一部の企業常駐型フリーランスを除けば、フリーランスは自宅やコワーキングスペースなど好きな場所で働けます。
しかし、フリーランスは会社員のように決まった場所で仕事をしないため、新しい人脈ができづらいというデメリットもあります。
この記事ではフリーランス向けに交流会に参加するメリットや、交流会で気をつけることなどを述べています。今後、交流会に参加して人脈を広げたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
フリーランスが交流会に出るメリットとは
フリーランスが交流会に参加するメリットは大きく分けて三つあります。
同業種との交流
一つ目は同業種との交流です。
ライターであれば他のライターと、javaエンジニアであれば他のjavaエンジニア、pythonエンジニア同士、phpエンジニア同士それぞれと交流することで仕事の悩みや困った時の対処法など、同じ職種でないと知らない情報交換や相談ができるでしょう。
同じ分野で活躍する仕事上のパートナーを見つけることができるかもしれません。
また、業界のトレンドや直近の仕事内容など活きた情報が手に入ることもあります。
異業種との交流
二つ目は異業種との交流です。
異業種交流会により、自らの仕事以外の周辺の仕事について知ることができます。たとえば、Webサイト制作の場合、ライターが書いたコピーやイラストレーターが書いたキャラクターを、デザイナーが配置したりコーディングしたりします。
周辺の仕事を知る事により事業の全体像を把握できるようになったり、自分だけで完結しない仕事を受注した時(たとえばあなたがライターでイラストやデザインの仕事も一緒に受注した場合)外注できるクリエイターを探したりできます。
自分一人では完結させることが難しいような、仕事のフォローをしてくれるパートナーを見つけることができるかもしれません。
営業
三つ目は営業です。
会の趣旨やその人の考え方にもよりますが、直接的なメリットとしては大きいでしょう。
同業者の方に営業をかければ、人手が足りない時に仕事を回してもらえるかもしれません。
異業種の方に営業をかければ、困りごとを聞いてそのまま仕事にできるかもしれません。
いずれにしても必ず仕事につながるわけではありませんが、いつかご縁があるかもしれませんので、一人ひとりとの出会いを大切にしましょう。
つながりを持つことができたら、積極的に名刺交換で連絡先を交換して次につながるような行動を起こしましょう。
モチベーション
四つ目はモチベーションアップにつながるということです。
交流会でさまざまな情報を得たり、同じ業種で同じような仕事をこなしている人の話を聞くことで、刺激を受けることができます。
フリーランスの場合、基本的には自分一人で仕事を進めていくことがメインであることから、外部からの刺激が限られており、自らでモチベーションを高める行動を起こさなければ、なかなか維持し続けることが難しいといえます。
そういった点で、交流会への参加は大変有効だといえます。
自分が挑戦したことのない分野の話や、より高いレベルでの業務を知ることで、自分の将来像をイメージしたり、これからの仕事の進め方の参考となるでしょう。
フリーランスになったら伝手やコネが大事
フリーランスに伝手やコネは必要なのでしょうか?
インターネット上で仕事を獲得するには限度がある
結論から言いますとフリーランスに伝手やコネは必要です。
クラウドソーシングサイトやフリーランスエージェントなど、フリーランスが仕事を受注するためのサービスは以前より多くなっています。
しかし、その分ライバルが増えたり誰でもできるような単価の低い仕事しか受注できなかったりというデメリットがあります。良質な仕事を受注するには、個人的なつながりが必要なこともあります。
地元で名前を売るメリット
フリーランスは地元で個人的なつながりを作りあげることができるメリットがあります。特に地方在住でライバルが少ない場合、地元の仕事を一手に引き受ける可能性もあります。
そうなれば紹介により仕事が回ってきて仕事に困ることはなくなり、営業の必要もなくなるでしょう。ただし、悪い噂もすぐに広がるため仕事の品質には細心の注意が必要です。
フリーランスが孤立したらどうなるのか?
フリーランスが孤立して、受注経路がインターネットだけになったらどうなるのでしょうか?
社会性がなくなる
フリーランス云々の前に人として社会性がなくなります。人はある程度他の人と関わることで生きています。家族がいる方や両親と同居している方はまだいいかもしれませんが、一人暮らしの方は誰とも会話する機会がなくなります。そうなるとコニュニケーションがおっくうになったり社会生活に支障をきたしかねない状況になります。
フリーランスの働き方は、会社員と比較すると個別でおこなうことが多いものの、すべてを自分で完結できるというものはまずありません。
必要な人間関係や人とのつながりをおろそかにすることがないように、気を付けるべきだといえるでしょう。
仕事の受注がインターネット頼りになる
フリーランスとして考えた場合は、仕事の受注先が100%インターネット経由になります。インターネットだけで受注するのは悪いことではありませんが、受注のチャンスを狭めることになるでしょう。
フリーランスのあなたがやりたい仕事を、稼ぎたい金額分だけインターネットで検索して探せるでしょうか?この質問の答えがYesであれば孤立しても問題ないかもしれません。しかし、より質の良い仕事を受注したかったり、自分でビジネスを立ち上げたいなら孤立はデメリットでしかないでしょう。
フリーランスの交流会はどこで開かれるのか?
さまざまな方と知り合いになれるような交流会はどこで開かれているのでしょうか?
関東在住者なら都内で開催される交流会へ
関東在住者なら東京都内でフリーランスの交流会が多数開催されています。大規模のものから、カフェなどでざっくばらんに実施されているものまでさまざまです。
住んでいる場所の近くで探すのもよし。似たような業種で探すのもよし。電車で行ってこられる範囲で多くの交流会が開催されています。
ただし、中には勧誘目的の方が紛れ込んでいる場合もあるため、過去の開催されたときの口コミや会の趣旨、それに運営会社などを確認して自分の時間を無駄にしないようにしましょう。
地方在住者は商工会や自治体主催の交流会・勉強会へ
一方、地方在住者は交流会のためにわざわざ都内まで出かけるのは難しいでしょう。その場合は地元の商工会や自治体主催のイベントを探してみましょう。創業者や経営者の交流会なら開催されているかもしれません。また、経営勉強会などに参加するのもさまざまな方と交流する機会です。そういったイベントで知り合っておけば、一緒に仕事をするご縁に恵まれるかもしれません。
交流会の選び方
一口に交流会と言っても、開催方法や規模、目的、そして無料か有料かは、さまざまであるため、自分の希望に合ったものに参加することで、より効率的にコミュニティを広げたり、情報収集をすることができるでしょう。
ここでは、交流会の選び方についてご紹介します。
運営元をチェック
せっかく目的を持って参加した交流会であっても、参加者の質が悪かったり内容の薄いものであっては、時間の無駄となってしまうでしょう。
交流会参加を有意義なものにするためには、あらかじめ交流会の質をチェックしておくことが重要です。そのうえで役立つのが運営元の確認です。
これまでに実施した交流会や業界での評判などをチェックなどをしておくことで、ある程度見極めることが可能です。
実績がすべてではありませんが、これまでの開催状況を把握しておくことで、参加するうえでの安心材料となるでしょう。
口コミのチェック
これまでの交流会に参加した人たちのリアルな声を聞くことで、実際の評価を確かめることができます。
どのくらいの人数が集まったのか、どの業種の人が中心だったのか、話題の中心となるテーマはどのようなものであったのかなどに関してあらかじめ知ることができれば、自分にとって有益な交流会であるのか否かや、ある程度の心構えをもって参加することにもつながります。
主催者からの情報だけでは、良い点しか知ることができません。
実際に参加した人の声だからこそ、わかることがたくさんあります。
フリーランスの交流会の探し方
選び方について理解したうえで、交流会をどのようにして探していくのが良いかについて以下でご紹介します。
ネットで検索
フリーランス向けの交流会の多くは、オンラインで告知されています。
自分の属する職種のソーシャルメディアプラットフォームに所属しておくことで、仕事に関する情報のほか、交流会の実施などに関しても随時情報提供されています。
まずは、SNSやブログを通じてネットを利用し、自分が該当するコミュニティに参加することで、交流会の情報を収集していきましょう。
講演会やイベントへの参加
講演会やイベントの後に交流会の場が設けられているというケースも多くあります。
この場合、仕事に関する情報収集だけでなく、同じ業種の方々のとのコミュニケーションを取る場にもなるため、まさに一石二鳥であり人気を集めています。
講演会やイベントで得たばかりの情報に関して議論したり、情報交換をすることで、より情報が有益なものとして生まれ変わるでしょう。
オンラインサロンへの参加
オンラインサロンとは、月額定額制、会員限定のオンライン上のコミュニティサービスのことです。
クローズドな空間において、最新情報や仕事をするうえでのノウハウなどを得ることができる場となっています。
特定のメンバー同士での交流の場であるため、不特定多数が集まる交流会と比べるとコミュニケーションが取りやすく交流を深めやすいというメリットがあります。
交流会に参加するなら名刺とビジネスマナーを忘れずに!
交流会に参加したときに気をつけることがいくつかあります。
名刺交換は必須
フリーランスの方の場合、名刺を作っていない場合もあるでしょう。しかし、リアルの交流会や勉強会などでは名刺交換がほぼ必須です。クラウドソーシングサイトでデザインを依頼し、インターネットで名刺発注(印刷発注)すれば比較的安いコストで名刺を作れますので、ぜひ作っておくことをおすすめします。
口頭のみで自分を売り込もうとしても、多数の人が参加している交流会が終わった後にはよっぽどのインパクトがないと、相手の記憶にはほぼ残らないでしょう。一方名刺があれば、交流会後も見返して相手が自分を改めて認識してくれる可能性が高まります。
また、手から名刺交換をしてくださる場合も多くあります。そのときに「本日は名刺を持ち合わせておらず申し訳ありません」といちいち説明するのも煩雑でしょう。
清潔感のある服装
フリーランスも社会の一員であると同時に、ビジネスマンであることに変わりありません。そのため、スーツを着る必要はなくてもその場にあった落ち着いた服装を選びましょう。髪の色や髪型、ピアスなどのアクセサリーも同様です。
ファッションデザイナーなど自らの格好そのものが営業ツールになるような一部の職種を除けば、爽やかで清潔感のある一般的な格好をしている方が無難です。
実際、創業者や経営者の交流会ではビジネススーツの方が多いため、ジャケパンスタイルなどカジュアルだけどビジネスの場にいてもおかしくない格好の方が無難な場合もあります。
交流会に参加するうえで気を付けるべきポイント
続いては、交流会に参加するにあたって気を付けておきたいポイントをご紹介します。交流会はただ参加すればよいというものではありません。むしろ、参加の仕方によってはマイナスに働く可能性もあります。
きちんとポイントを押さえることで、意義のある交流会としましょう。
多くの人とコミュニケーションをとる
せっかく多くの人が集まる交流会に参加するのだから、出来るだけ多くの人とのコミュニケーションを意識しましょう。
交流会初心者であれば、まずは一人でも多くの人との名刺交換を目標に掲げるというのも良いでしょう。
はじめから、有益な情報を得ることなど高いハードルを掲げるのではなく、まずは円滑なコミュニケーションをとることを意識して参加することから始めてみるのが良いでしょう。
そうすることで、自然とコミュニケーション能力を高めることにもつながります。
「人見知りでなかなか自分から積極的に声掛けができない」「初対面の人と話すのが苦手」など、交流会に対して苦手意識を持っている場合には、友人と一緒に参加してみるという方法もおすすめです。
一人ではないという安心感があれば、積極的に動くきっかけを与えてくれるでしょう。
ただし、友人とばかり話しているのはNG。周りから見ると、かえって話しかけづらい存在となってしまい、交流の機会を逸してしまう可能性があります。
答えづらい話題は振らない
交流会の場で意気投合すると、相手のことをいろいろ聞きたくなるでしょう。しかし、相手も初心者のあなたに何でも話せるわけではありません。
情報収集をしたいという思いが強いために、あれこれ聞きすぎると相手に悪い印象を与えてしまう可能性があります。
一方的ではなく、きちんと相手のコミュニケーションを大切にして、相手の顔色や空気を読みながら、相手が答えづらそうな話題は振らないように気をつけましょう。
話を振られたらきちんと答える
次に、相手から話しかけられたり質問された場合には、きちんと誠意をもってこたえることを心掛けましょう。
その上で重要になるのが、相手に興味を持つこと、そして相手の立場になって考えることだといえます。
そうすることで、自ずと会話が広がったり、共通点を見出すことなどができるようになるでしょう。
もちろん、一方的に話過ぎるというのは良くないですが、相手の問いに対してそっけなく答えるというのはもっと良くありません。
会話のバランスを考えたうえで、相手に不快感を与えないようなやり取りを意識すると良いでしょう。
孤立しないように気をつけよう
フリーランスの中には交流会のような、初対面の人が大勢いる場所が苦手という方もいるでしょう。しかし、誰とも話せず会場の端に一人でいるのは時間の無駄です。
よく会場を見渡すとあなたのように、なかなか参加者に話しかけられなくて困っている方が一人ぐらいいるでしょう。そういった方を見つけて声をかければ、孤立することはなくなります。
おわりに
以上、この記事ではフリーランスが交流会に参加するメリットや、交流会の探し方、また交流会参加において気つけることなどについてまとめてお伝えしてきました。
フリーランスとは本来、誰からも指示を受けることなく仕事のスタイルを決められる自由な働き方です。そのため、交流会に参加するのもしないのもあなたの自由です。
しかし、交流会に参加して個人的なつながりができると、インターネットでは得られなかった体験ができたり、良質の仕事を獲得できたりすることがあります。
「自由に働きたくてフリーランスの道を選んだのだから、私は交流はしない」とはじめから決めつけるのではなく、一度そういう場に飛び込むのも面白いかもしれません。
きっと自分自身で仕事をしていては得られないさまざまな刺激を得ることができるでしょう。
是非、この機会に交流会を活用してみることをご検討ください。
投稿者プロフィール
- 12年の会社員経験(メーカーの機械設計など)を経てフリーライターになりました。会社員の良さ、フリーランスの良さそれぞれを実際に体験しています。記事執筆の他にインタビュー、取材(写真撮影含む)もできます。
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