お客様への回答が済んだところで、また新たなお問い合わせが届きました。
今度はどんな内容なのでしょうか?
う~んと、どれどれ…

アナリスさんといる時を狙ったかのようにGoogleアナリティクスのお問い合わせ…
なんて空気の読めるお客様なんだろう
そんなことはいいから。この質問には答えられそう?
さっきの質問より簡単そうだよね。
考えたら分かる気がする! えーっと、アクティブユーザーだから…

でもまぁ、考え方としてはそんなに間違ってはいないかも。
要は「何かしらの動きがあった」ユーザーのことだよ。
えっ、ニアピン!? ニアピン!?
アナリスさん、甘やかさないで。
ニアピンどころかバンカーくらいだよ
くそぅ…このまま打つか1打罰でバンカーの外に出すか…
ちょっと! そこ広げなくていいから!
漫画ジャンル間違えないで!
……説明してもいいかな
お願いします!

サイトやアプリに来た人ってことですよね
そう。でも分析をする上で大事なのは、お客さんの動きなんだ。
そのためには「来てすぐに帰った人」と、「お店の中を見た人」を区別する必要がある
ゴルフは空振りも1打カウントされるのに…
アクティブユーザーは、この「お店の中を見た人」のことだよ。
(……弊社はスルースキルが高いなあ)

なるほど!すごく分かりやすいです!
これなら私でも覚えられそう!
だけどGoogleアナリティクスには用語が色々あるからね
混同しないように気を付けて
そういえば前回のお話でなにか習ったなぁ…
セッションとページビューだよ!!なんでもう忘れてるの!
(ベイトくんの Ctrl+Z で、データも消えちゃったからなあ)
じゃあ今回の内容と、前回の復習を兼ねてまとめるよ

……???
ガムとチョコを一緒に食べると…ガムが溶ける、…?
そんな話はしてないよ!
ユーザーは来店者、アクティブユーザーは店を回った人、セッションはお店に入った回数、ページビューは見た商品の数だよ! 思い出した!?
あっ、そんな一気に教えたら…
あば、あばばばばばばばば
507 Insufficient Storage
指定されたリクエストは処理できません。サーバーに十分なストレージ容量がありません。
再度実行するには、不要なデータを削除してからお試しください。
あーらら

こうして、今回もまた無事(?)にお客様に返信することができました。
良かったね! アイちゃん!
Googleアナリティクスのアクティブユーザーとは初心者にも分かる基本と活用法
Googleアナリティクスを使い始めると、最初に目にする指標のひとつに「アクティブユーザー」があります。この数値が意味する内容、そしてどのように活用することでサイトの改善やコンテンツの最適化につなげられるのか、初めての方にも丁寧に解説していきます。数値を見るだけでは分かりにくい動きや傾向も、正しく理解することで、確かな分析と施策に結びつけることが可能です。WEB解析の現場で実際に使われている視点を交えながら、基礎から応用までをしっかり学んでいきましょう。
アクティブユーザーとは何か初心者にも分かる基本用語の解説
アクティブユーザーの定義とその背景
「アクティブユーザー」とは、ある一定期間内にウェブサイトやアプリを訪問したユニークユーザーの数を指します。Googleアナリティクスでは、単にアクセス数を見るだけではなく、実際にどれだけの人がサイトと関わっているかを把握するために、このアクティブユーザーという指標が重要視されています。ここで言う「ユニーク」とは、同じユーザーが複数回訪問しても一人分としてカウントされるという意味です。
この考え方は、単純なPV(ページビュー)とは異なり、実際にどれだけの人がサイトに興味を持ち、訪れているかという「質」を測る指標として活用されます。たとえば、あるページに同じ人が何度もアクセスしても、アクティブユーザーとしては一人として数えられるため、より現実的なユーザーの動向を掴むことができます。
Googleアナリティクスにおける「ユーザー」とは
Googleアナリティクスがユーザーを識別するために用いているのが「クライアントID」と呼ばれる仕組みです。これは、ユーザーがアクセスした際にブラウザに保存されるCookieをもとに個別のIDを割り当てるもので、同じデバイス・同じブラウザからのアクセスであれば、一定期間は同一ユーザーとして認識されます。ただし、デバイスを変えたり、ブラウザのCookieを削除した場合には、別のユーザーとしてカウントされる可能性があります。
このような仕組みによって、アクティブユーザーの数はあくまで「推定値」であり、実際のユニークユーザー数と完全に一致するわけではありません。しかし、継続的に同じ定義のもとで数値を比較することで、サイトの成長やユーザーの行動変化を的確に捉えることができます。
Googleアナリティクスでアクティブユーザーを確認する方法
GA4におけるアクティブユーザーの見方
現在のGoogleアナリティクスでは、「GA4(Google Analytics 4)」という新しいプロパティが主流となっています。従来のユニバーサルアナリティクスとは仕様が異なり、アクティブユーザーも新しい定義に基づいて計測されています。GA4では、ユーザーがサイト上で1秒以上の滞在をし、かつコンバージョンイベントのような意味のある操作を行った場合に「アクティブ」として認識されます。
GA4でアクティブユーザーを確認するには、管理画面の「レポート」から「ライフサイクル」>「ユーザー」>「ユーザーの概要」に進むと、日別・週別・月別のアクティブユーザー数が確認できます。また、リアルタイムレポートでは、現在サイトを訪問しているユーザー数が即時に表示され、どのページにアクセスしているか、どの地域から来ているかといった情報も同時に確認可能です。
レポート画面での指標解釈のポイント
アクティブユーザーの数値を見る際には、単に「多い」「少ない」だけで判断するのではなく、過去の数値と比較して増減の傾向を読み取ることが重要です。たとえば、特定のキャンペーンを行った直後にユーザー数が急増した場合、そのキャンペーンがどれだけの集客効果を持っていたかを定量的に判断できます。また、週末や祝日など、ユーザーの行動に影響を与える要素も考慮しながら、数値の背景を読み解くスキルが求められます。
1日7日28日のアクティブユーザーの違いと意味
期間ごとのアクティブユーザーの定義
Googleアナリティクスでは、アクティブユーザーを「1日」「7日間」「28日間」の3つの期間で表示することができます。これらはそれぞれ、過去24時間、過去7日間、過去28日間において少なくとも一度サイトを訪問したユニークユーザーの数を表しています。この区分は、ユーザーのリテンション傾向や再訪率を把握するうえで非常に有効です。
各期間が示す意味と分析への応用
1日のアクティブユーザー数は、日々の集客状況を把握するために使われます。たとえば、広告を出稿した日の効果測定や、SNSでの投稿がどれほどトラフィックに影響を与えたかを確認する際に有効です。一方、7日間のアクティブユーザーは、短期的な傾向やキャンペーン期間中の動向を分析するのに役立ちます。さらに28日間の数値は、全体的なユーザーの定着度や、リピーターの割合を把握するための指標となります。
これらの数値を比較することで、たとえば「1日あたりのアクティブユーザーは多いが、28日間で見るとそれほど多くない」といった場合には、一時的な訪問が多く、定着していない可能性があるという仮説を立てることができます。このように、期間ごとの数値の違いを読み解くことで、ユーザーのエンゲージメントの深さやサイトの魅力の持続性を測ることができます。
期間 | 定義 | 主な用途 |
---|---|---|
1日 | 過去24時間に1回以上訪問したユーザー | 日次の効果測定、リアルタイム施策の評価 |
7日 | 過去7日間に1回以上訪問したユーザー | 短期キャンペーンの分析、週間トレンドの確認 |
28日 | 過去28日間に1回以上訪問したユーザー | 長期的なリテンション分析、コンテンツ定着度の確認 |
アクティブユーザーが重要な理由とWEB解析における役割
ユーザーの「興味」と「関与度」を測る指標
アクティブユーザーが持つ最大の意義は、単純なアクセス数では測れない「ユーザーの関心度」を示す点にあります。たとえページビューが多くても、同じユーザーが繰り返しアクセスしているだけでは、実際のファン数や見込み顧客数を正しく把握することはできません。アクティブユーザーの数は、実際に「どれだけの人が」「どれくらいの期間で」サイトに足を運んでいるかを具体的に示してくれるのです。
WEB解析の現場では、アクティブユーザーの変動を追いかけることで、サイトの施策がどれだけユーザーの興味を引きつけているのかを定量的に判断します。たとえば、新しいコンテンツを公開した後にアクティブユーザーが増加すれば、それはそのコンテンツがユーザーの関心を引いた証拠であり、今後のコンテンツ戦略の指針となります。
マーケティング戦略への活用可能性
アクティブユーザー数は、単なる指標にとどまらず、マーケティング戦略の根幹を支えるデータとして活用できます。たとえば、リターゲティング広告を配信する際には、過去28日間のアクティブユーザーを対象に設定することで、より関心度の高いユーザーに効率的にアプローチすることが可能になります。また、月間アクティブユーザー数(MAU)をKPIとして設定することで、サービスの成長や顧客基盤の拡大を測る定量的な目標にもなります。
このように、アクティブユーザーは「現在」のユーザーの動きを知るためだけでなく、「未来」の施策を導くための羅針盤としても機能します。数値の背後にあるユーザーの意図や行動心理を読み解くことで、より効果的なサイト運営とコンテンツ戦略を構築することができるのです。
専門家が教える数値の読み解き方とユーザー傾向の分析
表面的な数値ではなく行動の背景を読み解く視点
Googleアナリティクスを使い始めたばかりの段階では、多くの方がセッション数やページビュー数、直帰率といった目に見える数値に注目しがちです。しかし、これらの数値はあくまでユーザー行動の「結果」であり、「原因」や「意図」までは示してくれません。たとえば直帰率が高いページを見つけた場合、そのページがユーザーにとって不快だったと即断するのではなく、「なぜそのページで離脱したのか」という仮説を立てて検証する姿勢が重要です。
専門的な視点では、数値は「問い」を立てるための出発点であり、結論ではないと捉えます。数値の背後にあるユーザー心理や行動文脈を読み解く力が、解析を単なる報告作業から価値ある改善提案へと引き上げてくれます。たとえば、特定のページで滞在時間が長いにもかかわらずコンバージョンが発生しない場合、それは「情報が分かりにくい」「CTA(行動喚起)が目立たない」といった構造的な課題を暗示しているかもしれません。
ユーザーセグメントごとの行動差異に着目する
また、サイト全体の平均値だけを見て判断するのは非常に危険です。たとえば新規ユーザーとリピーターでは、コンテンツの消化スピードや目的意識がまったく異なることが多く、それに伴って直帰率や滞在時間、CVR(コンバージョン率)にも顕著な差が生じます。Googleアナリティクスでは、「セグメント」機能を使ってユーザー層を分けることで、その違いを明確に把握できます。
重要なのは、単一の指標ではなく、複数の指標を組み合わせて総合的に評価することです。たとえば、「直帰率が高い=悪いページ」と捉えるのではなく、「直帰率が高く、かつ滞在時間が短い=期待外れだった可能性が高い」といったように、複数の視点から仮説を立てていきます。これにより、より実態に近いユーザー傾向を理解できるようになります。
代表的な指標の意味と読み方の整理
以下に、Googleアナリティクス上でよく使われる指標と、それぞれが示す意味、読み解きのヒントを整理しました。
指標名 | 意味 | 読み解く際のポイント |
---|---|---|
セッション数 | サイトへの訪問回数 | トラフィックの規模感を把握。急増・急減の背景を探る。 |
ユーザー数 | 訪問したユニークユーザーの数 | 新規とリピーターの比率を確認し、ファン化の進捗を推測。 |
直帰率 | 1ページだけ見て離脱した割合 | 意図的な完結閲覧か、興味を失ったかの見極めが重要。 |
平均セッション時間 | 1回の訪問あたりの平均滞在時間 | 情報の読みやすさ、導線の適切さを反映する。 |
コンバージョン率 | 目的達成に至った割合 | CTAの位置、フォームの使いやすさなども影響。 |
アクティブユーザーを増やすための改善ポイントと施策例
ユーザーの「次の行動」を促す構成に変える
アクティブユーザーを増やすためには、単に訪問者を増やすだけでなく、訪問後の「動機づけ」を設計することが欠かせません。たとえば、記事を読んだ後に関連コンテンツへのリンクを自然に配置することで、回遊率が上がり、結果的にセッションあたりのページ数や滞在時間が向上します。
実際に成果を上げているサイトでは、「次に読むべきページ」や「よく読まれている関連記事」などを、ページ下部に明確に提示しています。これにより、ユーザーが迷うことなく次のステップに進む流れが生まれ、離脱を防ぐ効果が期待できます。また、内部リンクの文言にも工夫を加えることで、クリック率をさらに引き上げることができます。
モバイルユーザー向けの最適化を行う
近年では、モバイルからのアクセスが全体の大半を占めるようになっており、モバイル環境におけるユーザビリティの改善は避けて通れません。たとえば、読み込み速度が遅いページでは、せっかく流入してもすぐに離脱してしまう傾向があります。Googleアナリティクスでは、デバイスごとの直帰率やコンバージョン率も確認できますので、モバイルとPCで数値に差がある場合は、表示速度やレイアウトの最適化を検討するとよいでしょう。
また、モバイルユーザーは限られた画面サイズで閲覧するため、CTAボタンの大きさや配置場所、フォームの入力しやすさなど、細かなUI要素が成果に直結します。改善施策としては、ボタンのクリック可能範囲を広げたり、ファーストビュー内に要点を簡潔にまとめたりすることが効果的です。
リピーターを意識したコンテンツ戦略
新規ユーザーの獲得に注力しすぎると、どうしても短期的な数値に一喜一憂しがちです。しかし、アクティブユーザーの増加を継続的に実現するには、リピーターの存在が鍵を握ります。Googleアナリティクスでは、新規とリピーターの比率を確認できますが、リピーターの割合が低いサイトでは、コンテンツの更新頻度やシリーズ化、メルマガとの連携といった施策が有効です。
たとえば、毎週決まった曜日に新しい記事を公開する習慣を作ることで、ユーザーに「また来よう」と思わせるリズムが生まれます。また、特定のテーマを連載形式で展開することで、次回訪問への期待が高まり、継続的なアクティブユーザーの育成につながります。
Googleアナリティクスの他の指標との組み合わせによる活用術
サーチコンソールとの連携で流入キーワードを深掘り
Googleアナリティクス単体では、検索キーワードの詳細な情報が取得しにくいという制限があります。しかし、Googleサーチコンソールと連携させることで、オーガニック検索からの流入に使われたクエリや、各ページの検索パフォーマンスをより具体的に分析できるようになります。これにより、ユーザーがどのような意図でサイトを訪れているのかを把握しやすくなり、コンテンツの改善にも活かせます。
たとえば、検索順位が高くクリック率も高いページは、検索ニーズにマッチしていると判断できますが、順位が低くクリック率も低いキーワードに対しては、タイトルやディスクリプションの見直しが必要かもしれません。こうした視点を持つことで、Googleアナリティクスの数値がより意味を持つようになります。
ヒートマップツールとの併用で視覚的に理解を深める
数値だけでは把握しづらいユーザーの視線や行動パターンを把握するには、ヒートマップツールとの併用が効果的です。Googleアナリティクスで直帰率やコンバージョン率に異常が見られるページに対して、ヒートマップを使って実際のユーザー行動を視覚的に確認することで、問題点をより明確にできます。
たとえば、CTAボタンが画面下部にあり、スクロールされていないことが分かれば、ボタンの位置を見直すことで成果改善につながります。クリックされていないリンクや読まれていない見出しなども、ヒートマップで可視化することで、数値の背後にある「なぜ」を具体的に解消できます。
イベントトラッキングの導入で詳細な行動を計測
Googleアナリティクスでは、通常のページ遷移以外にも、特定のボタンのクリックや動画の再生、スクロール位置などを「イベント」として計測することが可能です。これにより、ユーザーがページ内でどのような行動を取ったかを細かく把握できるようになります。
たとえば、資料請求フォームの送信ボタンがクリックされた回数や、FAQページ内で展開された項目の数など、具体的な行動を把握することで、ページの改善ポイントが明確になります。イベントトラッキングはやや設定に手間がかかる部分もありますが、得られる情報の精度は非常に高く、ユーザー理解を一段深めるための強力なツールです。
このように、Googleアナリティクスの数値を他のツールや指標と組み合わせて解析することで、単なる「アクセス数の把握」から一歩進んだ「ユーザー体験の最適化」へと進化することができます。特にサイト運営において戦略的な改善を目指す場合には、こうした複合的なアプローチが大きな差を生み出していきます。
監修者

- Cyvate株式会社 代表取締役
-
株式会社マクロミルに入社し、FMCG領域のデータ分析業務に従事。
その後トランスコスモスに転職。大手金融機関におけるWEBディレクション業務に従事。
その後、業務委託にて大手通信事業会社のDXコンサルティングに従事する。
Cyvate株式会社を設立し、累計100社以上のWEBマーケティング支援を行う。
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