フリーランスの請求書作成とは?年収アップに向けて書き方や職種別の注意点まで徹底解説します。

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フリーランスで年収アップを目指したいと考えていませんか?どんな職種でチャレンジするのか模索するのも重要ですが、フリーランスとして活動する上で必要な業務「請求書作成」についても事前に情報を集めておくことが大切です。そこで今回は、フリーランスの請求書作成について、書き方や職種別の注意点まで徹底解説します。

フリーランスは請求書を自分で作る!請求書の書きかたとは?

なぜ請求書が必要なのか

請求書は月末にまとめて作る?その都度作る?

請求書には保管義務と保存期間がある

請求書にはどんな内容を書くのか

請求書を作成するときに気を付けておきたいポイント

あらかじめテンプレートを用意しておく

テンプレートがあるからこそ確認しておきたい「日付」と「金額」

トラブルを避けるためにはしっかりと請求書のやり取りを

年収アップに向けてぜひ参考の一つにしてみてください。

フリーランスの請求書の書き方とは?

フリーランスは自分で請求書を書かなければいけません。請求書作成は収入を得るまでに必要な業務になります。請求書に決められたフォーマット等はありません。そのためクライアントとやりとりは話し合って行う流れになります。ここでは請求書の書き方や項目についてお話していきます。

宛名

フリーランスの請求書を作成する上で、まずは宛名から手を付けましょう。宛名には、請求書を受領する側の法人名や事業の担当者の名前などを記載します。時には発注者と異なる会社名や名前を記載するケースもありますので、発注者に確認することがおすすめです。記載内容としての注意点としては、法人名のみを記載すると、担当している部門名や担当者名が分からず、受領側で把握しにくいリスクが発生します。そのため、できる限りやり取りしている部署や担当者名を記載し、法人名飲みの場合には「御中」、担当者名まで記載する場合には「様」を付けるなど、一目で分かるような工夫をこらしましょう。

自社情報(送付者)

請求書を発行する自身の情報も記載していきます。フリーランスや個人事業主の場合には、個人名や屋号、住所や電話番号なども細かく記載しておくといいでしょう。自社情報を記載しておくことで、新しい仕事の連絡をもらったり、事業者が連絡を取りたい際に役立ちます。

請求書の内容

請求内容には詳細な内容が分かるように提供した商品名や記事名、サービス名などの具体的な内容を記載していきます。また、内容では金額の記載が必要です。そしてもう1つ消費税額の記載も必要になってきます。内訳には軽減税率の対象となるもの(8%)と軽減税率の対象とならないもの(10%)の小計を分けて記載するようにしましょう。サービスや商品の提供した数量や単価、税抜き金額と税込み金額等、取引先に請求する最終的な金額が一目で確認できるように記載することが大切です。もし発注者から注文書をもらっている場合は、請求内容や数量、金額等は注文書を通じて確認しながら請求書の内容を記載しましょう。

源泉徴収額

源泉徴収とは、個人事業主やフリーランスの所得税を天引きし、会社に納税してもらう制度のことをいいます。所得の内容によって異なりますが、特定の所得のみに適用されます。

万が一、請求書に源泉徴収額が記載されていなかったとしても、会社は特定の所得に対しては源泉徴収の支払いを行う義務があります。しかし、請求書に源泉徴収額が記載されていないと、会社側が納税額を計算する手間が増えてしまいます。スムーズに会社に対応してもらうための配慮として、請求書には源泉徴収額を記載するようにしましょう。

支払い納期・期日

フリーランスとクライアント間で決めた支払い納期も記載しましょう。発注者の契約書や誓約書にサインした場合はその書類を見返してみましょう。支払い期日の記載があるはずです。

振込先

自分自身の銀行口座情報を記載します。銀行名・支店名・口座番号・口座名義を記載しましょう。数字の間違いなどがあると誤振り込みになるため、記載したものを見返して間違いがないか必ず確認しましょう。

請求書番号

フリーランスが請求書を作成する場合には、請求書番号や請求書を発行した日付も記載するようにしましょう。請求書番号とは、取引先との内容確認や社内での確認作業の際、請求書に記載する通し番号のことをいいます。請求書番号自体は必ずしも記載する必要はありません。納品した商品やサービスの内容確認を取引先にしてもらう際、請求書番号があると管理がしやすく毎月いくつもの取引が多い企業にとっては重宝します。ただし、番号が重複すると管理の手間が増えてしまうため、ミスがないように気をつけましょう。番号の付け方に統一化されたルールは存在しませんが、通し番号だけを入れたり、日付と通し番号を組み合わせた番号を使ったりするのが一般的です。

備考欄

フリーランスが請求書を作成する場合には、備考欄も設けておきましょう。備考欄に記載する内容は、振込手数料の負担者についてや支払方法、注意事項など振り込みに関する補足情報を記載することが多いです。

ここまでに挙げた項目を請求書に記載しておけば、問題はおきないでしょう。あとは、実際にクライアントとやり取りをしたうえで追記したい内容があれば、付け足していくと自分やクライアントが管理しやすい請求書に仕上がっていくはずです。請求書の作成はお金の取引になるのでとてもシビアな業務です。抜け漏れや誤った記載が無いよう、十分注意しましょう。

なぜ請求書が必要なのか?

ここからは請求書作成が必要な理由について解説していきます。請求書が必要な理由は「取引先が経費として申請する為」です。フリーランスが発行する請求書はクライアントにとってはとても重要な資料です。クライアントは郵送やメールで送られてきた請求書を基にして経費申請を行っています。税務署を説得し、経費として取り扱うには請求という証拠となるものが必要になります。経費になるということは支払う税金にも関わってきます。大事な資料であるとお分かり頂けると思います。以上のような理由でクライアントはフリーランスに請求書を求めてきます。フリーランスにとって請求書発行は必須業務です。

フリーランスの請求書の作成頻度は?

ここからは請求書に関する率直な疑問についてお話していきます。フリーランスになりたての方などは請求書を発行するタイミングが分からない人もいるかもしれません。結論から言うといつ発行するというルールはありません。クライアントがいつ頃提出を求めているかによって提出時期は変わってきます。個人的には提出時期は2パターンあると思います。1つめは月末のみ発行するパターンです。

月末のパターンは1番多いパターンであると思います。その月の請求をまとめて月末に一気に請求することがほとんどです。2つめは都度発行です。少し手間がかかるイメージですが、毎回請求することによって抜け漏れを防げるというメリットもあります。

請求書には保管義務と保存期間がある

ここからはフリーランスや個人事業主が作成する請求書の保管義務や制度についてお話していきます。実際には請求書の保管義務があります。クライアントに渡して終わりというわけではありません。保管しなければいけない期間は原則5年間です。具体的にいうと確定申告したタイミングから計算して5年間になります。また、フリーランスになると確定申告の書類作成義務や帳簿等も作成しなければいけません。帳簿については7年間保存義務があります。

請求書作成で気を付けておきたいポイント

ここからは請求書作成において気をつけるポイントについてお話していきます。請求書の作成はお金の取引を決める大事な業務です。双方が話し合い、同意を得られるものではないと請求書にはなりません。お金のやりとりと同じくとても慎重にミス無く作成することが重要になってきます。ここでは注意すべき点をいくつか紹介していきます。

宛名は正確に

請求書には宛名を記載しますが、取り引きするクライアント数が多くなってくると、宛名を間違うミスなどが発生します。必ず宛名含め内容に間違いや違和感を感じないかWチェックするように日頃から心掛けましょう。

また、宛名の書き方に迷う人も少なくありません。会社の中でも担当者宛に請求書を送る場合は「様」を記載し、部署宛に送る場合は「御中」と記載するように、使い分けをしてください。ちなみに、「様」と「御中」を同時に使うことがないので注意しましょう。部署名と担当者名を併記する必要がある際は、一般的に担当者名に宛名を付けるのがいいでしょう。

振込先を明記する

クライアントからすると、振込先が記載されていないと入金することができません。振込先については、しっかりと請求書の備考欄などに内容を明記するようにしましょう。記載したい内容としては、銀行名・支店名・口座番号・口座名義があれば、クライアントが困ることはないでしょう。ちなみに、本名とフリーランスの名前を使い分けている人も少なくありません。別の名前を使っている場合には、記載してある振込先に違和感を覚え、振込までに時間がかかるケースもあります。きちんと注意事項として明記しておくことをおすすめします。

振込手数料の負担

振込手数料はクライアント先に負担してもらえることが多いです。事前に振込手数料は負担してもらえるのか確認し、双方の認識齟齬が発生しないようにしましょう。できれば、契約の初期段階で振込手数料の負担の件は話し合う場を設け、請求書に記載するのが一番スムーズな流れとなります。稀に振込手数料を負担することを決めていないケースがあり、請求書発行時に手間を取ってしまうことがあります。できる限り、事前に調整を行い請求書に記載するようにしましょう。

源泉徴収税・消費税

源泉徴収税・消費税には注意しましょう。源泉徴収税に関しては請求書に支払い有りか、又は無しかの記載方法を確認しましょう。源泉徴収の税率は、請求額に対して10.21%です。消費税の計算は源泉徴収を差し引く前の請求額に対して10%なので、注意が必要です。消費税に関しては抜け漏れ計算間違いが無いように、再度確認しましょう。消費税に関しては注文書が来た時点で分かることが多いのでそこで確認できればベストであると思います。課税される内容について事前に把握し、クライアントとのやりとりをスムーズに進めていきましょう!

フリーランスの請求書の作成方法

ここでは、フリーランスの請求書の作成方法について紹介していきます。

市販の請求書を準備し手書きする

請求書は市販で購入することが可能です。100円ショップや文房具店などで購入し、手書きで記載事項を埋めていきます。手書きで準備するメリットとしては、記載内容を改ざんされるリスクが避けられます。また、手書きなので電子機器の調子が悪くても、何ら問題ない点です。一方で、手書きで請求書を作成するには時間と手間がかかります。記載ミスや計算ミスも発生しやすいため、メリットとデメリットを理解した上で選択してみてください。

WordやExcelで作成

手書きのデメリットを回避するためには、パソコンを使用したWordやExcelで作成する方法がおすすめです。請求書に関しては決まったフォーマットがないため、自分が使いやすいフォーマットを一から作成することができます。ただし、印刷やPDF化をした時にレイアウトが崩れてしまう可能性があるので、微調整を必要とする可能性があります。

無料のテンプレートの中でもWordやExcelに対応したものがあります。コストや手間がかからず、レイアウトが崩れる心配もないため、初めて請求書を作成する人などスムーズに作成を行いたい方にはおすすめです。

会計ソフトを利用する

その他には、会計ソフトが提供しているサービスを利用して請求書を作成する方法です。会計ソフトでは、見積もりや受注、請求、入金などのお金の一連の流れを一括で管理することができます。振り返りや確認をしたいときにもべんりなため、業務効率化を期待できるでしょう。

会計ソフトを利用する場合には、導入料金や月額料金などがかかりますが、自動登録機能や同じ請求書を自動発行する機能など、手間を省けるメリットが多くあります。請求書に関しても、初心者でも簡単に発行できるのでおすすめです。

テンプレート

初めて請求書を作成する方は、テンプレートを利用してみてください。取引先によっては指定のテンプレートがあったり、クラウド上にある場合もありますが、ここではクライアントから指定のテンプレートが無い場合の対策法をご紹介していきます。3つの無料テンプレートについてご紹介します。

Bizocean「書式の王様」

bizocean(ビズオーシャン)のテンプレートはシンプルで、見やすさやわかりやすさが特徴的です。あらゆるビジネスシーンで使用できるため、一度利用してみるのもおすすめです。

参考:bizocean 「請求書」の書式テンプレート

特徴:一般的な窓付き封筒にも対応している・大きなデザインの変更も無く取り扱い可能

みんエク!「みんなのEXCELテンプレート」

みんエク!では、請求書のみならず、フリーランスであればよく利用する見積書や損益計算書、事業計画書などのテンプレートが、Excelテンプレートでまとめて無料ダウンロードが可能となっています。デザインも豊富なため、自分が使いやすい物を選択できたり、自動計算機能も付いています。

参考:みんエク! みんなのExcelテンプレート 請求書

特徴:デザインが豊富・EXCELでのテンプレートをダウンロードが可能

MFクラウド請求書 請求書テンプレート

MFクラウドの請求書は、カラフルかつ多様な形式の請求書を作成できます。赤・緑・青・オレンジなどを基調にしたおしゃれテンプレートなど、豊富なデザインの中から選択し作成が可能です。単調な請求書を変えたい方は、一度利用してみてはいかがでしょうか。

参考:マネーフォワード クラウド請求書 ビジネステンプレート集 請求書テンプレート一覧

特徴:カラフルでおしゃれなテンプレート・豊富なデザイン

以上の3つになります。サイトに飛んで是非情報を確認してみてください!

請求書作成時に日付と金額は確認しておく

テンプレートがあるからといって安心してはいけません。肝心なのは記載漏れやミスを無くすことです。特に日付、金額は気をつけてください。日付の場合は企業の指定の日付がある場合があります。すべてにおいて言えることですがこの点も確認を怠らないようにしましょう。また、金額に関しても計算ミスや確認を怠ると、双方に損が生じることや、クライアント側のイメージダウンにも繋がりかねません。フリーランス側にとっても次月の業務が増えるなどのデメリットもあります。企業に勤める会社員で言うサービス残業と同じ状況になってしまいます。

トラブルを避けるために請求書を作ろう

いかがでしたでしょうか。今回は、フリーランスの請求書作成について、書き方や職種別の注意点まで徹底解説してきました。この記事で1番伝えたいことは「確認を怠らないようにしましょう」ということです。請求書のやりとりがスムーズにいかないと積み重ねてきた苦労が一瞬で泡になることもあります。そのくらいの緊張感を持って作成して欲しいと思います。

今回は、納品書の管理や請求書を作成する際に知っておきたい知識など、フリーランスなら知っておきたい基礎も記載しています。この記事を通じて請求書に関することで1人でも多くの人が前進してもらえたら嬉しいです。記事を読んで頂きありがとうございました。

投稿者プロフィール

フリスタ編集部
フリスタ編集部
CyMagazine編集部です!
フリーランスの皆様に良い情報を届けるために日々奮闘しております。

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