このように悩んでいる方はいませんか?
「新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが増えて残業が減った」
「ITエンジニアの仕事をやりたいが、今いる部署ではできない」
会社勤めのITエンジニアは最低限の給与が保証されているのがメリットです。今後、IT業界の人材が不足すると言われており、転職の採用情報があふれ求人募集も比較的多くあるでしょう。
しかし、給与そのものが安かったり、やりたい分野の仕事につけないなど、今すぐの改善が難しいデメリットも。
この記事では副業でITエンジニアの仕事をはじめたいと思っている方に向けて、副業のメリット・デメリット、副業するときの注意点などを解説しています。ライター、デザイナー、動画編集など多くの副業がある中で、エンジニアを選んだあなたのために、必要な情報を詰め込みました。
目次
休みの日に副業をしているエンジニアが増えている
「ねぇ、副業ってやってる?」
なかなか同僚には聞きづらいものですよね。しかし、ITエンジニアの副業の経験率は55.5%(※1)といわれています。
あなたの周囲で副業をしている(と言っている)人は少ないかもしれませんが、日本全体で55.5%と聞くと多く感じます。
(※1)RP TIMES「ITエンジニアの2人に1人は副業経験あり。副業に充てられる最大時間は 20時間/週」
現役エンジニアなら案件を獲得しやすい?
実際に副業をはじめようと思ったとき、案件を獲得できるのでしょうか?
実際には経験の有無によるところが大きいようです。
本業もITエンジニアであれば獲得しやすいでしょう。フロントエンド(ユーザーの目に触れる部分)・バックエンド(サーバー側の処理などユーザーの目に触れない部分)ともに副業案件があります。プログラミング言語に関しても、Python、Ruby、JavaScriptなど多数あります。
しかし、ITエンジニア未経験、また経験したことのない分野(言語)ですと案件を獲得するのは難しいかもしれません。
エンジニアの副業をするメリットとは?
会社の仕事と違って案件を獲得するところから始まる副業。副業にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
本業/副業で得たスキルや経験を活かせる
本業と副業で得られるスキルや経験がまったく同じ、ということはないでしょう。各々で得たスキルや経験を各々で活かせば、相乗効果であなたの実力は大幅にアップするかもしれません。
収入が増えること
もちろん、ただ金銭的に収入が増えるメリットもあります。しかし、「給与以外の収入(報酬)がある」という自信を得られることも大きいメリットかもしれません。
世間のトレンドを知れること
会社の仕事ばかりしていると、世間のトレンドと合わないこともあるでしょう。
しかし、副業で行う案件は「今、世間で求められるスキル」。そのため、世間のトレンドから取り残されることもないでしょう。
社外の人脈ができる
会社員をしていると社内の人脈ばかりに目が行きがちですが、社外の人脈も大切なもの。
考え方の幅が広がったり、もし今後フリーランスとして独立する場合でも役立ったりすることがあるかもしれません。
エンジニアの副業をするデメリットとは?
反対に副業することによるデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?
副業の時間を捻出する必要がある
副業するには、作業時間を捻出する必要があります。本業に必要な時間は人それぞれ。ほぼ毎日定時で仕事が終わる方もいれば、残業や休日出勤が多い方もいるでしょう。ほぼ毎日定時で仕事が終わる方は、プライベートの時間を見直せば良いかもしれません。テレビを見ている時間、インターネットを見ている時間などを見直せば副業の時間を捻出できるかもしれません。30分だけでも何かをやめる時間を作って作業時間に変えられるかテストすると良いかもしれません。
問題は、残業や休日出勤が多い方です。平日は仕事でくたくたになり、副業する時間がない(あるいは副業するには睡眠時間を削るしかない)。土日も不定期で仕事が入るため、納期のある副業はできない。このような場合は、残業や休日出勤を減らせるよう本業を調整する必要があります。
本業が疎かになるリスクがある
副業は「副」という文字が入っていますが仕事であることに変わりありません。特にはじめの慣れないころは予想以上に時間と労力を使うことになるでしょう。その場合、本業が疎かになるリスクがあります。睡眠時間が確保できずに(本業の)業務中に居眠りをする、副業の仕事が気になって本業に手がつかない。大切なのは、本業を問題なくこなしつつ副業することです。本業が疎かになると会社での評判が悪くなり、業績評価にも影響を及ぼすことがあります。
機密情報が流出するリスクがある
本業でエンジニアをやっていて副業でもエンジニアの仕事をする場合、本業(会社)の機密情報が流出するリスクがあります。機密情報の流出は本人に悪意がなくても発生するものです。また、機密情報には技術的なものだけでなく、顧客の情報など流出したときの影響(被害)が自社だけに留まらない場合もあります。何気ないやりとりから、技術的なノウハウや取引先の詳細な情報を推測されることも予想されますので、機密情報の流出には細心の注意を払う必要があります。
利益相反のリスクがある
たとえば、本業における取引先(A社と仮定)の競合他社(B社と仮定)と、副業で取引があるとします。その場合、本業でいくらA社の利益を上げることに貢献しても、副業でB社の利益を上げることに貢献していれば、間接的にA社に被害を与えることになります(利益相反)。
また、本業における下請け(C社と仮定)に発注した業務を、個人で受注して副業で行ったとします。この場合、本業の会社員として働くよりも単価が高い場合があります。しかし、これも利益相反に相当するため、会社から重い処分を受ける可能性があります。
会社の信用を傷つけるリスクがある
機密情報の流出や利益相反をしてしまった場合、副業していた個人の氏名だけでなく(本業の)会社名も世間に公表される場合があります。そうなると、会社の他の事業や案件にも影響を及ぼします。あなたの知らないところで会社の株価が暴落し、取引が中止となり、今後の営業活動や会社運営にも悪影響があるかもしれません。会社員は、どのような時も会社の名前を背負っていることを忘れてはいけません。
エンジニアのスキルの上げ方
エンジニアのスキルの上げ方はいくつかあります。書籍や動画を見て独学で学ぶも良し、スクールに入って講師から学ぶも良し、自分よりレベルの高いITエンジニアの仕事ぶりを見せてもらうも良し。とにかく現在の自分より高いレベルの世界を見るようにしましょう。そして、その世界に自分が近付くためにはどのようにすればよいか、試行錯誤するのです。
試行錯誤と言っても、最初は真似するだけでOKです。とにかくレベルの高い人(うまくいっている人)の真似すれば結果が付いてくるでしょう。そのとき、うまくいった理由を考えるのです。物事を抽象化して本質を見極めると、うまくいく原理が分かるでしょう。あとは、レベルを上げる度に、真似→本質追求→試行錯誤を繰り返せば自然にスキルが上がっていくでしょう。
エンジニアがスキルを上げる理由
エンジニア(ITエンジニア)はスキルを上げ続ける必要があります。もちろん既に世の中にあるスキルを習得し続けることも必要ですが、エンジニアの世界ではメタバースやディープラーニングなど常にトレンドが生まれています。新しいトレンドに乗り遅れないようにするためには、それらを扱えるスキルが必要になってくるのです。常に新しい情報をキャッチアップする、世の中がどのように変わっていくのか予測する、そしてその予測に合わせてどのようなスキルが必要になるのか自分で判断する必要があります。判断できれば、あとは必要だと思ったスキルを上げ続けるだけです。
しかし、トレンドが変われば、あるいは世の中のニーズが変われば必要なスキルが変わることもあります。そのときは、追い求めるスキルを変える思い切りも大切です。フリーランスは個人で戦うためリソースが限られています。スキルを上げ続けることも大切ですが、「今上げるべきスキルが何なのか」見極める力も大切です。
副業案件は正直どのくらい稼げるの?
副業は、本業の合間にするので稼働時間が限られるもの。
そのためITエンジニアの副業収入は平均すると5万円未満〜10万円(※2)が過半数を占めます。
しかし、副業は単価を上げれば収入は青天井のため、中には副業収入が50万円を超えるような方もいるようです。
(※2)CodeZine「副業をしているエンジニアに実態調査、月収入が明らかに」
副業を探すときに必要になるスキル【営業力】
案件を獲得するには営業力が必要となります。
後述するクラウドソーシングサイトやフリーランスエージェントのサービスを利用するのもいいですが、SNSや自身の人脈(リアル/インターネット)から案件を獲得するには営業力が必要です。
たとえば、これまでの実績をアピールしたり、扱える言語をアピールしたりクライアントに対して「自分ができること」を伝えること。プログラミングスキルそのものも大切ですが、アピールする力(見せ方や伝え方)も大切になります。
アピールと言っても、一方的に自分のスキルや実績を話すことではありません。まずはクライアントに話を聞いてもらえる信頼関係を得てから、クライアントの悩みや困りごとを言語化できるようにヒアリングする必要があります。クライアントの悩みや困りごとを解決できるリソースがあなたにあれば、提案してみましょう。
ビジネスとは相手の困りごとを解決すること。そして、その対価として報酬が得られるのです。困りごとを解決できるスキルがあれば、案件を獲得できなくて困ることはないかもしれません。「こうしたい」というクライアントの困りごとを解決して価値を提供することに、フルコミットメントすることが大切です。
他にどのようなスキルが必要か
プログラミングスキルや営業スキルの他にも必要なスキルがあります。
PCのセキュリティスキル
あなたのPCがハッキングされてクライアントの機密情報が流出すれば、クライアントに多大な迷惑をかけてしまいます。そうなれば、あなたは損害賠償を請求されてしまうかもしれません。
クライアントのためにも、あなた自身のためにもPCのセキュリティスキルを高めておきましょう。PCスキルを高めておけば、(表面的には分からないかもしれませんが)クライアントからの信頼が高くなります。また、セキュリティに対するリスクヘッジが出来るようになり、カフェなどのFree Wi-Fiには接続しない、トイレなどで席を離れる場合は画面を見られないようにする(あるいはPCを持っていく)など、そもそもトラブルに巻き込まれるリスクが低くなるでしょう。
コミュニケーションスキル
クライアントの要望を汲み取る、案件の疑問点を質問するなどコミュニケーションスキルは必要です。うまく話せる必要はないかもしれませんが、最低限の「聞く・伝える」のスキルは必要になります。
もし、クライアントとあなたが机を並べて仕事をするような環境であれば、クライアントはあなたにすぐに質問できます。しかし、リモートワークの場合はそれができないため、(主に)テキストコミュニケーションにより業務上のやりとりをするのです。そのため、最低限の「聞く・伝える」のスキルに加えてすぐに返信することも大切になります。そうすればスムーズなコニュニケーションができてクライアントも助かるでしょう。
管理スキル
会社員であれば会社がやってくれることもある、スケジュール設計と収益管理。フリーランスでは、これらも含めて業務の一環となります。
プログラミングだけしていればいい、という訳にはいきませんので注意してください。
また、あなたにとっては副業でもクライアントにとっては本業です。本業の仕事の忙しさを理由に、副業の納期をずらすことは基本的にできませんので注意してください。
スケジュールと収益の他にも体調管理も必要です。フリーランスは納期までに成果物を納品すれば良い、という働き方のため一見自由に見えますが、一方で納期は絶対です。いくら体調が悪くてもあなたの代わりはいません。納期に余裕を持って納品できるようスケジュールを管理することはもちろん、そのスケジュールをこなせるように体調管理することも大切です。
副業する際の注意点は【本業との関係性】
メリットの多い副業ですが、本業との兼ね合いに注意が必要です。
就業規則を確認する
副業解禁の風潮が広まっていますが、就業規則を決めるのは各企業です。
副業禁止なのに隠れて副業しているのが明るみに出ると、揉める原因となります。心配な方は就業規則を確認した上で、人事部や上司に副業の許可をもらいましょう。
言うまでもありませんが、公務員の副業は法律で禁止されています。
確定申告をする必要がある
会社で年末調整をしますが、副業の所得(売上−経費)が20万円を超える場合には確定申告が必要です。確定申告をしないと、本来納付するべき税金に加えて無申告加算税(※3)を追納する必要があります。
また、副業の所得が20万円以下の場合でも住民税の申請は別途必要です。(確定申告をした場合は、申告した所得の情報が自治体へ送られるため別途申請は不要)
(※3)国税庁「No.2024 確定申告を忘れたとき」
副業案件の探し方
副業案件はどのように探せばいいのでしょうか?
探し方とその特徴は次の通りです。
クラウドソーシング
クラウドソーシングサイトに掲載されている案件の中には、初心者向けの案件が多数あります。はじめはクラウドソーシングサイトで案件を受注し、実績を作りましょう。単価は比較的安いうえ手数料もかかりますが、未経験でも実績を積めるのは大きな魅力でしょう。まずは、クラウドワークスなどのサイトに登録してみましょう。登録料は基本的に無料です。
フリーランスエージェント
フリーランスエージェントは、転職エージェントのようにフリーランスに対してエージェント(担当者)がつきます。エージェントによってはキャリアパスの相談や、案件獲得の支援をしくれるかもしれません。ただし、クラウドソーシングサイトより比較的単価は高い傾向にありますが、一定程度の経験を求められるため、注意が必要です。
SNS
SNS経由で仕事を受注する場合は、クラウドソーシングサイトのように手数料はかかりません。クライアントにもよりますが、案件の単価はそれぞれあるでしょう。しかし、きちんとした仕事を発注してくれるか見極める力が必要です。クラウドソーシングサイトのように第三者が間に入ることがないため、何か契約上のトラブルがあってもすべて自分で解決しなくてはなりません。
個人的な人脈
個人的な人脈で案件を獲得するのは多くのメリットがあります。まず、紹介で案件を獲得できるということは、それだけあなたが信頼を得ているという証拠です。依頼してくる相手はあなたのスキルも分かっているため、レベル感のアンマッチも少ないでしょう。また、信頼の度合にもよりますが、市場価格より良い条件の案件を依頼されることもあるかもしれません。
未経験で副業エンジニアにはなれない?
残念ながら未経験から副業でITエンジニアの仕事をはじめることは非常に難しいでしょう。
まずはオンラインのプログラミングスクールなどで勉強して、習得したスキルは即実戦(クラウドソーシングで受注)で活用するなど実績を積んでいく必要があります。
最初は案件が取れないこともある
とは言え、1件目の案件はなかなか獲得できないかもしれません。
しかし、1件でも実績ができればそれを足がかりにして、2件目以降の案件を獲得しやすくなります。案件を獲得できるまで応募しつづければ、絶対に獲得できます。
はじめはシステム開発やアプリ開発など、比較的単価が低い案件の獲得を目指すといいかもしれません。
自分に合った働き方で収入アップと実績作り
副業は誰かと競争するものではありません。本業に支障をきたさない範囲で、自分が心地よいと思うスピードで行いましょう。
この記事を読んだあなたは、ITエンジニアにまた一歩近づいたことでしょう。
さあ、希望を持ってはじめての案件に応募してもう一歩踏み出しましょう。
投稿者プロフィール
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私は10年以上にわたり、デザイナーとしてのキャリアを積んできたフリーランスデザイナーです。デザインの魔法に魅了され、クリエイティブなアイデアを実現することが私の情熱です。
さまざまなデザインプロジェクトに携わり、ロゴ、ウェブ、印刷物、パッケージなど、多岐にわたる分野での経験を積んでいます。美しさと実用性を融合させ、クライアントのビジョンを実現するお手伝いを心から楽しんでいます。
クライアントとの協力を大切にし、オープンなコミュニケーションを通じて共にプロジェクトを築き上げます。納期を守り、高品質な成果物を提供することをお約束します。
私のデザインはビジネスに魅力を与え、ブランドを輝かせます。クリエイティブなアプローチと柔軟性を大切にし、クライアントの期待をいつも超えることを目指しています。一緒に素晴らしいプロジェクトを実現しましょう。
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