フリーランスは賃貸の審査に通りづらい?フリーランスでも賃貸の審査に通りやすくするコツを教えます!

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フリーランスでも賃貸の審査に通りやすくするコツを教えます!

フリーランスは賃貸の審査に通る?」

フリーランスが賃貸を借りるにはどうすればいい?」

フリーランスは賃貸をなかなか借りられない、というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

確かにフリーランスは社会的信用が低い現実があり、会社員や公務員よりも賃貸の審査に通りづらいです。

ですがポイントを押さえてしっかりと準備すれば、フリーランスでも賃貸は借りられます。

この記事ではフリーランスが賃貸の審査に通りづらい理由から、審査のために準備するべきもの、審査に通る方法まで徹底的に解説します。

この記事を読めば、フリーランスのあなたも賃貸を借りられるでしょう。

フリーランスは賃貸の審査に通る?

結論から言うと、フリーランスでも賃貸の審査を通せますが、会社員や公務員と比較し圧倒的に審査が通りにくいのが現状です。

そのためフリーランスが賃貸の審査に通るためには、以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。

  • 賃貸を借りるのが難しい理由
  • 審査のために準備するべきもの
  • 賃貸の審査に通る方法

それぞれのポイントを押さえて、賃貸契約を結びましょう。

なぜフリーランスは賃貸を借りるのが難しいのか

フリーランスが賃貸を借りるのが難しいことには、以下の3つの理由があります。

  • 社会的信用が低い
  • 特定の職業で判断される
  • 家賃を滞納するリスクがあると判断される

それぞれ詳しく見ていきましょう。

社会的信用が低い

フリーランスは「定職に就いていない、無職の人と同じ」というイメージを持たれやすく、社会的信用が低いという現実があります。

仮に平均年収を遥かに超える収入があったとしても、大家さんのフリーランスに対するマイナスイメージで契約を拒否されるケースもあるほどです。

クラウドソーシングサイトの事業をメインに行っている「ランサーズ株式会社」の調査によると、フリーランス人口は1,577万人にものぼります。

(参考:ランサーズ株式会社「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」)

人口も増え徐々にフリーランスの社会的信用は改善されつつあるものの、アパートやマンションを経営する大家さんは高齢の傾向があるため、定職に就かないフリーランスに嫌悪感を持っていることが多いのです。

そのためフリーランスが賃貸を借りるには、安定した収入を証明し、フリーランスに対して嫌悪感を抱いていない大家さんが経営する物件を探す必要があるでしょう。

特定の職業で判断される

職業で判断されるケースが増えています。現代では様々な職業が存在し、例えばYouTuber、SNS関連インフルエンサー、メディア系は特に敬遠されやすい傾向にあります。真面目な管理会社が間に入ると細部まで調べられることがあります。特にSNSは個人が特定されやすく、SNSでの露出が目立つと炎上や書き込み内容をチェックされて信用度合いを見定められることもあるくらいです。

家賃を滞納するリスクがあると判断される

フリーランスは、家賃を滞納してしまうリスクがあると判断されてしまいます。

大家さんがもっとも賃貸契約時に懸念するのは「家賃がしっかりと支払われるかどうか」です。

会社員と違い月給制ではないことがほとんどのため、収入が一定でないフリーランスはどうしても減収時に家賃を払えないイメージを持たれてしまいます。

家賃保証会社や大家さんに、いかにして家賃を安定して払えることを証明できるかが、フリーランスが賃貸を借りるための最大のポイントです。

フリーランスが審査のために準備するべきもの

フリーランスが審査に通れるかどうかは、家賃をしっかりと払える資金があると判断されるかで決まります。審査は収入ではなく所得の高さを見られていることに注意してください。所得の計算をおさらいです。

所得=売上(収入)−経費

ここでは所得控除に関して言及はしませんが、所得が低いと審査に通りにくいです。つまり、売上(収入)がいくら多くても利益率の悪い仕事は良くないということです。よく月収〇〇十万達成という文言を見かけますが、重要なのは支払い能力=手取りということを忘れてはいけません。

収入額を証明するためには、以下の「収入証明書」と呼ばれる書類のいずれかが必要です。

  • 住民税課税証明書または住民税納税証明書
  • 確定申告書の控え

それぞれの書類について詳しく見ていきましょう。

住民税課税証明書または住民税納税証明書:役所で取得可能

もっとも一般的なフリーランスの実績を示す収入証明書は「住民税課税証明書」と「住民税納税証明書」の2つです。

それぞれ前年度の住民税額、所得税を含む納税額を確認できるため、住民税額をもとにした収入額が確認できます。

いずれも証明したい年の、1月1日時点で在住していた市区町村の役所で取得可能です。

対応しているかは市区町村によりますが、土日の取得や郵送での取得もできます。

取得には以下の3つが必要なため、しっかり用意して行きましょう。

  • 印鑑
  • 本人確認書類
  • 手数料(一般的に300円:市区町村によって異なる)

取得申請に必要な申請書は窓口でもらえます。

本人確認書類にはマイナンバーカード、免許証、パスポートなどが利用可能です。

手数料は一般的に300円ですが、市区町村によって異なる場合があるので注意してください。

なお住民税額は毎年6月に決定されるため、前年度分の「住民税課税証明書」「住民税納税証明書」は、1月~5月に取得できません。

そのため1~5月の期間は、代わりに後述する「確定申告書の控え」や「通帳の写し」を用意しましょう。

確定申告書の控え:税務署で取得可能

フリーランスが毎年行う「確定申告」をするのに必要な「確定申告書」の控えも収入証明として使えます。確定申告書は厳密には収入証明書ではありませんが、所得額・税金額が記載されているので収入を証明するには十分です。

すでに説明した住民税課税証明書でも収入証明書になるのですが、所得の成り立ちを証明できるという点では確定申告の写しのほうが役立ちます。なぜなら、控除に関しても住民税課税証明書では詳細がわかりませんが、確定申告の写しではわかるようになっているため正確な説明ができるようになるからです。

確定申告書の控えは確定申告時に、必要な旨を伝えれば「収受日付印」を押したものをもらえます。収受日付印が押されていない確定申告書の控えは、収入証明としての効力が発生しないので注意してください。

なお郵送で確定申告を行う場合は、以下の3点を同封して税務署に送りましょう。

  • 確定申告書
  • 確定申告書の控え
  • 切手付きの返信用封筒

税務署では返送料を負担してくれないので、必ず切手付きの返信用封筒を用意してください。

万が一収受日付印の押された確定申告書の控えを失くしてしまった場合は、税務署に行けば手数料300円で再発行してもらえます。

ただし再発行には1週間~1ヶ月程度の期間がかかるので注意しましょう。

いずれも用意できない場合は?

いずれの収入証明書も用意できなかった場合は、最新の取引まですべて記帳してある通帳の写しや納税証明書を用意しておきましょう。

通帳の写しを用意する

通帳の写しを使うのは主に以下のケースです。

  • フリーランス1年目
  • 1~5月に確定申告書の控えを失くし、再発行が間に合わない

フリーランス1年目で書類を用意できない方、確定申告書の控えを失くして再発行が間に合わない方は通帳の写しを用意して対応しましょう。

ただし不動産会社や家賃保証会社、大家さんによっては通帳の写しではNGとしている場合もあるので、その場合は他を当たってください。

納税証明書を用意する

こちらも確定申告の控え同様、収入証明とは異なりますが、間接的に収入額を証明するのに役立ちます。

ただし注意点があります。納税証明書は本来、未納がないことを証明してくれるものですが、未納分があった場合、実は未納の記載を条件に発行ができてしまいます。しかしながら、未納分があることをわざわざ伝えている納税証明書は本末転倒となりますね。未納がある場合はただちに納めることをおすすめします。

・窓口受取の場合

e-Tax(Web版)を使用して窓口で受け取ることができます。

1.交付請求書の作成と送信
2.受信通知の確認
3.税務署窓口で番号及び本人確認
4.交付手数料納付と納税証明書受取

・郵送の場合

e-Tax(Web版)を使用して郵送してもらうことができます。手数料もインターネットバンキングで行います。ただしペイジーに対応している銀行に限ります。

1.交付請求書の作成
2.電子署名の付与とe-Taxへの送信
3.受信通知の確認
4.交付手数料と郵送料の電子納付
5.納税証明書取得

・電子交付の場合

e-Tax(Web版)を使用します。書面交付よりも手数料が安く、ダウンロードしたデータをコピーして使えるメリットがあります。

1.電子納税証明書の交付請求
2.交付手数料の電子納付
3.電子納税証明書の種類の選択(pdfでいいでしょう)

フリーランスが賃貸の審査に通る方法

フリーランスが賃貸の審査に通るためには、いくつかのポイントがあります。それぞれ詳しく解説します。

家賃は手取り収入の25%までにする

フリーランスの場合は、家賃は手取り収入の25%までに抑えるのがポイントです。

収入に見合っていない家賃の物件は、滞納リスクが高いと判断されなかなか審査に通りません。

例えば手取り収入が20万円の方なら、家賃は5万円までにすると良いでしょう。

「払える家賃額」であることをアピールし、滞納リスクがないことをしっかり伝えてください。

家賃の前払いを提案する

十分に預貯金がある場合は、家賃の前払いを提案するのがおすすめです。

大家さんにとって最大の懸念事項である、家賃の滞納トラブルが発生するリスクがないことをアピールできます。

フリーランスに嫌悪感を持っている大家さんでも、前払いを提案すれば契約してくれるケースが多いです。

できれば次回の更新タイミングまでの家賃を前払いして、大家さんに安心感を与えましょう。

連帯保証人を立てる

連帯保証人を立てることで審査が通りやすくなる場合もあります。なぜならば、簡単に言うと連帯保証人は借主と同じ立場だからです。連帯保証人は保証人と比べて、借主が家賃滞納や建物損壊などの債務不履行になったときの責任の重さが違います。貸主から債務履行の要求があった場合の違いは以下のとおりです。

保証人の種類債務履行要求時の対応
保証人・債務者(借主)に要求してと債務履行を拒否できる(催告抗弁権)・自分よりも債務者(借主)の財産を差し押さえてと債務履行を拒否できる(検索の抗弁権)
連帯保証人債務履行を拒否できず(抗弁権がなく)、すぐに債務履行をしなければならない

連帯保証人が負う責任範囲について、2019年4月からは契約で定めた最高限度額を超えた責任は追わなくてよいことになりました。

保証人を家賃保証会社にする

もし保証人が用意できなかった場合、家賃保証会社を保証人とすることもできます。ただし家賃とは別に保証料を支払う必要があります。

中でも「独立系保証会社」はフリーランスでも審査に通過しやすくなっています。以下のように家賃保証会社の種類により審査の方法が異なるため、審査に通る難易度が明らかに変わります。

家賃保証会社の種類審査基準
信販系保証会社クレジットカードと同じ審査がかなり厳しめ
全国賃貸保証業協会(LICC)緩めの独自審査過去に一度でも家賃を滞納していると通りづらい
独立系保証会社かなり緩い独自審査フリーランスでも通りやすい

かなり審査基準が厳しい信販系保証会社の審査に通るのは、フリーランスにはなかなか困難です。

独立系保証会社であれば、フリーランスでもかなり低い基準で審査に通れます。

ただし保証料が高めの傾向があるので、全国賃貸保証業協会(LICC)の保証会社で審査に通らなかった場合に、独立系保証会社を選ぶのがおすすめです。

不動産会社に伝えれば各家賃保証会社に対応する物件を紹介してくれるので、賃貸を検討する際は最初に伝えておきましょう。

職種を書く

職業を書く際のコツとしては、フリーランスと書くよりもプログラマー、ライターなど職種を書くことです。フリーランスはフリーターと同じように扱われがちです。さらに仕事内容の記入を求められた場合は具体的にかつわかりやすく書きましょう。どんな案件を仕事にしているか実績を示せるとなお良いです。

在籍証明に協力してもらう

ちゃんと仕事をしているのかは気になるところです。フリーランスの中には企業に常駐または出向をして仕事をしている方もいます。その場合に限りますが、常駐先の企業を示したり、電話で在籍確認ができるように、勤め先に協力をお願いしておくのも一つの手です。

借金はリセットしておく

契約前に借金はしないようにしましょう。もし借金があるならば、返済してから賃貸契約を申し込みましょう。

自宅として契約する

自宅を仕事場とする場合、あえて事務所として契約するよりも主目的の自宅として契約するのがコツです。ただし、賃貸契約書に「事務所として利用可能」の記載があれば事務所として借りても問題ありません。事務所として借りる場合、オーナーが慎重になってくる理由としては、不特定多数の人の出入りが頻繁にあったり、夜に騒音で迷惑がかからない仕事なのかなど、他の住人を気にかける必要があるからです。

オーナーの意向を理解する

当然オーナーにとって賃貸物件は大事な商売道具です。また賃貸は住人の入れ替えが多く、他人同士が共同で使うことと同じです。したがってオーナーはルールを守ってきれいに使ってもらいたいと思っています。ルールや制限を決めているということは、オーナーが今までの経験で必要だという理由があるからです。このことを理解しルールには真摯に従いましょう。

フリーランスが審査に落ちた時の対策

賃貸の頭金を増やす交渉

賃貸契約をするときには、毎月支払う家賃の他に契約時に支払うお金があります。これらのお金を多めに払うことで、契約してもらえないか再度交渉できる可能性があります。

賃貸契約を結ぶうえで、契約時に必要なお金(頭金)として「敷金」「礼金」「前払い家賃」があります。このうちどのお金でも構わないため、提示された金額より高額な頭金を支払えば、大家さんの心配もなくなり、問題ない状態になるでしょう。ただし、敷金は基本的には返却するお金であり、前払い分の家賃は単純に支払いタイミングが早くなっているだけ。大家さんからすると、純粋な利益になる礼金を多く払ってもらうのが一番うれしいかもしれません。

敷金

これは退去時の原状回復費用に充てられたり、家賃滞納時の家賃に充てられたりと「何かあったときのお金」という役割を持っています。そのため、退去時に原状回復の必要がないほどきれいに使われていたり、家賃を滞納することなくきちんと払っていれば退去時には戻ってくるお金です。

原状回復と聞くと「床に少しでも傷をつけたら、張り替えて新品にしないといけない」とか「紫外線による経年の色褪せなども入居時の状態まで回復させないといけない」と思う方もいるかもしれません。しかし、「原状回復」にはある程度の範囲があります。通常の範囲で使用していてもついてしまう傷や汚れはありますし、ましてや経年による色褪せは必ず発生します。部屋の程度や契約内容、それに大家さんの判断にもよりますが、これらは原状回復には含まれない場合がありますので、安心してください。経年劣化の原状回復まで請求してくる大家さんがいれば、交渉したほうがよいでしょう。

礼金

これは大家さんへに「部屋を貸してくれたお礼の気持ち」を示すもので、原則返金されません。大家さんからすると純粋な利益になるお金です。

前払い分の家賃

これは入居後2〜3か月程度の家賃を先に支払うものです。先に支払うため、契約後2〜3か月は家賃を請求されません。このお金は「しばらく物件に住むことへの意思表示」や「最低限の経済力があるか測るためのお金」とも考えられます。家賃の前払いがなければ、たとえば貸借人は契約して1か月で経済的な負担なく契約を解除することも可能になります。しかし、このような状態になれば賃借人はふたたび入居者(貸借人)を探さないといけません。貸借人を探すためには広告を打つ必要があり、また、次の貸借人が決まるまでは家賃に収入が途絶えてしまいます。そのため、契約した貸借人が一定期間住むことを確認するために、家賃を前払いさせるのです。

前払い分の家賃には、最低限の経済力を測る意味もあります。1か月の家賃をどうにか捻出するような経済力しかない場合、この先いつ家賃の支払いが止まるか分かりません。そのため、先に2〜3か月分の家賃を支払ってもらうのです。仮に4か月目に家賃が滞納されたとしても、3か月分の家賃を先に確保できます。

貯金額(資産額)を公開する

フリーランスが賃貸借契約をする場合、大家さんの心配は「家賃を継続的に支払う能力があるか」の一点です。家賃を継続的に支払う能力を分解すると「安定して収入を得る能力」と「現在持っている資産額」になるでしょう。残念ながらこのうち前者については、フリーランスという時点で信用が低いでしょう。すべてのフリーランスにいえることですが、平均収入や各月の振れ幅がどのレベルにあるかは別として、毎月収入を得られる保障がないためです。前者で信用してもらえないなら、後者で信用してもらうしかありません。

後者を証明するにはまず貯金額を公開しましょう。資本主義社会でもっとも換金性の高い資産は現金(預金)です。すべての預金口座の残高を公開し、どの程度支払い能力があるのか確認してもらうのです。

フリーランスの中には現金(預金)の残高より価値のある有価証券や不動産を持っている方もいるでしょう。これらの価値も算出し、現金と同様に資産額として計算しましょう。有価証券の金額は日々変動します。直近1か月の平均価格など、大家さんが資産額を認識しやすいように教えてあげる必要があります。また、不動産は自分では価値を試算できません。専門家の方に試算を依頼し、客観的な金額であることを教えてあげましょう。

大家さんの中にはそれでもなかなか納得しない方もいるでしょう。その場合は学資保険や生命保険などを解約すればいくら用意できるか、説明するのも一つの手です。大家さんが納得するかはその人次第ですが、少なくともあなたが必死に部屋を探していることだけは伝わるでしょう。

過去3年分の事業収入や年収を証明するものを提出する

フリーランスの収入が安定していない」というのは一般的なイメージで、中には自分の努力によって比較的安定的に収入を得ているフリーランスもいます。また、多少不安定であっても世間の会社員よりはるかに高い金額を稼いでいるフリーランスも数多くいます。そのため、過去3年の事業収益や年収を示せば、大家さんが安心してくれることもあります。

その際、どのように収入を得ているのか、不安定になる原因は何なのか、どのように努力して安定させているのか説明できると、大家さんはより安心できるでしょう。あくまでも大家さんが心配しているのは「家賃を払ってくれるか」ということです。極論、あなたが稼ぐ金額には興味ありません。

たとえば、あなたが1か月暮らすために必要なお金(家賃を含む)を示して、過去3年分の収入の推移を示してもよいでしょう。3年前の時点でも、契約しようとしている物件の家賃を支払えたのか、だんだん収入が向上してきて払えるようになったかなど状況次第で印象は変わってくるかもしれません。

一番辛いのは、家賃を支払うとほとんど生活費が残らないほどしか稼げていない状況です。過去3年間を提示すると、新型コロナウイルスのまん延など、世間全体の流れによって一定程度やむを得ない理由で収入が減った時期もあったかもしれません。しかし、コロナ前後も同じように収入が少ないと、ほとんど信用してもらえないかもしれません。

代理契約人を立てる

契約する人に支払い能力があれば安心できますから、自分よりも安定的な収入のある人を立てて代理契約をしてもらうのは有効な手段と言えます。

この場合、入居者と契約者が異なることは事前に申告しておきます。中には代理契約不可としている物件もあり、契約違反になることもありますので注意してください。不動産会社に相談してみるのが確実です。代理人の一般的な審査基準と条件は以下のとおりです。

・3親等以内
・家賃36ヶ月分の収入がある
・信用情報に問題なし
・引き落としを代理人口座にできる
・更新と退去時は代理人が対応する

諦めてほかの物件を探す

どれだけ条件を譲歩して交渉しても契約してくれない大家さんも中にはいるでしょう。しかし、大家さんも慈善事業ではないため審査には慎重になりますし、物件そのものは大家さんのものであるため、貸すかどうか決めるのは大家さんです。契約してくれないのなら仕方ありません。

たしかに世間一般の考え方でフリーランスの社会的信用度は低く、なかなか賃貸借契約を交わしづらいでしょう。しかし、すべてのフリーランスが賃貸借契約を結べない訳でなく、すべての大家さんがフリーランスと賃貸借契約を結ばない訳ではありません。

契約の状況にはグラデーションがあり、比較的フリーランスが借りやすい物件や、フリーランスによく貸す大家さんもいるでしょう。知り合いのフリーランスなどに聞いて、そういった物件の中から選ぶ方が早い場合もあります(人気物件はなかなか借りられないかもしれませんが)。

当初希望していた物件に住めないのは悔しいかもしれません。そのために、お金を貯めたり努力してきたこともあるでしょう。しかし、世の中の信頼を得るためには稼ぐ力と資産力がものをいうことは自明の理でしょう。一時的には不本意な気持ちになるかもしれませんが、フリーランスなら自分の力で稼いで、自分が納得のいく物件(場所)に住めるようになりましょう。

シェアハウスを探す

切り口を変えてみるのも手です。通常の賃貸物件では管理会社、オーナーの2者もしくは賃貸保証会社を含めた3者が審査を行ないますが、シェアハウスは管理会社のみで審査が緩めな傾向です。中には身分証明書のみで審査不要、連帯保証人不要で入居できるケースもあります。共同生活なので色々と気を遣うことが多いかもしれませんが、家賃を比較的安価に抑えることができる点もメリットです。

フリーランスに合ったおすすめ不動産会社

不動産会社も時代に合わせて利便性を重視している会社が増えてきています。特にフリーランスが利用しやすそうな不動産会社を厳選しました。もちろん利用は無料です。事前に検索して目処を付けておきましょう。

アップル不動産

物件探しから契約までオンラインで完結するのがなんと言っても推しポイントです。Zoomでも対応可能です。また直接会いたい場合も、担当の方が指定場所まで来てくれます。もちろんそこで契約も可能です。在宅だったり、転々としたり、常駐だったりと働き方が自由なフリーランス。窓口に行かなくていいのはありがたいことです。

リアハウス

東京を中心に全国の物件を検索できるのが魅力的です。例えば、地方でのんびり働いているフリーランスの人はぜひ検索してみてください。LINEでの相談や、各種SNSで物件情報を発信しています。また、物件についてはデメリットを踏まえて紹介してくれるため、住んだ後の「想像していたのと違う」を減らしてくれます。

CHINTAI

物件情報の更新スピードが業界一と言ってもいいです。時間を有効に使いたいフリーランスにとって重要なポイントです。せっかく時間をかけて決めた物件も、いざ申し込んだら埋まっていて最初からやり直し…なんて二度手間を防ぐことができます。その物件情報の更新スピードはなんと「5分」です。通常24時間、速くても半日の情報遅れがあるようですが、それに比べると圧倒的です。

フリーランスの家賃は経費計上できる?

経費は家事按分といって、事業に関して使った分の割合を算出して計上するルールになっています。青色申告と白色申告で計上できる条件が異なり、経費計上できる場合とできない場合があります。

例えば家賃が7万円、4分の1を作業場として使用しているとしましょう。経費計上は下記のようになります。

青色申告

居住エリアのうち仕事場としているエリアの分を無条件に経費計上できますから、

年間家賃経費=7万円×25%×12ヶ月=21万円

白色申告

50%以上のエリアを仕事場として使用している場合に限りますから、この場合は経費計上できません。仮に作業場として4分の3使用していれば、50%以上になりますのでえ

年間家賃経費=7万円×75%×12ヶ月=63万円

まとめ

社会的信用の低いフリーランスが賃貸を借りるには、家賃を払えないリスクがないことの証明と、家賃保証会社選びが重要です。

手取り収入に見合った家賃の物件を選び、可能であれば家賃の前払いを提案してみてください。

独立系保証会社を使うと審査に通りやすいですが、最終的には大家さんとの相性もあるので、契約できなくてもあきらめずに何件か当たってみましょう。

ぜひポイントを押さえて、賃貸契約を勝ち取ってくださいね。

投稿者プロフィール

松田勇
私は10年以上にわたり、デザイナーとしてのキャリアを積んできたフリーランスデザイナーです。デザインの魔法に魅了され、クリエイティブなアイデアを実現することが私の情熱です。
さまざまなデザインプロジェクトに携わり、ロゴ、ウェブ、印刷物、パッケージなど、多岐にわたる分野での経験を積んでいます。美しさと実用性を融合させ、クライアントのビジョンを実現するお手伝いを心から楽しんでいます。
クライアントとの協力を大切にし、オープンなコミュニケーションを通じて共にプロジェクトを築き上げます。納期を守り、高品質な成果物を提供することをお約束します。
私のデザインはビジネスに魅力を与え、ブランドを輝かせます。クリエイティブなアプローチと柔軟性を大切にし、クライアントの期待をいつも超えることを目指しています。一緒に素晴らしいプロジェクトを実現しましょう。

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