フリーランスが手取り額を上げるためにできることとは?業種別の平均月収もご紹介します

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みなさんはフリーランスとして働いてどれくらい稼げるとやってみようと思いますか?

フリーランスになると、会社員のときは考えなくてもよかった確定申告、税金、保険料など様々なことに意識を向けないといけなくなります。

会社員の時は会社の事務の人が税金関係の処理をしてくれており、振り込まれた給料は手取りになっていたと思いますが、フリーランスは稼いだ月収がそのまま手取りになるわけではありません。

この記事では、フリーランスの手取り額と税金、また収入を増やすためにできることなどについて説明していきます。

フリーランスになるか否かを迷っている方は、ぜひ読んでみてください。

フリーランスの業種別の平均月収

フリーランスに興味がある人の中には、年金などの支払いがあって大変、手取りベースで見ると会社員時代の方が良かったのではないかと思う人も多いと思います。フリーランス白書2023によると、フリーランスの年収で一番多かったのが「200万~400万円未満」の27.9%、次いで、「400万~600万円未満」が20.9%、「200万円未満」が19.5%となっており1000万円以上の収入を得ている人の割合は10%となっています。多くのフリーランスの働き方は主に在宅で行える事業であり、在宅ワークをイメージしている人が多いと思います。

フリーランスの手取りの計算方法で算出された月収別でみると、手取り20万円稼ぐためには30万、手取り30万円稼ぐためには額面で50万円稼ぐ必要があります。

以下、業種別の手取り月収と仕事内容についてまとめました(私が年収から算出したものですので目安として考えて頂ければと思います)。

IT関連の業種は?

エンジニア:手取り月収33万円~40万円

システムエンジニア

平均月収:約29万円~48万円

仕事内容:ソフトウェアの設計・開発

必要なスキル:コミュニケーション能力、プログラミングの知識、マネジメント力

インフラエンジニア

平均月収:約16万円~36万円

仕事内容:IT基盤の設計・構築・運用・保守

必要なスキル:自主的・主体的な行動力、エンドユーザーを意識した構築・運用、マネジメント力

マーケティング系

マーケティング系は企業が利益を生み出すためにどうするべきか、戦略や仕組みを作り出す仕事です。

WEBマーケター

平均月収:【手取り月収19万円~27万】

仕事内容:集客施策の推進、アクセス解析、リピーターの確保

必要なスキル:マーケティングの知識、WEBサイト構築スキル、データの収集・分析スキル、コミュニケーション能力、調整力、プレゼンテーション能力

   デジタルマーケティング

平均月収:【手取り月収30万円~41万円】 

仕事内容:デジタルマーケティングに関する調査・分析・戦略・立案・検証

必要なスキル:マーケティングの知識、コミュニケーション能力、コンサルティング能力、タスク管理能力  

コンサルティング業

 ★ITコンサルタント:400万円~1000万円【月収手取り20万円~50万円】

 ★戦略コンサルタント:700万円~1000万円【月収手取り33万円~50万円】

 ★財務会計コンサルタント:500万円~900万円【月収手取り23万円~45万円】

このように見てみるとエンジニアは高単価の仕事であり月収も高い傾向にあることが分かります。一方で、WEBライターなど高度なスキルが必要ない職種は月収が低い傾向にありました。WEBライターは10万円〜30万円と幅があります。

フリーランスとして収入をあげるコツ

フリーランスとして収入をあげるためにいくつかコツがあると言われています。私もWEBライターとして駆け出しの時には以下のことを参考にしていました。

フリーランスとして実績を重ねる

私はフリーランスとして実績を重ねるためにクラウドソーシングサイトに登録しました。その際に重要なのはSNSやポートフォリオを充実させることです。ポートフォリオとはこれまでに自分が積み重ねてきた作品集みたいなものです。仕事を任せる立場になってみると、やはりその人がどのような実力があり、仕事を任せられるのかが気になるものです。SNSで実績をアピールしたり、ポートフォリオで具体的なスキルを提示していくことが大切です。そうするとクライアントの目に止まりやすくなり、受注率がアップし仕事を受けやすくなります。

需要の高いスキルを積極的に身につける

過去のスキルだけにこだわらず、積極的に新しいことに挑戦し、ニーズのあるフリーランスであり続けることがポイントです。

実際に年収が高い人ほど勉強にかける時間が増えているという結果が出ており、スキルや知識が身についているほど、高い収入が得られるということが言えます。

WEBライターを例に出すのであれば、クラウドワークスのライディングに関する資格試験を受けてみるとか、ライティング技術を高めるために本を読むなどもいいかもしれませんね。

専門知識をより深掘りするほか、パソコンスキルなどを高めることで、より作業効率を上げるというのも良いでしょう。

常に成長し続ける姿勢がフリーランスには大切です。

 

稼げる仕事を選択する

具体的な例を挙げると、先にご紹介したITエンジニアやコンサルタントは給与水準が高く、高額年収を得ている人が多くなっています。

一方で、Webライターやデザイナーの場合は年収はそれよりも低い水準です。

フリーランスとして、少しでも多くの収入を得たいと考えているのであれば、まずは挑戦する分野を見極め、流れを想定するべきだといえます。

給与が低水準である分野で、高い収入を得るには長時間労働や多くの案件をこなす必要があるなど、大きな負担となる可能性があります。

自分がどの程度の給与を目指すのかをあらかじめ見叩ておくことで、自ずと参入すべき分野を絞っていくことができるでしょう。

高単価案件にシフトしていく

初心者は仕事を受注する際に相場が分からないかもしれません。最初は経験のために仕事を引き受けることも大切ですが、実績や仕事の経験を参考に、少しずつ高単価の案件にシフトしていきましょう。高単価案件であれば、同じ労働時間でも収入が増えていきます。現在の仕事を継続しつつ、隙間時間で高単価案件を探していきましょう。

収入を増やしたい一心で駆け出しフリーランスの人はとても頑張ります。しかし、慣れないうちに仕事を受注しすぎると、体調を崩す原因となります。少しずつ自分のキャパシティを把握し、スケジュールに余裕をもって仕事を引き受けるようにしましょうね。

常に向上心を持って取り組む

フリーランスは、自分自身の頑張りがダイレクトに収入に繋がる仕事だといえます。そのため、向上心を持ってより高みを目指して取り組むことで、自然と収入アップにつながっていくことが期待できます。

現状に満足するのではなく、積極的に勉強して知識を身に付けたり、クライアントからの要望を真摯に受け止め対応していくという考えも重要になってくるでしょう。

仕事力だけでなく人間力も高めていく

フリーランスの場合、自分自身が商材であり、クライアントからは仕事の成果だけでなく、仕事上のやり取りやコミュニケーション力も見られています。

いくら仕事がこなせても、円滑なコミュニケーションが取れないと何かしら滞ってしまうということが起こり得ます。

そのため、仕事力だけでなく人間力を磨くということも必要です。

「この人に仕事を頼みたい」「この人と一緒に仕事がしたい」そう思ってもらえるような人間性を構築していくことで、信頼が得られる人材が作られていくものです。

セルフブランディングをおこなう

セルフブランディングとは、自分自身の特技やスキルなどを売り込んで、ビジネスチャンスを拡大するためのマーケティング手法のことです。

フリーランスとして活動するうえでは、他の人との違いを見出しアピールすることで、案件の獲得や単価の向上といった収入アップに直結する成果が期待できるでしょう。

具体的な方法として、SNSやブログの活用が挙げられます。

SNSやブログを導入して情報を発信することで、小規模であっても多くの人に自分の存在をアピールすることができるほか、接点を持つことができます。つながりができれば、コミュニケーションツールとして活用することも可能になります。

フリーランス向けエージェントサイトを活用

より条件の用意案件を見つけるには、エージェントサイトでの検索が有効です。

エージェントサイトでは、これまでの実績を活かせるものから、新たな分野まで幅広いものが揃っているため、自身のフリーランスとしての方向性などに合わせて業務の幅を広げていくことも可能です。また無料で利用できるため、誰でも手軽に使いやすいというのも魅力です。

特に、フリーランスとして活動を始めたばかりで人脈などがないという方であれば、まずはエージェントサイトで仕事を探してみましょう。

なかなかすぐには、希望にピッタリの案件を見つけるというのは難しいかもしれませんが、業務をこなしていくごとにだんだんと案件数が増えたり、希望に合った業務内容の案件を獲得することができるようになっていくでしょう。

フリーランスが支払う必要がある税金(種類)

 フリーランスとして頑張って稼いだお金ですが、税金でどれくらい引かれるか気になりますよね。この章ではフリーランスが支払う必要がある税金について解説します。

所得税

フリーランスの年間所得に対してかかる税金です。2013年から2037年の間は所得税と合わせて、「復興特別所得税」納税義務もあります。収入によって税率が異なり、年間の収入が増えるほど税率も高くなるのが特徴です。

たとえば、1,000円から1,949,000円までであれば、税率は5%、控除額は0円

1,950,000円から3,299,000円までであれば、税率は10%、控除額は97,500円

3,300,000円から6,949,000円までであれば、税率は20%、控除額は427,500円

6,950,000円から8,999,000円までであれば、税率は23%、控除額は636,000円

800万円台以上の年収の税率については国税庁のホームページを参照のうえ、自分の所得税金額をシミュレーションしてみましょう。

住民税

生活している自治体に収める税金です。住民税の支払いは前年度のものが翌年に通知されることがありますので、住民税の支払いを忘れてしまうケースもあります。住民税支払いのためのお金をしっかりと残しておきましょう。

消費税

あまりイメージがわかないかもしれませんが、フリーランスとしての売上が年間で1000万を超えている場合、消費税を収める必要があります。逆に1000万以下であれば納税の必要がないですが、事業が軌道にのってきたら意識しておきましょう。

なお、対象期間は前々年の1月1日から12月31日となっています。

個人事業税

フリーランスの職種・業務内容によっては、個人事業税がかかります。納税が必要な法定業種と税率は、東京都主税局のHPなどで事業ごとに適用される税率が確認が可能なので、確認してみてください。

第1種事業 5%

第2種事業 4%

第3種事業 5%、3%

フリーランスの手取り額の計算方法

ここでは、フリーランスの手取り額の計算方法についてご紹介していきます。手取り額は、売上から経費や税金、社会保険料等を差し引いた額を示します。

手取り額=売上ー(経費+税金+社会保険料等)

売上

売上=入金された額ではなく、売上は、代金を受け取る権利が発生した際に計上するものです。したがって、実際に入金されるのが翌月以降になった場合でも、売上自体は納品もしくは納品して検品が終わったタイミングで売り上げとして計上することになります。

経費

フリーランスが業務を遂行するうえで発生する経費にはどのようなものがあるのでしょうか?

・家賃

自宅の一部を事業用スペースとしている場合であれば、家賃の〇%という形で経費に計上することが可能です。

・水道光熱費

仕事をしている時間の割合から、経費を算出することも可能です。

・通信費

業務のやり取りをするスマホ代や電話料金、郵便代などが対象です。

・交通費

仕事をするための電車代やタクシー代のほか、ガソリン代などが対象です。

・旅費

仕事のための出張費やホテル代が対象です。

・書籍代

業務に関連する書籍や情報収集のための雑誌購入費などです。

・消耗品費

プリンターのインク代やパソコン、仕事用のデスクやイスなどが対象です。

・接待交際費

取引先など業務に関連する人に対する接待・飲食代、また贈答品などが対象です。

経費と認められるか否かについては、業務に関連するものかどうかによって判断されます。確定申告の際には領主書の提出は必要とはされていませんが、保管の義務はあるため、確実に手元には置いておくようにしましょう。

会社員の場合は、社会保険料を給料天引きという形で自動的に支払うこととなりますが、フリーランスの場合は自分で支払わなければなりません。フリーランスが支払うべき社会保険料には2種類あります。

・国民年金保険料

20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金です。老後のほか、障害や死亡などのリスクが生じた際に対応する保険です。

・国民健康保険料

自営業の人やフリーランス、農業漁業従事者、非正規労働者、退職者など会社の社会保険に加入していない人が対象の保険です。

病気やけがの際に医療費給付を受けられる制度です。

フリーランスが手取り額を上げるために必要なこと

続いては、手取り額を正しく計算し利用できる仕組みを活用することで、手取り額アップにつなげる方法についてご紹介していきます。

経費の計上を正確に行う

面倒だから、少額だからといって経費の計上を怠っているという方はいませんか?

経費を正しく計上することにより、所得を減らして各種税金の税率を軽減することが可能になります。

控除を計上する

控除に関しても、正確に計上することにより税金を減らすことができます。

フリーランスが受けられる所得税控除として「基礎控除」「医療費控除」「生命保険料控除」「配偶者控除・配偶者特別控除」などが挙げられます。所得から所得控除を引いた額は課税所得と呼ばれます。

該当するものに関しては、少しでも税金の負担を減らすために、控除を受けましょう。

青色申告を使う

青色申告をすれば、最大65万円の控除を受けることができます。

青色申告をおこなうには、事前の届け出や複式簿記による基調が必要となり面倒と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、税控除のことを考えれば、手間をかけてでも取り組む価値があるといえるでしょう。

会計ソフトを使うというのもおすすめです。

まとめ

この記事では、フリーランスの月収について参考値や、フリーランスが収入を増やすためにできることについて解説しました。フリーランスが稼いだお金がそのまま手取りになるわけではないので注意が必要です。フリーランスが支払うべき税金もありますので、確認してみてください。

投稿者プロフィール

松田勇
私は10年以上にわたり、デザイナーとしてのキャリアを積んできたフリーランスデザイナーです。デザインの魔法に魅了され、クリエイティブなアイデアを実現することが私の情熱です。
さまざまなデザインプロジェクトに携わり、ロゴ、ウェブ、印刷物、パッケージなど、多岐にわたる分野での経験を積んでいます。美しさと実用性を融合させ、クライアントのビジョンを実現するお手伝いを心から楽しんでいます。
クライアントとの協力を大切にし、オープンなコミュニケーションを通じて共にプロジェクトを築き上げます。納期を守り、高品質な成果物を提供することをお約束します。
私のデザインはビジネスに魅力を与え、ブランドを輝かせます。クリエイティブなアプローチと柔軟性を大切にし、クライアントの期待をいつも超えることを目指しています。一緒に素晴らしいプロジェクトを実現しましょう。

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