人事業税や消費税の納税義務があるほか、会社員の給与所得控除が65万円~200万円である一方、フリーランスの事業所得控除は最大65万円と大きく差があります。そのため、フリーランスの支払う税金の割合が高くなるのです。
あらかじめ納める税金額の目安を知っておかなければ、想定以上の支出に戸惑ってしまうかもしれません。
フリーランスで貯金できない人がすべき2つの対策
フリーランス全体では約20%の人が貯金が0だとお伝えしました。ここでは、貯金ができない人がお金を貯めるためにやるべき対策を解説していきます。
1,収支を把握する
お金が貯まらない人はそもそも自分がどのくらい使っているのかを正しく把握していないという場合が多いです。まずは、毎月の自分の収入と、支出を比較してプラスマイナスがどの程度なのかを知ることからはじめましょう。
そして、支出の中にどのくらい削減できるものがあるのか、無駄がないかについて検討していきましょう。
2,目標額を決める
収支を把握することで貯金に対する意識を少しずつ高めていくことはできますが、それだけではなかなかモチベーションをあげることは難しいものです。
まとまった貯金額を確保するには、目標額や目的を定めることがおすすめです。使い道は仕事関係でも趣味でも旅行でも構いません。もちろん、先述のように一定の蓄えは必要ですが、それを超える部分やモチベーションの維持のためには別の目標を立てて貯金をしていくと前向きに取り組んでいくことができるでしょう。
フリーランスは税金の勉強と節税をしよう!
フリーランスにまとまった貯蓄が必要な理由の一つとして納税をご紹介しましたが、節税対策をすることで税金の支出を抑えることもできます。
1,青色申告
確定申告で青色申告をおこなえば事業所得から10万~65万円の特別控除を受けることができます。白色申告と比較すると帳簿付けなどの手間がかかりますが、その分節税効果が高くメリットは大きいといえます。
2,税金を経費として計上
税金のうち、事業税・消費税・固定資産税・自動車税・自動車所得税・不動産所得税・印紙税・登録免許税は租税公課で経費として計上することができます。税金は収入から経費を差し引いた所得に課されるものであるため、正確に計算することで節税効果に繋げることができます。
3,所得控除を活用
保険料や年金、そして確定拠出型年金(iDeCo)やふるさと納税などで納めた費用は所得控除として差し引くことができます。
利用できる所得控除は全14種類とさまざまですので、自分にとって有益なものを選択して活用していきましょう。
フリーランスで貯金が心配な人は資産形成も検討すべし
貯金以外にもいざというときや将来を見据えて資産形成をするという方法もあります。
1,付加年金に加入
フリーランスが老後受け取る年金額は、会社員と比べると大幅に低いものとなります。そのため、将来の年金額に上乗せして受け取れるように用意するためのものが付加年金です。掛金は所得控除の対象になります。
2,iDeCoの利用
こちらも老後の資産形成を目的とした制度です。先述のように所得控除の対象となるほか、運用益は非課税となるというメリットがあります。ただし元本割れのリスクがあるということ、掛金は60歳まで引き出せないというデメリットもあるため、利用の際にはよく検討する必要があります。
3,つみたてNISAの利用
非課税で少額から積立投資ができるため、自分の生活に合わせた形で資産形成をしていくことが可能です。一定基準を満たした投資信託から選択するために投資初心者でも始めやすいというのがメリットです。始めるにあたってわからないことや不安があれば、銀行窓口等で問い合わせてみるというのも良いでしょう。
ただし、つみたてNISAは所得控除の対象にはなりませんのでその点はご注意ください。
まとめ
以上、フリーランスが貯めておくべき貯金額の目安や貯金していくうえで押さえておくべきポイントについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
まずは税金について正しく理解をしたうえで、節税できるところはしっかりと対策して無駄をなくすことで効率的に貯金を増やしていくことができるように取り組んでいきましょう。今回の記事が参考になれば幸いです。
投稿者プロフィール
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初めまして、私はフリーランスのエンジニアとして10年以上の経験を持っております。専門分野はウェブ開発とモバイルアプリケーションの設計・開発です。これまでに、多様な業界のクライアントに対して、使いやすく革新的なソリューションを提供してきました。特に、React、Angular、Node.jsを用いた高度なSPA(Single Page Application)の開発には自信があります。
また、モバイルアプリ開発では、iOSとAndroidの両プラットフォームに対応したアプリケーションを数多く手掛けてきました。クライアントのビジネスニーズに合わせたカスタムソリューションの提供を得意としており、ユーザー体験を最優先に考えたアプリ設計を心掛けています。
フリーランスとしてのキャリアを通じて、様々なチームと協力し、リモートワークにも柔軟に対応してきました。コミュニケーション能力とタイムマネジメントは自分の強みであり、クライアントとの良好な関係構築を常に意識しています。新しいプロジェクトに対する情熱と、常に技術の最前線にいることへの意欲が私のモットーです。
どのようなプロジェクトも積極的に受ける姿勢で、新たな挑戦を楽しみにしています。ご連絡をお待ちしております。
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