フリーランスとして動画制作に携わる!仕事内容やスキルについて紹介

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電子情報としてWebや媒体などで閲覧が可能なものをコンテンツと呼びますが、動画もそのうちのひとつです。他にもテキスト、静止画、音楽、音声も含まれます。ただし動画はこれらをすべて集約しているため情報量が一番多いコンテンツと言ってもよいのではないでしょうか。YouTubeやTikTok、Instagramのリールなど、動画市場は今も伸び続けています。フリーランスとして、動画制作を仕事にする方も増えてきましたが、「初心者でも動画制作に携わることができるのか?少しかじった程度でも大丈夫なのか?」と考える方も多いのが現状です。

そこで今回は動画制作の内容やフリーランスとして仕事にするまでの流れ、必要なスキルについて詳しく紹介していきます。

目次

フリーランスで動画制作を仕事にできるのか?

動画の仕事は大きく分けて2つ。動画制作と動画編集です。動画制作は一から動画を作り上げて納品する仕事で、動画編集は撮影した映像や音声をWeb上で動画として公開していくために、編集する作業の仕事を指します。最近ではショートムービーが流行しており、動画制作の仕事の需要は今後も継続して伸びていくと考えられます。フリーランスとして活動できるかというと、「活動はできる」というのが答えではありますが、当然ながらスキルによって仕事の単価は決まってくるので、いかに早くスキルを身につけて単価を上げることができるかというのが大切になってきます。

また、仕事の質によってはクライアントから継続して仕事の依頼をいただくこともできるので、高単価のクライアントから継続受注できるようになってくると安定してフリーランスとして活動していくことが可能になります。

代表的な動画の例

動画と言っても様々あり、各々目的が異なるため、作業内容も変わってきます。

SNS動画

例えばYouTube動画は15分が観ていられる限界とも言われていますが、作り手にとって15分の動画は作業量がかなり多めです。特にカットやテロップ挿入に費やす時間を多く見積もっておくとよいでしょう。最近では文字起こしをAIがやってくれますが、一言一句正しくできていることはないので、最終的には全て人が確認する必要があるわけです。

また、ショート動画もまだまだ活況です。作業効率の向上を図り、実績を稼ぎたいならショート動画に絞るのもありです。

プロモーション動画

商品や企業などの魅力を伝えるためにある動画です。テロップの出し方、音の入れ方に幾重もの工夫が必要です。なぜなら短い時間でストーリー性のあるものを作らなければならないからです。ストーリーまで考えるかどうかは依頼者の要求によりますが、仮にストーリーが決まっていたとしても、それを表現するのは編集者の仕事です。高度なスキルが必要となりますが高単価もしくはそれ相応の価格交渉も可能となります。

Web広告動画

例えば無料のスマホアプリなどでよく見かける広告がこれに当たります。思わずタップしたくなるエフェクトがかなり重要なポイントとなります。ターゲット層を絞ってマーケティングできるというメリットから、今ではテレビCMよりも低予算で制作可能なWeb広告が主流になっています。Web広告はほとんどの場合、必ず見てもらえるという特典があるので、商品プロモーションほどストーリー性は強くないかもしれませんが、質を求められるケースが多いです。

セミナー・イベント動画

セミナーやイベントの途中に補足的に使用する動画などです。誰でもわかるように説明することが目的であり、エフェクトよりはわかりやすさを重要視します。フル動画というよりは画像の切り貼り作業のほうが占める割合が多いです。場合によってはナレーションが入ることもあります。

動画制作フリーランスの仕事

動画制作者をディレクターと呼ぶこともあります。動画制作は各工程で担当がいるという分業制が業界での一般常識です。企画・演出・絵コンテ・撮影・編集・特殊効果・サウンド。ディレクターは主にこれら動画制作全般を取り仕切る人を指します。全体スケジュール管理や、各工程の担当者割り振り、最終的な動画のチェックを行います。したがって工程の担当者のうちのひとりである動画編集者とは異なります。動画編集者は市場に溢れていることもあり、最近では企画から納品まで一貫して請け負うことで差別化を図るフリーランスの方も多くなってきました。

打ち合わせ・調査

クライアントからどのような方向性の動画がほしいのか詳しくヒアリングします。ターゲット、コンセプト、キャッチコピーなどから土台づくりをします。必要ならば競合の動画、似たような企画の動画などの市場調査をして、オリジナルコンテンツを創作できるように狙います。ここである程度固まればスケジュール感とコスト面を考慮して再度打ち合わせを行ない、価格を決定します。まずはこの時点で納品までどのくらいの実働時間でできるかを見積もります。ご自身の時間単価(希望月収と労働時間から逆算)設定と案件相場を把握しておく必要があります。

企画と構成

動画のシナリオを作成します。案件には大きく分けて2種類、「こういうテーマの動画がほしいけど企画・構成からお願いしたい」丸投げタイプと「ある程度構想はあるのでその上でお願いしたい」構想済みタイプです。前者の場合は企画からこちらで考える必要がありますので時間も余分にかかりますし、改めて用意しないといけないことも出てくるかと思います。どちらにしても、動画の1本の構成必須です。上手くなくて良いので絵コンテなどがあるとスムーズに進められるでしょう。

スケジュール作成・管理

スケジュールを立てて納期に間に合うように管理します。

もし、自分一人ではキャパオーバーで人に手伝ってもらう場合は別途人の手配が必要です。動画のボリュームから見積を算出する時点でわかっておかないといけませんね。

撮影

カメラ以外に照明やマイクの周辺機材もさることながら、撮影場所をクライアントに見積時点で確認しておきましょう。屋外か屋内か、クライアントの現場なのか、自宅でできるレベルなのか、撮影スタジオを借りなければならないのかなどです。場所が決まればあとは撮影のみです。

動画編集・確認

撮影した動画データを納品できる形に持っていきます。動画の見せ方が決まる重要な工程です。ここでは何度が修正が入ることを見込んでおきます。しかし、無制限に修正を受けてしまうとキリがありませんので、例えば「修正は2回まで無料」など制限をつけておくと良いでしょう。

長尺の場合や案件を並行で手が回らなくなり始めたら、動画編集だけ他の動画編集者を募集するのも手です。

納品

クライアントにビデオデータを渡します。例えばアップロードも含めて仕事をいただいているのなら然るべきプラットフォームにアップロードします。他にはメモリ媒体、クラウド経由、Eメールなど納品手段は最初に決めておいてください。

ルール・マニュアル作成

動画制作の仕事の効率を上げていくために、ルールやマニュアルは必要です。事業が大きくなり受ける案件数も多くなれば、一人で回し切ることはできなくなります。そのためにも実作業は自分じゃなくてもやれるようにしておくことは重要です。

動画編集だけ請け負う場合

はじめは動画編集者として仕事を請け負うことも多いのではないでしょうか。

動画編集の仕事の流れ

  1. クライアントから動画・音声のデータを入手
  2. 入手した動画・音声データを動画編集ソフトに取り込む
  3. 作成された構成を基に動画をカット、並べ替える
  4. 動画にテロップの作成・挿入
  5. クライアントに納品

納品前にクライアントやディレクターから修正依頼が入ることもあるので、修正を見越して早めに納品していくのが信頼を得るポイントとなってきます。

初心者や未経験者の方は、初めはクラウドソーシングサイトに登録し、初心者可の案件に応募して実績を積んでいくと、経験者案件にも応募していけるようになるので、初めはどんどん仕事に応募していくのがいいでしょう。

動画制作フリーランスの平均年収

動画制作の仕事は需要も多く、今もなお人気が上昇している職業といえます。動画市場の持続的な成長に加え、5Gの開始や、TikTokの盛り上がりにより企業もPRのために動画市場に参入してきているのが実態です。

そんな状態であることから動画制作者が増えすぎているという懸念もあり、「最近では仕事を安く買い叩かれるのでは?」という声も出てきています。そんな中、「フリーランスとして独立してやっていけるのか?」と不安な方も多いのではないでしょうか?

平均年収は?

平均すると月収15万円〜30万円の間ということが多いです。年収換算で180万円〜360万円程度といわれています。月収50万円を狙うなら、高単価案件を見つけるか、制作スピードを上げて自身の時間単価を上げる方法があります。

単価の相場は?

会社で働くのとは違い、固定給などではなく、制作物を納品して初めて報酬が支払われます。経験やスキルによっては更に上乗せされる可能性がありますので、実績に応じて変動します。あとは月間で何本納品するかで自然と月給が決まってきます。

いくつかのクラウドソーシングサイトで検索してみました。以下は動画1分当たりに換算したおおよその価格帯です。

動画の種類1分あたりの単価
ショート動画5,000〜10,0000円
プロモーション動画20,000〜50,000円
Web広告動画10,000〜30,000円
セミナー・イベント動画2,000〜6,000円

経験を積んでいくと、ポートフォリオができますので、それを基にTwitterやInstagramといったSNSを通じて仕事を受注することで、仲介手数料を引かれずに取引することが可能になります。ただし、仲介業者がいない分、詐欺案件などには十分に気をつける必要があります。

動画制作にかかる時間

かかる時間というよりは案件相場から逆算してどれくらいの時間で終わらせるべきかという観点で考えたほうがいいでしょう。動画制作に材料費はかかりませんから、単純に作業時間の工数だけ考えます。

例)5分動画制作、報酬3万円
  撮影はクライアントの現場、編集内容はテロップ・効果音・BGMの挿入

自身が月収30万円の1日7時間労働のフリーランスとしましょう。時間単価はざっくり2千円になります。つまりこの仕事を引き受けた場合、2日程度で仕上げる必要があるというわけです。

 ・すり合わせ:1時間

 ・撮影:1時間

 ・テロップ挿入:6時間

 ・効果音挿入:3時間

 ・BGM挿入:2時間

 ・修正:2時間

上記の工数はあくまでも例ですが、たかが5分の動画だとしても、機材の準備、移動、音を拾ってテロップを入れたり、時間を調整して効果音やBGMを入れたりするのは意外と地味で根気のいる作業になります。

動画制作フリーランスになる方法

動画制作者になる方法はさまざまですが、そのほとんどが独学で学ぶというパターンか、動画専門スクールに通って学ぶということが多いです。

動画専門スクール

こちらはプロの動画クリエイターから学ぶことができ、わからないことなどを聞きやすく、スキルアップがしやすい環境であるというメリットがあります。しかし、その分高額なスクールなどもあり、6ヶ月間のオンラインスクールで20万円から100万円近いというスクールもありますので、初期費用がかかるのがデメリットといえます。ただし、オンラインスクールは高額なだけで中身が伴っていないということも少なくないので、きちんと口コミや内容を把握した上で受講するようにしてください。

独学

一方で、最近ではYouTubeなどの動画で独学で学ぶという方も多くなってきました。スキルアップに時間を要してしまうことや、質問したい時にできる環境ではないというデメリットがあります。勉強費用は0円というメリットもありますが、誰でも学べるレベルというのは誰でもできる仕事でもあるのできちんと学んでおくといいかもしれません。

動画制作者としてどのレベルの仕事をしていくかによって学び方も変わってくるとは思いますが、フリーランスとして独立を目指すのであれば、ある程度の自己投資をしてしっかり学んでおくことで他の動画制作者との差別化を図ることができるかもしれません。

アシスタントから始める

まずはディレクターのアシスタントについてみましょう。ディレクターの仕事のやり方を近くで盗むことができます。ゆくゆくは制作に携わりたい!と直接交渉できるまでスキルを磨きましょう。

動画制作フリーランスに必要なアイテム

時間との勝負でもある動画制作者にとっては作業効率を考慮したアイテム選びが必須です。最初は高額な支出となりますが、何年で回収できるかを考えて初期投資費用として割賦して動画制作費用に載せる人もいます。

撮影機材

編集だけではなく企画から一貫した動画制作の仕事を受注したいという方はカメラ、照明、マイクなどが必要でしょう。最近ではスマホのカメラも高機能化してきていますが、制作する動画のテーマや内容によっては別途必要になることがあります。

スペックの高いパソコン

動画制作には処理能力の早いパソコンが必要です。動画制作ソフトによって推奨されるパソコンの能力が若干異なりますが、以下のスペックを満足していればほとんどの場合ストレスなく使えるでしょう。

各機能推奨スペック
CPU(演算処理)Intel:Core i7以上で第7世代以降AMD:Ryzen7以上Apple:M1以上
GPU(画像処理)2GB以上*ただしほとんど標準搭載のままで可
RAM(作業スペース)16GB以上
ストレージ(記憶)SSD 256GB以上

PCは部品の値段が上がったのと機能面でスマホとの差別化を図るため、残念ながら価格がぐんと上がっています。したがってマウスなど周辺機器も含めて20万円は見ておいたほうがいいでしょう。

動画制作ソフト【厳選】

仕事の時間をほぼ100%近く費やすのが動画制作ソフトです。ソフトはどうしても慣れるまでに時間がかかるため、いきなり上級者向けではなく、初級〜中級者向けのソフトをまず使いこなすのもありです。上級者向けのソフトを使い始めるのは、案件がある程度安定的に取れてきてからでも遅くはないでしょう。

しかし、初級者だからといって無料のソフトだけで仕事をこなそうとするのはおすすめできません。機能が制限されたり、処理を重くさせるものだったり、広告がやたら多かったりとデメリットが多いのが事実です。作業性の悪さはフリーランスにとって致命的です。趣味の範囲ならよいですが仕事として使うには不充分であるケースが多いです。

ここでは、作業性、仕事レベル、価格の観点からおすすめ&テッパンのソフトを厳選して紹介します。

Adobe Premiere Pro

案件のとりやすさが頭ひとつ抜けています。

フォント、エフェクトが豊富です。ただし月額課金制なのがネックです。CG合成もできるようになっているため、より高スペックなPCが必須ですが、さすがAdobeと言わざるをえません。

Final Cut Pro

AppleのMac系を購入する際にオプションとしても人気のあるソフトです。もちろんPCを購入した後でもインストール可能です。直感性がピカイチで作業効率の良さは高めの部類に入ります。1000以上の音楽、効果音も揃っています。ソフト自体は高いですが買い切りなので安心して使えます。Mac系のみに対応したソフトですのでWindowsでは使用できません。

Filmora

世界でも有名なWondershare社のソフトです。料金プランが安価な部類に入り、買い切りでも年間サブスクでも1万円以内で契約が可能です。

主に初級者〜中級者に人気のあるソフトです。特徴的なのはチュートリアルが動画付きでホームページ上に豊富にアップされています。やりたいことに対する解決法がすぐに見つかるのが人気の秘密です。上級者の人にとっては高度な動画制作において物足りなさを感じるかもしれません。しかし、一部課金コンテンツがあるものの、素材がとても豊富ですし、AI機能も搭載されているためコスパが非常に高いです。

Power Director

CyberLink社が開発したソフトで、上級者まで使える高機能な動画制作ソフトです。国内販売8年連続No.1という実績があります。エフェクトが豊富で、初心者でも完成度の高い動画をつくることができます。最近ではAI機能も搭載しできることの幅がかなり広がっています。もしスキルアップをして高単価な仕事を目指すのであれば、より高スペックなPCと組み合わせておいたほうがよいでしょう。料金はサブスクのみで1年または1ヶ月で選択できます。1年契約であれば1万円以内です。

ビデオデータフォーマット

動画ファイルには様々なデータフォーマットが存在します。ファイル名の最後の「.」以降の話です。編集前あるいは撮影したビデオファイルが使用しているソフトで取り込めるかは受注する前にちゃんと確認しましょう。

また、最近ではSNSにアップロードするパターンが増えています。アップロードファイルのデータフォーマットを指定している場合がほとんどです。納品する際も何に使われるのかを確認し、納品ビデオファイルのデータフォーマットについては依頼者とこちら側でお互いに認識のズレがないかを確認しましょう。

SNSプラットフォームアップロード対応データフォーマット
YouTubeMP4/MOV/AVI/FLV/WMV/3GP*対応フォーマットは多いが基本はMP4を推奨
TikTokMP4/MOV
Instagram
Facebook
X(Twitter)

動画制作フリーランスが必要なスキル

動画編集のスキルでまず身につけておきたい基本スキルは「カット編集」「テロップの挿入」「効果音・BGMの挿入」この3つが挙げられます。これらの基本スキルを身につけておくだけでも、動画編集の仕事をもらうことが可能です。また一から携わる動画制作を仕事にするならさらにプラスしてスキルが必要です。

企画・構成力

ショート動画のようにすでにテーマや細かい構想がクライアントにあってそれを撮影し編集する仕事であれば不要かもしれませんが、プロモーション動画だったり長尺になればストーリー性を追求する必要がでてきます。企画力や構成力を上げるためにはまず、目的とターゲットを正確に設定することです。何を言いたいのか、年齢・性別・職業など誰に伝えたいのかを決めましょう。また、プロモーション動画であれば、その商品がどのようにしてできたかを掘り下げていくと面白いかもしれません。

撮影・照明・音響

いかに美しく撮影できるかが求められます。撮影には構図という概念があります。被写体の向き、周りの風景・背景や余白とのバランスを考える必要があります。照明の役割は、当て方によってその場の雰囲気を変えることができます。音響は主にマイクで、いかに雑音を入れないか、こもった音にしないなど、音のクオリティを左右します。カメラの操作も然り、機材をひととおり使えるようにしておきましょう。

カット編集

カット編集は動画素材の中から、不要な部分を削除し、必要な部分だけを抜き出して繋ぎ合わせる編集スキルのことをいいます。カット編集一つをとっても複数の手法があり、誰でもできる分、奥が深く、いろんな手法を駆使して編集できる方が当然視聴者が見やすい動画を作ることが可能です。

テロップの挿入

テロップ挿入とはYouTubeなどで映し出される文字やイラストなどの総称のことで、テロップの挿入についてもさまざまな方法があるので、いくつか紹介していきます。

ストローク(境界線)

文字の周辺にさらに大きな文字を重ねて行うスタイルで、デザイン性が豊かになり、華やかな印象を与えるテロップに仕上げることができます。

テロップベース

文字の下にベースをつけるスタイルで、ストロークの様に背景の動画とテロップが重なってしまい、読みづらいといったことを防ぐことができます。

アニメーション

テロップの文字をアニメーションさせるスタイルのことで、テロップ文字をポップアップしたり、動きをつけながら出現させたりすと、そのテロップの注目度を上げることができます。

効果音・BGMの挿入

これは動画に効果音やBGMを挿入するスキルのことで、効果音を入れるタイミングや、選ぶ効果音によって動画の完成度がグッと高まります。効果音やBGMはフリー素材のものから選ぶと著作権の問題もクリアできます。使用が限られている音源などもあるので、選ぶ際には注意が必要です。

資格

動画制作フリーランスになるための必須要件ではありませんが、資格を持っていることで信用度が上がり、自身のスキルアップにつながります。

CGクリエイター検定

CGを得意になりたい人は取得しておいて損はありません。難易度が2つに分かれています。参考としてCG-ARTS協会ホームページより抜粋します。

ベーシック:2次元CGと3次元CG、デザインに関する基礎的な理解と、CGの静止画制作に知識を利用する能力を測ります。

エキスパート:3次元CGと映像制作に関する専門的な理解と、3次元CG映像の制作に知識を応用する能力を測ります。

Adobe認定プロフェッショナル

通称Adobe検定とも言われる資格です。試験科目はアプリケーション(ソフト)によって分かれています。動画制作の場合はPremiere Proになります。試験会場で専用のPCにて選択問題と実際にソフトを使う操作問題に回答します。基本スキルの定着、作業効率の向上、伝える力の向上、世界で通用することが取得のメリットです。

映像音響処理技術者資格

業界で通用する共通知識、著作権やデジタル機器に関する知識を習得できます。自分の工程だけではなく、前後の工程まで意識することで、良質なコンテンツを生み出せるという考えのもと、映像音響処理技術者が必要とされています。

動画制作フリーランスが案件を掴むコツ

ヒントは「依頼者側がフリーランスに対してどう思っているか」です。裏を返せば、これらを抑えておくことで案件が取りやすくなるということです。

不安だけど安いし速い

「返信や相談は素早く対応すること」を徹底しておきましょう。

対会社とは異なり、窓口になっている本人が仕事を手がけるため、裁量がすぐにわかり即時対応してくれるという印象を持っています。逆に言えばこちらからもいつでも相談しやすい環境であることはメリットです。対会社でよくある、余計な人材コストや作業コストなどの間接コストが嵩まないという点はフリーランスの強みです。

詳細な実績や制作後のサポートがない

「何の動画のどの部分を担当したのか、どこまでサポート可能かを明確にすること」を伝えてみましょう。

結果的にすでに述べた「フリーランスは不安」を少しでも和らげることにつながります。これまでどのような実績を持っているかを示すのは、どのフリーランスでもやっています。知りたいのは実績の詳細部分です。また、作っておしまいというよりはある程度アフターサポートを必要とされています。ただし、運用はまた別の仕事になりますし、なんでも無償で受けるわけにはいきませんので注意が必要です。

スポット的な仕事のみ

最初からは難しいが「全部とは言わずいくつかの工程をまとめてできるようになる」と案件を受注しやすいと言えます。

動画制作は各工程で担当がいるという分業制が業界での一般常識です。ディレクターが企画・演出・絵コンテ・撮影・編集・特殊効果・サウンドの担当を割り振ります。フリーランスもどれかに特化して仕事を探している人が多いため、すべて一気通貫こなせる人や工程をまとめてこなせる人は希少価値が高いです。

速いのはいいが見えない部分もある

「希望・提案やスキルを明確に伝えること」は仕事をスムーズに進めるためには重要です。

要求仕様に対してきっちり沿って進めることも大切ですが、改善案などは伝えたほうがよいでしょう。こちらとしても考えてやっていることがわかるからです。ただし、齟齬のないように、できることとできないことをはっきりさせておかないと後々、信用問題にもなりかねません。

動画制作フリーランスとして活動する際の注意点

没頭性

動画制作や編集はやり始めると止まらなくなり、こだわり始めると青天井なのがデメリットです。良いものをつくるということは素晴らしいことですが、時間がかかればかかるほど時間単価は下がっていきますし、長時間作業による身体への負担が大きいということを忘れてはいけません。

デザイン性

動画制作とは一から動画を制作し、編集や加工まですべての工程を指します。ただし、動画制作はデザイン性も求められるため、独学ではどうしようもない場合、デザインの専門学校に通ったり、動画制作を得意とする会社で勤めることもありえます。

著作権

オリジナルを制作した時点で著作権が発生します。申請が必要な特許とは大きく異なります。動画制作は基本的に制作した本人に著作権が帰属するルールです。動画の場合は契約によって異なりますが、製作者ではなく依頼者に属することもあります。さらに、依頼者に帰属することを前提条件として仕事を任されることもあるようです。著作権ものはトラブルが多いため、契約時に著作権の帰属先について充分確認しておきましょう。

また、ゲーム実況動画がよくアップされていますが、ゲーム会社ごとにルールを決めています。中にはゲーム実況動画のアップロード自体を禁止していたり、このゲームは良いけどこのゲームはダメと細かく設定していることがありますので注意してください。

フリー素材の盲点

動画に関する仕事をしていると画像や効果音のフリー素材をWebで検索して使用することはよくあることです。フリー素材のサイトを覗くと「これらの素材はロイヤリティフリーです」と書いてあるのを目にします。これは「使用料(ロイヤリティ)をいただきません」という意味です。しかし実はこれだけでは「著作権を完全に放棄しているかどうかはわからない」のがポイントです。例えば、広告での利用は禁止していたりと一部を制限していることもあるからです。必ず利用規約が記載されているはずなので一読しておくべきです。利用規約に反した場合は当然、著作権侵害となるので注意しましょう。無料だからといって、なんでも使ってしまうのは控えましょう。

まとめ

フリーランスの動画制作者としての働き方や仕事内容について紹介してきました。初心者や未経験者でもまだまだ参入の余地があり、スキル次第では大きく稼ぐことや、フリーランスとして独立した働き方ができるのが魅力の職業です。独学で学ぶも良し、動画専門スクールやオンラインスクールで学んで早期にスキルアップをしてみるのも良いでしょう。今後も伸長が期待できる動画市場でスキルを身につけてみてはいかがでしょうか?

投稿者プロフィール

松田勇
私は10年以上にわたり、デザイナーとしてのキャリアを積んできたフリーランスデザイナーです。デザインの魔法に魅了され、クリエイティブなアイデアを実現することが私の情熱です。
さまざまなデザインプロジェクトに携わり、ロゴ、ウェブ、印刷物、パッケージなど、多岐にわたる分野での経験を積んでいます。美しさと実用性を融合させ、クライアントのビジョンを実現するお手伝いを心から楽しんでいます。
クライアントとの協力を大切にし、オープンなコミュニケーションを通じて共にプロジェクトを築き上げます。納期を守り、高品質な成果物を提供することをお約束します。
私のデザインはビジネスに魅力を与え、ブランドを輝かせます。クリエイティブなアプローチと柔軟性を大切にし、クライアントの期待をいつも超えることを目指しています。一緒に素晴らしいプロジェクトを実現しましょう。

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