フリーランスエンジニアに必要なスキルとは?身につける方法と注意点を詳しく解説

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自分の好きな時間に好きな場所で仕事をする、自由な働き方が魅力のフリーランスエンジニア。しかし、「フリーランスエンジニアにはどんなスキルが必要なの?」「どうやってスキルアップすればよいかわからない!」という人も多いのではないでしょうか。

この記事では、フリーランスエンジニアに求められるスキルがどんなものかを解説します。スキルアップに対する心構えやスキルアップを継続的に実施していくためのコツについても紹介するので、是非参考にしてください。

目次

フリーランスエンジニアにはスキルが必要

フリーランスエンジニアとして働くためには専門性の高いスキルが必要になります。その裏返しとして高収入であること、職種も様々あり、どれも専門性が高いことが挙げられます。ここではさらにフリーランスエンジニアになる際の注意点も解説します。

フリーランスエンジニアは高収入?

フリーランスには様々な職業がありますが、その中でも高収入層に位置するのがエンジニアです。フリーランス白書2023によると、コンサルティングおよびエンジニアだけ、約8割の人たちが400万円以上の年収をたたきだしています。他の職業ですと400万円以上は多くても4割に留まります。市場価値が高く、高収入な理由は、専門性が他の職業に比べてきわめて高い傾向にあるからです。そのためスキルはもちろん必要になり、むしろスキルがなければエンジニアにはなれません。ましてやフリーランスとなると企業に就職しエンジニアとして働くよりも責任感がより求められます。企業の場合は自分自身が失敗してもある程度代えがききます。フリーランスはひとりですから、そうはいきませんよね。ただしフリーランスエンジニアの場合、裁量は自分次第ですから、実務の積み方によってはスキルの成長スピードが企業で働くよりも圧倒的に速くなるのが特徴です。さらに市場ではエンジニアの人材不足がいつの時代も起こっています。

フリーランスエンジニアの職種

フリーランスエンジニアと一言で言っても職種は多岐に渡ります。ここでは代表的な職種を紹介します。すべてを網羅するのは大変ですが、たとえひとつの職種に絞っても専門性の高い仕事の分類に属します。

データサイエンティスト

いわゆるビッグデータを扱う仕事です。データの分析をして課題解決をする仕事です。しいては企業戦略にも関われるチャンスもあります。難易度は高めですが、その分高収入を狙える可能性が一番高い分野です。一部プログラミングも必要ですが、統計学などの数学的な知識も必要になります。

システムエンジニア

顧客の要望をシステムに落とし込む設計の仕事とプログラマーが仕上げたプログラムがその要望や設計どおりにつくられているかを確認する仕事です。どちらかと言うとマネジメント要素の強い仕事になり、責任感が伴う分、高単価になりやすいです。

プログラマー

システムエンジニアが設計した仕様を元に指定のプログラミング言語でプログラムを書く仕事です。これをコーディングと言いますが、形にして息を吹き込むことが仕事であり、正しく動作したときの達成感はひとしおでしょう。書けるプログラミング言語が豊富であれば当然、案件の幅は広がります。

アプリケーションエンジニア

どの分野のアプリ開発でも活躍できる将来性のある職種のひとつです。スマホアプリ、Webアプリ、組み込みアプリなどです。様々なプログラミング言語、セキュリティネットワーク、インフラなど幅広い知識を持っていることが望ましいです。
最近ではChatGPTなどAIを使用したアプリに需要が集まっているため、AIに特化したアプリ開発ができると強みになります。

フロントエンドエンジニア

Web開発においてWebデザイナーが設計したデザインを元に形に起こす仕事です。コーディングするという点でプログラマーと同じですが、見た目のデザイン寄りの仕事になります。例えば、WordPressによるホームページの構築などもこれにあたります。見た目で成果がわかりやすい仕事として未経験の方向けと言えます。Webエンジニアと言うと一般的にフロントエンドエンジニアを指すことが多いようです。

ネットワークエンジニア

ネットワークの構築、運用、保守・サポート、監視を行なう仕事です。目的は快適なネットワークライフを提供することにあります。エンジニアの職種の中でも現場に出向くことが多い職種になります。ほぼリモートは不可と考えてよいでしょう。

サーバーエンジニア

情報やデータを管理して提供するサーバーに特化した仕事です。実はサーバー同士をつなぐのは前述のネットワークエンジニアの仕事です。クラウドが当たり前になってきているのでサーバーとネットワークは切っても切れない関係にあります。こちらも現場に出向いたり、企業に常駐することが多いため、リモートはほぼありませんが、市場価値は非常に高くなってきています。

インフラエンジニア

ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの総称を言います。

フリーランスエンジニアになる際の注意点

フリーランス全般に言えることですが、いざフリーランスになろうとしたときは不安がつきまといますよね。例えば今まで会社員として仕事をしてきた方にとっては勝手が違います。フリーランスになった後に「こんなはずではなかった」と後悔しないように注意点を抑えておきましょう。

経理事務の発生

会社員の場合、仕事に対して発生する収支の管理は誰が行っていますか?エンジニアが自分で管理することはないはずです。確かに計画に対してどれくらいコストや時間がかかるか見積もりをすることはありますが、収支を帳簿につけるのは経理の仕事ですよね。ところがフリーランスの場合はそれを自分で行う必要があります。エンジニアの仕事だけやっていればいいというわけにはいきません。しかるべき税金を納めるもしくはキャッシュフローの証明のために帳簿は役立ちます。

国民健康保険の負担

フリーランスは基本的に国民健康保険に加入しますが、会社員を辞めた場合は国民健康保険に切り替えるか、会社で入っていた健康保険に継続して加入(任意継続)するかを選択できます。ただし、任意継続した場合は今まで会社と保険料を半分ずつ負担すること(労使折半)ができましたが、全額自己負担になりますので注意してください。

国民年金の負担

フリーランスは国民年金にも加入します。会社員で加入していた厚生年金では厚生年金保険料が労使折半でしたが、国民健康保険料と同じく国民年金保険料は全額自己負担になります。

労災保険がない

執筆時点でフリーランス向けの労災保険はありません。

労災保険(正式名称:労働者災害補償保険)とは、

「従業員が業務災害、通勤災害に遭ったときに本人もしくは遺族に給付金を支払う。傷病・障害・死亡が対象。全額事業主負担である。」

となっており雇用関係にあることが前提です。ただし、厚生労働省はフリーランスでも全業種で労災保険に加入できるような制度改正を2024年中に行う計画があり大変注目されています。

固定給ではない

フリーランスの給与は報酬制です。案件ごとに報酬が決まりますので会社員のように毎月または毎年決められた給与収入にはなりません。したがって、ライフプランが立てにくくなり、不安に感じることがないとは言い切れません。

金銭関係の審査が通りにくい

例えば、クレジットカードを発行する、ローンを組むなど、お金を前借りする仕組みの手続きでは審査が通りにくい傾向にあります。前述した「固定給ではない」点と会社という後ろ盾がないことが理由に挙げられます。フリーランスは社会的信用度が低いという概念が、残念ながらまだ根強く残っているのが実情です。

報酬に消費税が含まれない?

2023年10月に始まったインボイス制度は、受注者が適格請求書インボイス)発行事業者の場合に限り、発注者は消費税分の控除(仕入額控除)ができるようになる制度です。受注者であるフリーランスが免税事業者の場合、発注者であるクライアントは仕入額控除ができなくなるため、控除ができないのに消費税をフリーランスに支払わなければいけない状態になります。こうなるとクライアントとしては適格請求書発行事業者である受注者と取引をしたくなります。相手が免税事業者だった場合、消費税分の控除ができないからと言って意図的に取引数を減らしたり、報酬から消費税分を減額されてしまう可能性があるのです。本来ならばこれはルール違反なので認められませんが、残念ながら実態として起きてしまいます。

フリーランスエンジニアに必須のスキル~ITスキル~

フリーランスエンジニアにとって最も重要なスキルが「ITスキル」です。ITスキルとは、IT分野における専門的なスキルや知識のことであり、代表的なものとして以下が挙げられます。

・プログラミングスキル
・サーバー/セキュリティ/データベースに関する知識

これらのスキルは目指すエンジニアのタイプによって求められるものが変化します。

✓データサイエンティスト▶Python、データベース知識、

✓システムエンジニア、プログラマー▶プログラミング全般

✓フロントエンドエンジニア▶HTML、CSS、PHP、JavaScript、Java

✓アプリケーションエンジニア▶Python、Ruby、セキュリティ知識

✓サーバーエンジニア▶Ruby、JavaScript、サーバー/データベース知識

HTML(安定性)

Webページの土台づくりのためのプログラミング言語です。具体的にはテキストに関する構造で、改行、太文字、色付け、下線、リンクなどの基礎部分で​​す。もちろんHTMLだけでもWebページは作成可能ですが、デザイン性に乏しいものにしかなりません。

CSS(安定性)

デザインに特化したプログラミング言語です。デザイン性に乏しかったHTMLのWebページも、CSSによって見違えるようなデザインに生まれ変わります。CSS専用のファイルを作成して、そこにデザインの要素を役割ごとに書き分けておきます。そしてHTMLプログラミング上でCSSのファイルから使用したい要素を呼び出して使うイメージです。したがって当然、HTMLは基本知識として知っておかないとCSSは使いこなせません。

PHP(案件多数)

これを押さえておくと案件を得る幅が広がります。Webページのおおよそ8割に活用されており、Webアプリケーションには欠かせません。例えば、問い合わせフォーム、入力によるイベントの発生など、Webページにアクションが生まれます。こちらもHTMLに乗せるような形で組み込まれるWebに特化した言語です。逆に、Web系以外では活用が難しいでしょう。ただし、記述はわかりやすく、やりたいことがひとまとまりになったコード(フレームワーク)が豊富で書きやすいのも特徴です。学習コストが低く初心者にも比較的取り組みやすい言語です。

JavaScript(案件多数)

自由度が高く、ブラウザ上で動作する唯一の言語です。仕事の内容がフロントエンド(ユーザーから直接見える側に近い)開発であれば、開発環境も用意しやすく導入にはちょうどいいです。主な役割はユーザーの操作をきっかけに他の処理を始めたり、ページの更新を行なわなくても表示内容を最新に保ったりできます。近年は技術が進み、サーバー側でも活用されるようになりました。ちなみにJavaScriptはJavaとは全く異なるものです。

Java(案件多数)

C言語を基礎にしている最も汎用性の高く、圧倒的なシェアを誇る言語です。組み込みシステム開発には欠かせません。例えば、金融機関のシステム、デスクトップやスマホ向けアプリ、カーナビ、各ポータルサイト、ショッピングサイトなど挙げればきりがありません。一度コードを書けば、プラットフォームを問わず実行可能な柔軟さを持つ特徴があります。組込みシステム開発とアプリ開発では求められるスキルが異なること、コードのルールや記述が他の言語と比べて難易度が高く独学では挫折しやすいため、教えてもらう環境でスキルアップしましょう。

Ruby(高単価)

システム開発によく使われる言語です。実はRubyは日本産の言語であり、SNSやWebアプリケーション、スマホアプリまで幅広く活躍しています。可読性を上げてストレスのないプログラミングができるように工夫されているので初心者でも比較的学習しやすい部類に入ります。Rubyは特にサーバー側のプログラムを得意としています。

Python(高需要・高単価)

とにかく守備範囲が広いです。Webアプリケーション、Webデータ収集、データ解析の他、AIに関する処理も得意です。特に大量なデータを処理したり統計をとったりするときに役立ちます。代表的な例では生体認証、音声認識、ChatGPTまでもがPythonでつくられています。ライブラリやフレームワークと呼ばれる、コードがひとまとまりになったものが豊富に用意されています。そのため例えば、他の言語では何行も書いていたのにPythonでは3分の1くらいで書けて開発効率が上がったなんてこともありえます。最近ではAIに関する仕事が増加傾向にあるので将来性の高い言語です。

Swift(高需要・高単価)

Apple社が開発したiOS・Mac向けのアプリ開発に特化した言語です。毎年のようにiPhoneがリリースされ、短期間のサイクルでMacやiPadがリニューアルされています。日本では約6〜7割がiPhoneユーザーで、中期的にみても需要が一気に降下することは考えにくいでしょう。そしてMacまたはMacBookを持っていれば開発環境を簡単に構築できます。実際にiPhoneで操作したらどうなるかの仮想実機シミュレーションができるので、書いたプログラムをすぐに試せるのは良いところです。

サーバー知識

サーバーは言わば高機能なパソコンですからOSが使われます。代表的なOSはWindows、Mac、Linuxで、つまりコンピューターの仕組みや構造(アーキテクチャという)を知っておかなければなりません。またクラウドサーバーが当たり前になっている今、AWSやMicrosoft Azureの知識習得もひとつの選択肢でしょう。

セキュリティ知識

個人情報の外部漏洩は顧客への信頼を失います。特にサーバーエンジニアの場合、サーバーには大量の個人情報を抱えていることが多く、配慮を欠かすことができません。ファイアウォールやセキュリティソフトの知識とウィルス対策スキルを求められることがあります。セキュリティですから難易度は高く、元々携わっていた人ではないとなかなか入り込めない世界かもしれません。

データベース知識

普及率が最も高いのはMySQLというデータベース管理システムです。そもそもデータベースとは情報の集合体であり、例えば、膨大な商品のリストや積み上げてきたクレームリストであったりと様々です。これらはデータを保管するだけでは意味がなく、活用することで意味を成してきます。そのため膨大なデータにいかに効率よく速くアクセスするかがポイントになるわけです。そこでMySQLが役立ちます。

フリーランスエンジニアに必須のスキル~IT以外のスキル~

フリーランスエンジニアに求められるスキルはITスキルだけではありません。簡単にいえば、一般的な企業が備えている機能のすべてを自分ひとりで担当する必要があるのです。代表的なスキルとしては以下のものがあります。

・営業スキル / ブランディングスキル

・コミュニケーション能力

・事務処理能力

・自己マネジメント能力

こうした基本的なスキルをセットで持ち合わせていないと、いくら優れたITスキルを持った人材でもフリーランスエンジニアとして独立や起業することはできません。

営業スキル/ブランディングスキル

フリーランスは個人プレーです。受注を待っていれば良いわけではありません。例えば「プログラミング言語をマスターしている」「ホームページやLPの作成をマスターしている」としましょう。実際にそのスキルを活用できるのは当然、案件が受注できたときです。会社員として働くエンジニアはほとんどの場合、自分で営業回りをして案件を得ることはありませんが、フリーランスは積極的に自分をアピールしなければなりません。もし営業に自信がない場合は迷わずフリーランスエージェントに依頼しましょう。エージェントとはクライアントに案件にマッチした人材を紹介する人材のプロです。エージェントは案件探しだけではなく、キャリアアドバイスをくれたり、仕事が決まった後もフォローアップをしてくれたり、非公開求人があったりと、サービスが充実してきています。営業が苦手だとしても、エージェントに対してだけは積極的にコンタクトをとってアピールしていきましょう!利用する際は複数のエージェントサイトに登録しておくことをおすすめします。今回は評価の高い3つのエージェントサイトを厳選してみました。

レバテックフリーランス

 案件数約4000件

 高単価での高精度マッチング実績

 現場とのつながりが強いプロが常駐

 案件参画中も専門担当者がヒアリングしフォロー

ミッドワークス

 案件数約3000件

 非公開求人の案件数が全体の8割

 最短1日で案件が決まることもある質の高いコンサルティング力

 月額3万円の有料プラン

 ・交通費・勉強会・書籍費用の支給

 ・経理クラウドシステム利用料負担

 ・スポーツクラブなどの福利厚生

フューチャリズム

 案件数約3000件

 定評のある未経験者への丁寧なサポート

 5年で3000名の紹介実績

 優良企業、成長企業、直請けの豊富な独自案件

 東京・千葉・埼玉・神奈川エリア限定

コミュニケーション能力

フリーランスの場合、会社員と違って指示者は上司ではなくクライアントです。クライアントの要求を満たすものをつくるためにも常に方向性を確認することは大切です。こちらから提案をするときには特に重要です。クライアントと円滑に進めていくためにも、仕事は必ず対人関係によって成り立っているということを忘れてはいけません。

自分の市場価値はどの程度なのか事前に調査し、単価交渉を行えるスキルも身につけましょう。報酬単価があまりにも低い、無理のある納期設定といった場合が残念ながらありえます。できることとできないことを把握しておき、はっきりと断れるのもコミュニケーション能力のひとつです。

さらにエンジニアとしてステップアップしていった場合、プロジェクトマネージャーになる可能性もあります。プロジェクトを円滑に遂行していけるように計画を立てて、他人を動かすマネジメント力が必要になります。

事務処理能力

すでに述べたとおり、経理は自分の仕事になりますから、収支の管理や納税(確定申告)などエンジニアの仕事以外にも事務作業のスキルが必要です。キャッシュフロー(お金の流れ)を常に把握していなければなりません。

自己マネジメント能力

フリーランスの場合はひとりのため代えが利きません。カバーするのもすべて自分ひとりです。ポイントは2つ、スケジュール管理と健康管理です。スケジュール管理では自身の実力・余力・収入・納期をうまく考慮して調整できるスキルが必要です。特に大事なのは健康管理で、健康でなければ元も子もありません。病気になって動けなくなれば収入が途絶えてしまうのはもちろんのこと、失敗すらできないことになり貴重な時間を捨てて、クライアント側も損失を被ることになります。

フリーランスエンジニアに必須のスキル~案件種類別のスキル~

ここではフリーランスエンジニアに求められるスキルを案件の種類別に紹介します。

システム開発

システム開発とはクライアントが必要とするアプリケーションや各種のシステムを開発する業務です。システムエンジニアやプログラマーとしてクライアントのチームに所属しながら仕事をこなすことが多いといえるでしょう。システム開発にはJavaやC言語などのプログラミングスキルだけでなく、チーム内でのコミュニケーションを円滑化するための設計書作成スキルも求められます。

Web開発

Web開発とはWebブラウザー上で動作するWebサービスやWebアプリ開発のこと。Webアプリ開発にはバックエンド開発とフロントエンド開発の2種類があり、それぞれ求められるスキルが異なります。バックエンド開発においてはPythonやPHPなどのスキル、フロントエンド開発においてはHTMLやCSSなどのスキルが必要です。

インフラ開発

インフラ開発とは企業内のネットワークやサーバーなどのインフラを構築する業務のことです。サーバー、ネットワークに関する知識は勿論、セキュリティについても深い知識が求められます。近年は物理的なサーバーではなくクラウド上に仮想サーバーを構築することも多いため、クラウドに関する知識も大切です。

スキル不足だとどうなる?

フリーランスエンジニアとして続けていくためにはスキルを十分に持っていることが大切です。スキルが不足していると、そもそも仕事を得ることが難しいですが、仮に仕事が受注できたとしても、市場価値を低く見積もられて単価の安い仕事となってしまうのが通例です。

また、クライアントの満足を得られなかったり、期日内に仕事を完了させられなかったりする可能性が高いといえます。クライアントの信頼を得ることができず、次の仕事に繋がっていきません。

結果として、収入は安定せず、精神的にも苦しい生活をすることになってしまいます。クライアントも相手がプロだと思って仕事を依頼しますから、信頼を得るためのスキルアップは必要不可欠です。

スキルアップは常に心掛ける必要がある

フリーランスエンジニアとして求められるスキルのレベルはIT技術の進化からも影響を受けます。つまり、IT業界の進化スピードに合わせて常にスキルアップをしないと、時代遅れのエンジニアになってしまうということです。

IT業界の進化スピードは圧倒的に速い

わかりやすい技術の進化の例として、パソコンのCPUを考えてみましょう。

2010年にIntelがリリースした初代Coreプロセッサーは2つのコアで構成されていましたが、2020年にはコア数は8つが標準となっています。コア数の変化はコンピュータの演算速度の大幅な変化に繋がります。

IT業界の進化スピードは他の業界と比較すると圧倒的に速いといえます。上述したコンピュータの演算速度の加速をはじめ、携帯電話のネットワーク技術、AI・機械学習技術も含めてIT技術は劇的な変化を継続していくと想定されます。

フリーランスエンジニアに求められることとは?

IT業界に身を置くフリーランスエンジニアは、こうした環境の変化に素早く対応していく必要があります。常にIT業界を俯瞰(ふかん)しながら、自分のスキルを積極的にブラッシュアップしていくことが求められるでしょう。フリーランスエンジニアを志すのであれば、こうした努力を続けていく心構えが必要です。

そして自分が納品したもの、担当した仕事に対して「あれは大丈夫だっただろうか?」「やっぱりああしておけばよかったのではないだろうか?」といつまでも不安を抱えてしまうようなやり方ではクライアントの信用を崩しかねません。不安を払拭するには従順な理解力で得たスキルや知識を積み上げていくことが求められます。

スキルアップの方法

フリーランスエンジニアは常にスキルアップしていく心構えが必要であると書きました。しかし、スキルアップといわれてもどうやってやれば良いか、困ってしまう人も多いでしょう。ここではスキルアップの方法として代表的なものをご紹介します。

スクールで知識を得る

フリーランスエンジニアがスキルアップする方法としてインターネットや書籍で知識を得るやり方があります。学習したいスキルごとに専門書や動画サイトが充実しているため、非常に便利な世の中になりましたよね。ただし、盲点は独学ゆえにカリキュラムがないことと聞ける人がいないことです。綿密に計画を立ててきちんとやれる方は良いですが、苦手な方はスクールを受講してみましょう。また、理解できないものを理解しようとして時間がかかり、結果誰にも聞けずに終わるパターンもありえます。理解できなかったらすぐに聞くことができる環境が用意されているのはスクールのありがたいところです。今回は優秀なスクールを3つ厳選しました。

TECHCAMP

圧倒的な成功実績と受講者数でNo.1

未経験者でも転職できる

月額:20,000円弱

侍エンジニア

多彩なコースがある

在学中に副業ができる

月額:5,000円弱

WEBCAMP

アドバイザーのサポートがとにかく手厚い

経済産業省のキャリアアップ事業に採択されているため受講料が最大70%OFF

月額:20,000円弱

資格を得る

単に学習するだけでは目標を見失いかねません。そのため、試験を受けることで自分の実力を確かめることができるのが資格です。資格が全てではありませんが、自分を売り込むときに信頼の面で少しはプラスになるでしょう。実務で活用できる資格を選んでみてはいかがでしょうか。

企業に就職・転職する

時間はかかってしまいますが、プロの下について確実に実務経験を重ねたり技術を盗むことができます。人によってはこのやり方が最短の場合もあります。そして、対面での応対をはじめ、問題が起きたときの対処法やビジネススキルの基礎も身につけることができます。就職・転職にはエネルギーが必要ですが、実務経験をはじめ、セットで様々なスキルを身につけられるのは大きなメリットとも言えるでしょう。また、クライアントと繋がりができればフリーランスになったときに人脈を活用するチャンスがあるかもしれません。

勉強会やイベントに参加する

フリーランスエンジニアがスキルアップするには、各地で開催されるIT技術に関する勉強会やイベントに参加するとよいでしょう。IT業界の多くのエンジニアが参加するため、他のエンジニアと意見交換できたり、人脈を広げたりするチャンスでもあります。

勉強会やイベントはどこで探す?

フリーランスエンジニアがスキルアップするのに役立つ勉強会やイベントは、国内でも多数開催されています。イベントサイトやフリーランスエージェントには多くの情報が掲載されているので、ぜひ参考にしてください。ここでは2つのイベントサイトを紹介しますが、ご自身の状況に合ったサイトを選ぶとよいでしょう。

こくちーず

勉強会やイベントを開催する人が、面倒な手続き無しで専用サイトやコミュニティを立ち上げられるように作成されたサイトです。サイトにアクセスし、「フリーランスエンジニア」などのキーワードで検索すると、開催予定のイベントの内容が表示される仕組みとなっています。

新着イベント・セミナー – こくちーず(告知’s) イベント・セミナー集客を支援する無料サービス (kokucheese.com)

TECH PLAY(テックプレイ)

テクノロジーに関する勉強会やイベントが簡単に見つけられるように、という思いから生まれたサイトです。イベント情報だけではなく、スキルアップやキャリアアップのための記事やブログも掲載されているのは、フリーランスエンジニアにとっては嬉しいポイントですね。

フリーランスエンジニア相談所のイベント・技術情報 – TECH PLAY[テックプレイ]

スキルアップして自信がついたら次は何をする?

今よりスキルの高い案件を探す

勉強会やイベントに参加してスキルアップできたなら、今よりもスキルレベルの高い案件を探してみましょう。自分のスキルレベルより少し上の案件を選び、実績を重ねながら実力をあげていければ一石二鳥といえますよね。

この好循環サイクルをうまく回していくことができれば、比較的短時間にスキルアップと実務経験を積み上げていくことが可能です。好循環サイクルに落とし込むために重要な3つのポイントを紹介するので、この機会に覚えておきましょう。

・常日頃から最先端技術の動向に注視する

・自分の現在のスキルレベルを正しく認識する

・スキルアップに繋がる案件を探す(目利き)

とは言っても、例えばクラウドソーシングサービスなどでは案件が絞り込めず、始めは選ぶのが大変という方もいらっしゃるでしょう。その場合はすでに説明したフリーランスエージェントをおすすめします。今はSNSで仕事を受けるパターンもありますが、時間だけが過ぎるリスクがあります。無理せずエージェントに依頼してサポートを受けるのも手です。エージェントは代わりに単価交渉もやってくれる場合もあります。

フリーランスエンジニアで起業も視野に?

フリーランスもほとんど起業しているようなものですが、会社を起こすという点で違いがあります。起業しはじめは自分1人もしくは数人レベルで仕事を回すことでしょう。様々な仕事を受けるのはよいことですが、無計画に受けてしまうといずれパンクします。起業する際はあることに特化した事業を考えて方向性を決めましょう。軌道に乗るまではある程度時間が必要になるため充分な運転資金の用意や資金調達の計画をしておきましょう。ただ、フリーランスエンジニアの最大のメリットとしては初期投資が少ないのと、原価がゼロ円なので時間さえあれば高利益率のビジネスとして成立することは非常に魅力的です。既に述べたように、エンジニア不足の状況も続くでしょうから、フリーランスを何年か続けて起業も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

フリーランスエンジニアが必要なのはITスキルだけじゃない

フリーランスエンジニアになるためにまずは、エンジニアとしての最低限のITスキルを身につける他ありません。そして積極的に案件をこなしながらスキルを徐々に向上させると良いでしょう。また、高単価を狙いながら、より安定的な収入を得るには、他のエンジニアができないことができる、つまり需要に対して供給が追いついていない分野ができるという強みを身につけるとよいでしょう。

さらに、ITスキルだけでなく、営業力やコミュニケーション能力などもセットで求められます。ITスキルがあるだけでは長く続けるのは難しいので、フリーランスエンジニアになる前にしっかりと準備しておくことが大切です。

さいごに、時代の変化に合わせて求められるスキルが変化することを認識し、受容した上で、常にスキルアップすることを心掛けるようにしましょう。

投稿者プロフィール

松田勇
私は10年以上にわたり、デザイナーとしてのキャリアを積んできたフリーランスデザイナーです。デザインの魔法に魅了され、クリエイティブなアイデアを実現することが私の情熱です。
さまざまなデザインプロジェクトに携わり、ロゴ、ウェブ、印刷物、パッケージなど、多岐にわたる分野での経験を積んでいます。美しさと実用性を融合させ、クライアントのビジョンを実現するお手伝いを心から楽しんでいます。
クライアントとの協力を大切にし、オープンなコミュニケーションを通じて共にプロジェクトを築き上げます。納期を守り、高品質な成果物を提供することをお約束します。
私のデザインはビジネスに魅力を与え、ブランドを輝かせます。クリエイティブなアプローチと柔軟性を大切にし、クライアントの期待をいつも超えることを目指しています。一緒に素晴らしいプロジェクトを実現しましょう。

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